札幌100マイル

オランウータン飼育日記&円山四季だより

オランウータン飼育日記&円山四季だより

2008年04月 の投稿一覧

のびのびとしてきたよ。

 昨日はかなり環境に慣れたようで、芝生にもけっこう降りるようになり、行動範囲も

広がってきています。牛乳やヨーグルトもすぐに飲みに来るようになりました。ブラン

コも気に入ったようで、よく利用するようになりました。



 ガラスの所で観察しメモを取っていると、弟路郎がやってきてそのメモを覗き見した

りします。その後も僕の傍から離れずにいました。やっぱり寂しいのかな。

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 弟路郎が初めてボタンを押し、水を出して飲み始めました。26日(屋外に出て3日

目)に2回ほどボタンを押して、水を出したりしましたが、今日はボタンを押して遊んで

いる感じでした。最初、池の水を直接飲んでいたので、目の前で飲んでくれた時は、

とても嬉しかったな。



 お立ち台もきちんと両足で立ってこちらに愛嬌をふっていました。

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 ブランコにも乗ってくれました。今にきっとこぎだすよ。勢いをつけてお客さんの所ま

で飛んでいったらどうしましょう。

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 初めて丘に登りました。いい感じで座っていましたが、この後がいけません!

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 芝生をとめてある木の杭を抜いて、芝生を剥がしながら掘っています。

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 そして、最後に杭を土に刺して行っちゃいました。

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 相変わらず木を引っこ抜いています。

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 だんだんポールからポールと渡り歩くようになってきました。

 毎日観察するのが楽しみです。ただ、非常に忙しくて、中々観察時間を取れないの

が辛いです。    

 弟路郎君、のびのびしていますよ。

25日オープンしました。

 オープン初日は気温も低く風もあり、慣れていない施設だし、まず出ないだろうと思

いました。案の定出ません。10時からオープン式がありますが、弟路郎は出入り口

からじっとお客さん達を見ているようです。それでも気長に待っていたら、10時20

分、そろそろっと出て行きました。



 二日前に初めて外に出てから2回目です。少し環境にも慣れて、ポールからポー

ルに渡ったり、相変わらず芝生や木を引っこ抜いたりしていました。

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 色々なところの匂いを嗅いだり、舐めたり、触ったりしています。まだ芝生の感触に

なれていない感じです。

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 さっそく丸太の穴に枝をさし入れて、ホシブドウ等をほじくって食べています。

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 ロープにつかまって、落花生を拾って食べています。いつでも逃げられるようにして

いるんだね。





 ロープも使いながらポール間を行ったり来たりしています。少しずつ行動域が広が

っています。

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 木の芽も盛んに食べているので、枯れなければいいのですがね。ヤナギの若葉を

もっと与えようかな。

 この低い気温と風でよく1時間半も外に出ていたものです。強化アクリルガラスで

囲まれている影響もあるようです。  今日、29日は、かなり行動範囲も広がり、地

上部もかなり歩き回るなど、今までにないような動きがありました。

 この続きはまた今度書きます。疲れが少々溜まっているのかな。だるいし眠たいし

ね。明日もかなり忙しくなりそう。

エゾエノキの若葉が茂ってきました。

 越冬幼虫は、いつ頃木に登るのかな?何とかして木に登っていくところを見てみた

いんだ。これからは毎日通わなければいけないかな。

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大きい葉では3cmぐらいの長さがあります。見に行くたびに若葉の量が増えている

ので、もうそろそろ若葉を食べに木によじ登って来るのかな。でも外気温がどうなの

かな。まだ低すぎる?





 昨年の秋に比べて、落ち葉がかなりふっ飛んでいるようなので、飛びにくくなるよう

に細工をしないといけないな。観察をしに行くたびに落ち葉の下の幼虫を踏み潰して

いたりして。一応、落ち葉を踏まないように注意しているけどね。

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 こんな感じでたくさんいるよ。 

 全部の幼虫が無事若葉にたどり着くことができるといいのですが、木に登っている

途中や、たとえ若葉にたどり着いたとしても、鳥等、他の生物に食べられてしまい、

蝶になれるのはごくわずかでしょうね。

弟路郎の屋外放飼場が明日オープンです。

 オープン前に植えちゃいます。
 
 昨年の夏より、木や宿根草の苗作りをしました。それは翌年の春、改築がすんだ屋

外放飼場に植えるためです。植えた木もきっと引っこ抜いたり、折ったり、食べたりす

るでしょうから、たくさんの木を毎年植える必要があるのです。それと平行して、木の

実やいろいろな種子も確保しておいたので、これから蒔いてこうと思います。ツルウメ

モドキやヤマブドウ、桑、自然薯、カツラ、ススキ、レモンバーム等十数種、約100本

作りました。今日は天候も悪く雨も降ってきたので植えちゃいます。水やりの手間が

省けるからね。



 昨年の夏より作り始めましたが、時季としては最悪でした。かなり苦労して作りまし

たよ。



 だんだん増えてきました。園内にある空き地に、鳥の糞や風などで飛んできた種子

が発芽して、色々な植物が生えています。それらを採集して作っていきました。自宅

で作ったミツバアケビとハスカップは、挿し木で増やし、自然薯はムカゴから育てて、

ミョウガは株分けして作りました。



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春になり ほとんどの植物は生きていました。とりあえずホッとしました。

 
 ところが、植えつけるのをすっかり忘れていました。十五時ぐらいまでは覚えていた

のですが、今日も忙しくてさ。閉園の音楽が聞こえてきた時に思い出して、慌てて植

えつけました。終了したのが十九時です。ほとんど見えなくなっていました。



 これはツタです。



 レモンバームです。



 ススキです。



 タランボはトゲがついているから、たぶん引っこ抜かれないよね。



 ヤマノイモは4本植えました。うまく育つようならもっとたくさん植えようかな。最高に

美味いんだよね。



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 たくさん植えたけど、この内何本助かるかな。明日から今年の秋に植えつけるやつ

を作らなければいけないな。芝生など剥がされた所は種でも蒔きますか。


 明日晴れば、いいな。

弟路郎が改築した屋外放飼場に出た日。

 4月22日、改築した屋外放飼場に出そうと思いました。

 案の定、警戒して中々出てくれません。



 これは屋内の状態です。かなり警戒しています。


 
 コンクリート床からいきなりこんな状態になるんだもの警戒するのが当たり前だよ

ね。



 過去の経験からすると、こんな感じの時でも絶対にカウンターを閉めることはでき

ません。戻るのが早いからね。


  
 いきなり植木を引っこ抜きました。



 そして、背の低い植木まで、全部引っこ抜いてしまいました。
  
 約1時間半ほど出るのを待ちましたが、やはり警戒して屋外に出ることはありませ

んでした。





 23日、今日はマスコミ用内覧会です。何とか出て欲しいものです。でもこの通り、

出る気があるのか、ないのか、僕の方を見て何か訴えています。



 カウンター扉を開けてから、17分後、勇気をもって外へ出て行きました。



 覗き窓のところに僕がいるのですが、挨拶しに来たのかな。



 閉まった扉を見て諦めたかな。



 さっそく林檎とバナナとブドウを取って食べました。芝生の上が不安なのか、ロープ

から手を放しません。







 特別にチョコレートを一個上げました。大好きな貴重品です。大事に大事に少しづ

つなめていました。



 やっぱりやっちゃいました。


 
 隣の放飼場を見ています。危険な時にすぐに上に逃げれるようにロープを握ってい

ますが、隣に行くにはロープを手放さなければなりません。

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 勇気をだして行っちゃいました。そして戻ってきました。

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 足元が気になるのか?不安定なロープの上で食べています。

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 いろんなものが気になるのでしょうね。 初めて台の上に乗りました。

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 逆さまになって落花生を拾いました。

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 生えている木の芽を食べたり、枝を折って穴の中のホシブドウや蒸したサツマイモ

を食べたり、弟路郎は幸せそうです。

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 何年かかろうと、僕はここをジャングルのような森にしたいと考えています。そして、

この中で、魚やいろいろな昆虫、鳥などと共存していけたならいいなと思っています。


 あと弟路郎に必要なのは、可愛いお嫁さんです。

  
 25日のオープンは外に出てくれるでしょうか。

今が旬です。弟路郎は大喜びです。



 この季節、弟路郎にとって、とても嬉しいことがあります。それは季節限定、大好物

の若葉や若芽を食べることが出来るからです。  早速、ヤナギの若葉を与えまし

た。



 手でしごきとり、一気に食べたり食べ方はさまざま。



 さて、次はどれにしようかな?ってとこかな。





 きれいに食べているでしょう。残したりなんかしないよ。勿体ないからね。





 本当に旨そうに食べているね。

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 きれいに食べているよね。満足そうに食べています。

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 あまりお客さんは、歯をみる事は少ないでしょうね。



 数時間後、様子を見に行くと、与えた枝は既に樹皮まで食べていました。よほど

美味しかったのでしょうね。動物は必ず好きな物から食べます。後回しにすることは

ありません。大好きなホシブドウやホシイモがあっても、黙々と若葉を食べていまし

た。  これからしばらくの間は、桑の葉やハルニレ等色々な若葉をあげようと思いま

す。 葉が硬くなってくるとあまり食べなくなるからね。

桜の花が咲きました。

 今年は異常なぐらい桜の開花が早かったよ。園内では、早朝には、まだ蕾だった

のに、昼にはもう咲き出しました。



 右側が桜です。左側がモクレンです。





 サル山やステージ前など、いたる所で咲き出しています。週末にはちょうど良いか

もしれません。遅咲きの桜もあるので、ゴールデンウイークでも楽しめそうです。


 その他にも、ツツジやレンギョウ、コブシなどが咲き出しています。ユキヤナギも咲

き出しそうです。





 今日の札幌は、24,5度まで上がったみたいですね。夏日になったところもあるよ

うです。

類人猿館のオープン準備で忙しいです。

 昨年から屋外施設を改築しています。コンクリートを取り除き、土を入れて植栽しま

した。建物は出来上がったのですが、施設内の石拾いやロープ張り等やらなければ

ならない事がたくさんあります。今月の25日にオープンする予定ですが、それまで

はブログも書けそうにありません。昆虫館も掛け持ちで担当することになったので大

忙しです。フリーフライトもあるしね。体が二つあればいいのにな。
 

毎年のように産卵しています。

 園内にある沈砂池の前にある水溜りに、毎年のようにエゾアカガエルが産卵してい

ますが、今年もまた産卵しました。ですが、なんせ水溜りです。最初は雪解け水でた

くさん溜まりますが、卵から孵る前に水が干からびていました。  以前は繁殖できる

環境でしたが、現在は園内整備等できれいになった分、繁殖できない状態になって

います。 

 「円山動物園の森(仮称)」内に、ビオトープ構想もあることですし、今回採集したカ

エルの卵を育てる事にしました。大きく育てて、元いた場所に返そうと思います。また

仕事が増えるけど、まあ、いいや。 





 たくさんあった水もだんだん少なくなっていました。

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 水が少なく、あと数日の命です。採集しちゃいました。



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 中段がニホンザリガニです。「円山動物園の森」内で、オオムラサキやオニヤンマ、

ニホンザリガニなど身近な生物とふれあえる「水と緑の環境づくり」を計画しており、

ザリガニを繁殖させていくことも考えているので、お勉強のために飼育しています。

 しばらくの間、オタマジャクシを育てていないので失敗しないか不安です。 ザリガ

ニも小さな時から飼育したりしてたけど、中々難しいですよ。  


 昔の円山に復元する事ができたなら、どんなにか素晴らしいことでしょうね。

円山動物園の森(仮称)に春が来た。

 「円山動物園の森」 とは、普段、立入禁止になっている動物園と円山原始林の間

のエリアを指します。このエリアには、オオムラサキやオニヤンマ、ニホンザリガニな

どの身近な生物とふれあえる 「水と緑の環境づくり」 を計画しています。  この場

所の大部分の雪がとけてきて、たくさんの生物達が復活しだしています。そこでちょ

っと覗いてみました。



 エゾサンショウウオの卵ですが、残念ながら無精卵のようです。



 オオウバユリです。今年花が咲きそうな芽です。花が咲くのに何年もかかり、開花

したら種をつけて死んでしまいます。

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 上からギョウジャニンニク、アザミ、フキノトウ、アマナノキバナ、カキドウシ、こうい

うのを見るとすごく春を感じます。これ全部食べれるんだよ。全部美味い!



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 フクジュソウもトリカブトも猛毒です。ですが、花がとても綺麗です。特に秋に咲くト

リカブトの花の色が、紫色で心惹かれます。よくニリンソウの葉に間違われますが、

(内地の人はニリンソウを食べる人が多いとか) ニリンソウは白い花で春に咲きま

す。小学校に入った頃、担任の先生がこの花を花瓶に挿し、赤いインクを入れてごら

んと言うので、入れたら白い花びらが赤くなり?(ピンクだったかな。)驚いた記憶が

あります。

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 外来種の植物もけっこうあるんだよね。退治しないといけないね。ここに50年前の

札幌の原風景を再現していく予定です。

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 この他、たくさんの生き物達が活発に成長しています。エノキダケも生えていまし

た。北海道では秋遅くと春の雪解け時期にしか生えません。



 スーパーで売っているのは白くて長いやつだね。最近、ブラウン色の物もでてきま

した。

今日見たら、斜面にたくさんのエゾエンゴサクが咲き出しました。  毎日見に行くた

びに変化しているので、春の観察は面白いです。 いずれ市民の方達にお披露目す

るのが楽しみです。



 画像がイマイチだね。

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