ユキヒョウの繁殖に向けた同居 その2
Posted by zoozakki on 2017年3月17日(金) 17:40
ブログをご覧の皆さま、こんにちは。
ユキヒョウのアクバルとシジムの繁殖に向けた同居訓練は順調に進んでおります。
訓練初日(3月14日)は2頭に鎮静剤を投与したのですが、15日、16日ははシジムが発情の影響で食欲がなく、結局アクバルだけに鎮静剤を投与して同居訓練を行いました。発情期のメスは食欲が落ちるので、投薬できないことも想定していたのですが、まさに「想定内」です。
<3月15日編>
投薬後アクバルに薬の効果が出るまでひたすら待機。シジムもベッドの上で落ち着いて休息しています。アクバルに薬の効果が出始めた頃を見計らって、先ずは仕切り扉を少し開けて鼻を合わせての挨拶、お互いにフンッフンッと鼻を鳴らして挨拶行動していました。
ついで扉を20~30cm程開けたり閉めたりして、半同居状態での挨拶を繰り返し、アクバルの警戒心が弱まった時扉を開放して、同居となりました。この瞬間が職員の一番緊張したところですが、鼻を鳴らしあい、お互いのベッドを嗅ぎまわり・・・そしてマウント行動を4回確認しました。ただし、交尾までは行ってないようです。
そのうち、アクバルがマウント行動に入る直前にシジムが体を反転したり、床に甘える行動をとり始め、アクバルが少々イラついてきているように感じたため、その時点で同居訓練を終了しました。同居時間は1時間15分でした。
<3月16日編>
シジムの発情兆候が続き食欲も落ちているため、この日もシジムは投薬なしとしました。
また、アクバルの薬の効果が出るまでの間、シジムを屋外に出しておきました。
今までのデータを基に、薬の効果が出る15分ほど前にシジムを屋内に入れ、シジムが落ち着いたところを見計らって、前日と同様に鼻を合わせての挨拶行動、半同居状態から同居へと進めました。
この日は同居後にいきなりのマウントから交尾が見られたのですが、射精までは至らなかったようです。
そして、アクバルがシジムを追尾中にいきなりシジムが反転したため、びっくりしたアクバルが反射的に攻撃し、一触即発状態となったのですが、大きな物音を立てて気を逸らせたところ、本格的な闘争までは至りませんでした。
一旦2頭を分け、時間をかけて落ち着かせた後、鼻を合わせた挨拶、半同居とすすめ再同居したのですが、鼻の鳴らしあいはあるものの、シジムが寝室の角でうずくまってあまり動かないことから、この日の同居訓練は終了しました。この日の同居時間は1時間でした。
同居訓練は、2頭の様子を常に観察しながら、これからも慎重に進めていきたいと思います。(M)
3月15日撮影
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