札幌100マイル

オランウータン飼育日記&円山四季だより

オランウータン飼育日記&円山四季だより

2008年07月 の投稿一覧

ドキッ!寿命が縮みました。





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 高い所から見る眺めは最高!

皆さん驚きましたか?これは屋根の上にいるのではなく、反対側の鉄塔に腰をかけ

ているのです。見る場所によってはこのように見えるのです。それにしても驚きました

よ。

エゾシカの赤ちゃん「恩(メグム)」とシンリンオオカミのお兄さん「ジェイ」が一般公開。

7月31日の今日、エゾシカの赤ちゃん「恩(メグム)・♀」とシンリンオオカミの「ジェイ・

♂」が一般公開されました。



 お母さんに甘えている「メグム」です。



 7月12日に生まれました。当園では6年振りの子宝です。

 男の子らしく、毎日元気に走り回っていますよ。

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 写真がぶれて見にくいですが、こんな感じの小鹿です。
 

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 さっそく「キナコ」の匂いを嗅いでいます。

 今月の29日の夜、当園に到着し、30日に檻越しにご対面しました。
 
 相性は良いようです。この感じだと早くに同居も可能だと思いました。ジェイ君は3

歳だから、キナコにすれば年下なので可愛がってくれるのではないかな。

 冬から繁殖期に入るので、来春には子宝に恵まれるかも知れませんよ。





 匂いを嗅ぎあったりしていました。



 今日はこんな光景も見られました。檻越しに二頭で昼寝です。

 

弟路郎ご機嫌です。



 やっぱり外は気持ちがいいよね。久し振りの屋外だから、外の空気をタップリ吸っ

ていましたよ。  でも、ひと月振りの屋外なので植物が生長しており、長く伸びた草

の上を歩くのに慣れていないからか、最初は地上に下りないで、ロープ等を利用して

移動していました。ぶら下がりながら、手や足で草を毟って食べたりしていました。昼

過ぎに落花生や林檎を食べるために、恐る恐る地上に下りて歩き出しました。まあ、

徐々に慣れることでしょうね。






 ロープにぶら下がりながら木の葉を食べています。採集してきて与えた、葉つき

の枝より好んで食べています。やっぱり新鮮、採りたてが一番かな。

 
もっと木の苗を植えていこうと思います。

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 ロープの使い方もこんなもんです。  ロープの上に立ったり座ったり、歩いたりも

するようになりました。二本のロープの上に、バランス良く立ったのには驚きです。あ

のバランス感覚・・・。

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 上の写真は4月のオープン時のものです。 下の写真は現在のものです。草丈も

かなり伸びて、地面に立った時の感触も違うと思います。とにかく下におりたくないよ

うです。それと、地面に下りた時は、かなり警戒して、後ろや遠くをキョロキョロ見てい

ます。音にも敏感になっていますね。ちょとした音に反応して、すぐ上に登ったりして

います。本能に目覚めたのでしょうか?下に下りた時は余裕が無いようで、落花生や

サトウキビの芯、林檎など、草陰に隠れてて見にくいのは判らないようです。今に余

裕ができることでしょう。



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現在、H鋼ポールの上が一番のお気に入り場所です。(ただし、直射日光がガンガ

ンあたる時は、あまり登らないですがね。)  そこからの眺めは非常にいいですよ。

 けっこう揺れるのが、またいいのかも知れません。野生のオランウータンが樹上に

いると同じような感覚になるのでしょうか。

ビリー移動しました。換羽中ですよ。

 


7月27日、「ビリーの家」から、換羽を促すために「タカとフクロウの森」に移動させ

ました。
 
 やはり広いところで、体を動かす事により新陳代謝がよくなり、全体的なストレスが

軽減され、その分、換羽が促され早く終了するのです。それと、ビリーが美しくなってい

く様子を皆さんに、お見せしたく移動することにしました。





 ビリーをチェックしている、サブリーダーの真実ちゃんと本田師匠です。

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 左側が「ビリーの家」で、右側が「デュークの家」です。



 体重チェックです。1,280gありました。

 換羽するには体に脂肪を蓄えなければなりません。だから、現在は毎日たくさんの

餌を与えていますよ。

 餌は冷凍ヒヨコという製品を解凍して与えているので、消化できない羽根や骨の部

分は「ペリット」として吐き出します。



 ここが「タカとフクロウの森」の裏側です。ここで換羽をおこなうのです。



 サブリーダーの真実ちゃんが、案内板や説明版を作ってくれました。



 今はボロボロの羽ですが、秋には綺麗なビリーになりますよ。


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 みんな順調です。デュークは思ったより早く換羽が終了したようで、調教できるかも

知れません。本田師匠に見て貰おうと思います。

 
 カラスにちょっかいをかけられて、羽をいためる事もありますが、施設の問題で尾

羽をいためる事もあるので、いため難くする工夫もしたいと思います。本田鷹匠の指

導で改善したいと思います。

いよいよ再オープンです。

 いよいよ、オランウータン屋外放飼場が今日、再オープンされます。

 



 お客さんと弟路郎に、優しい「ひさし」を取り付けました。真夏の炎天下でも直射日

日光が当たらず、快適に見る事ができます。また、直射日光の好きでない弟路郎も

日陰部分ができるので、喜んでくれるでしょう。

 
 みなさん見に来て下さいね。お願いします。

仮母の記憶。

 今から二十年以上前の記憶だから定かではない所もあると思いますが、鳥の仮母

の話をしたいと思います。


オシドリの卵を七面鳥の♀に抱かせたことがあります。当時、雛が孵化しても中々雛

が育たない事が多かったのです。人工的に孵化させて育てたりもしましたが、同じ様

な状況でした。何とかたくさんのオシドリを増やすために、色々な実験をしました。



 この鳥がオシドリです。雌に見えますが全部雄なのです。繁殖期のオスは鳥の中

でもかなり派手な色彩をしており、飾り羽がすごく目立ちます。  木に止まるところ

が他のカモ類と違います。 水辺の林の樹洞に営巣し、孵化した翌日には歩き始

め、巣穴から飛び降りて、母親について歩いたり泳いだりします。 とても珍しい鳥だ

と思います。


 昔は七面鳥をたくさん飼育していました。きちんと抱卵し、子育てが上手かった個

体がたくさんいたので、オシドリの卵を抱かせて、たくさんの雛を育てて貰おうと思

い、実験した事がありました。


 実験には成功したのですが、困ったものを見てしまいました。  普通のケージで
 
飼育していればそんな事はおこらなかったのですが、たまたまプール付きの飼育舎

で、実験をしていたので事件がおこったのです。

 その種ではないものが育てると、刷り込み現象と言うのがおこりまして、それはどう

言う事かといいますと、将来の繁殖相手は、最初から育ててくれた種のものが、繁殖

相手なのです。つまり七面鳥はオシドリのお母さんになる訳です。

 今回の場合、孵化したオシドリの雛達は、七面鳥のお母さんに育ててもらっていま

す。お母さんは、それは大事に大事に育てていました。もうそろそろいいだろうと小さ

なゲージから、そのまま大きな飼育舎に放したのです。 そしたら、たくさんの雛達

は、一目散にプールに飛び込みました。本能でしょうね。 慌てたのは七面鳥のお母

さんです。鳴きながら子供達を呼ぶんですね。そっちいっちゃ駄目、溺れてしまうか

ら・・・。必死の形相で叫んでいます。でも雛達は言うことをききません。気持ち良さそ

うに泳ぎながら、水浴びを楽しんでいます。  しばらくして、お母さんは意を決して少

しずつ水の中に入って行きました。(プールは段々と深くなっていく方式です。)お腹

も胸も水に浸かっています。どんどん入って行くのです。このままなら溺れてしまい

ます。

 
 この後のことは記憶にないんだよね。


 よほどの理由がない限りこのようなことはしない方がいいかな。

気分がのらなくてね。

 皆さんどの人を見ても幸せそうに見えます。

 そうじゃない人もいるのでしょうけど、僕は家庭の事情でイマイチ気分が乗りませ

ん。だから、ブログも全然書けないよ。 でも、もうそろそろ書かないとね。少なからず

見てくれている人もいるからね。 

 
 雨が降ってきたよ。

好んで食べてた枝を与えました。でも・・・。

 自宅に植えてあるプルーンの枝を、冬季に与えたところ好んで樹皮を食べてい

ました。それで、最近、自宅で剪定したプルーンの新しい枝を与えたところ、殆ど食

べませんでした。葉も柔らかく樹皮もみずみずしいから喜んで食べると思っていまし

た。朝一で与えたから、お腹が減っている筈です。こんなに嗜好性が悪いとは思いま

せんでした。冬季間は食物繊維の量が足りなくて食べたのか?よく判りません。来

年は若葉をあげてみようと思います。









 いつもどうり真剣に巣作りを始めました。どんな物でもたくさん与えると巣材として

使います。



 しかし、きれいに作るよね。

 でも、何れ僕が掃除をしなければなりません。けっこう大変なんだよね。(それが飼

育員の仕事です。)


 
 でも、弟路郎君はお掃除を手伝ってくれました。僕の大変さをわかっているのか

な。コンテナの中にたくさんの枝を拾って入れてくれました。



 後で与えた桑の枝(実付き)も、実を食べた後コンテナの上に置いてくれました。葉

はあとで全部食べてくれたよ。



巣をつくる時にも使っていました。でも、そのままにしていると、コンテナ箱から出した

り入れたりするので、きりのいい時に回収しないといけません。

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 実は弟路郎君、僕の真似をしているようです。よく、布切れからダンボールなどの

細切れ破片などを、コンテナに入れたり出したりしています。たんなる真似ばかりで

はないかも知れませんが、これは弟路郎に聞いてみないとわかりません。


 

ペンギンの「パス」が換羽終了!

 2007年2月8日、パス(PAZと書いてパスと読む。)が誕生しました。そのパスが換

羽して大人の模様になりました。野生ではもっと年数がかかると思います。(記憶違

いなら御免なさい。)飼育下だと餌のあたりが良いから成長も早いのかな。



 これが今年三月の時の写真です。


 
 今日写した写真ですが、どの個体がパスだか判りますか?換羽したと言う事は、

綺麗になっていることだよね。左から3番目の右側を見ているやつだよ。真っ黒でしょ

う。他の個体はこれから換羽に入るので、黒い部分が茶色くなってきます。

翼帯を羽に付けると個体識別になるから判りやすいと思いますが、胸から腹にかけ

て、白い部分に黒い小さな斑点が付いているでしょう。あれは個体ごとに全部違うの

です。だからそれを覚えるとパスだと直ぐに判るのです。

 これから順次換羽に入っていきます。だいたい9月の中旬ぐらいで全羽終了すると

思います。新陳代謝がいい若いやつから換羽に入っていくようです。(きちんと調べ

てはいません。悪しからず。)換羽には相当なエネルギーを使うので、換羽前にたら

ふく食べて、体に脂肪を蓄えます。換羽中はあまり餌を食べません。だから、換羽が

終了したらスマートになります。だいたい2週間で換羽を終了します。



 この子は今年生まれたペンギンです。この子にも名前をつけてもらおうかな。

もうそろそろ苺が・・・。

 動物園の森(仮称)の入り口付近に生えている、ワイルドの苺を弟路郎に与えたく

て採集しに行きました。たくさん生っていましたが、まだ実が白いのです。年々日当

たりが悪くなってきているので、だんだん色づきも悪くなり、大きさも小さくなってきて

います。


 
 やっぱりまだ白かったよ。これじゃ食べないよね。スグリの実もだいぶ少なくなって

きたし、何か代わりのものがないかな。旧事務所裏のプラムもまだ早いし、どうしまし

ょう。  

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 何かないか探しに行ったら、珍しい?ものを見つけました。これはどう見ても蕗だよ

ね。匂いや味は蕗です。蕗の塔が倒れて種が一ヵ所にかたまって、そこから一斉に

発芽したのでしょうか。まだ10cmぐらいなので、さっと湯でてキンピラとかにしたら美

味しそうです。残念ながら弟路郎は蕗は好きではありません。



 他にも同じような蕗がありましたが、これはけっこう成長していました。このまま大き

くなったらどのようになるのかな。

 

 けっきょく目ぼしい物はありませんでした。そのかわり苺の苗をたくさんつくる事にし

ました。来春、たくさん植えて、弟路郎にイチゴ狩りでも楽しんでもらおうと思います。



 

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