札幌100マイル

*un journal*

自分のアンテナにひっかかったものを綴った日記

*un journal*

自分のアンテナにひっかかったものを綴った日記

『映画 ’10』カテゴリーの投稿一覧

映画 『フローズン・リバー』



サンダンス映画祭でグランプリに輝き、アカデミー賞
オリジナル脚本賞、主演女優賞にノミネートされた話題作
フローズン・リバー』 がやっと札幌公開。 
 
すごい...。
ドキュメンタリーを観ているかのようなリアル感。
経済的、精神的にも追い込まれた2人の女性のギリギリの
選択から目が離せない。 

タランティーノが大絶賛したというのも頷ける秀作映画。
これは観て良かった!

アメリカとカナダの国境付近の町を舞台に、家族を
守るため犯罪に手を染めながらも必死に生きていく
2人の母親の姿を描いた社会派映画。

冒頭から老婆のようなくたびれ感をみせる主人公・レイ役の
メリッサ・レオ。 圧巻の演技に女優魂をみせつけられた。

重く寒々しいトーンで厳しい現実を淡々と描いていますが
時折みせる目線は女性監督らしく温かい。

人物や情景描写が素晴しく、タイトルにもなっている
「フローズンリバー」=「凍りついた大河」は主人公の心のよう。
雪解けを思わせる希望に満ちたラストシーンが素晴しい。

フローズン・リバー
ニューヨーク州最北部の町で暮らすレイは、新居購入のための資金を夫に持ち逃げ
され、息子2人と路頭に迷ってしまう。支払いに追われるレイは、モホーク族の女性
ライラと組んで不法入国斡旋のビジネスを開始。それぞれ複雑な事情を抱える2人
は、反発し合いながらもこのビジネスを続けていく。


原題:Frozen River
監督・脚本:コートニー・ハント
出演:メリッサ・レオ/ミスティ・アップハム/チャーリー・マクダーモット
    マイケル・オキーフ/マーク・ブーン・ジュニア ほか
上映時間:1時間37分
<公式サイト>

■シアターキノ にて上映中

過去の映画レポはこちら★

映画 『マイレージ、マイライフ』



JUNO/ジュノ』 のジェイソン・ライトマン監督が、主演に
ジョージ・クルーニーを迎えて、企業に雇われたリストラ
宣告人を描くヒューマンドラマ。

オスカー5部門に6ノミネートされ、奇しくも無冠に終わり
ましたが、このご時世にタイムリーなテーマの秀作映画。

他人事とは思えないシビアな内容を軽快なテンポで
描いているのが面白い。 

人物像やセリフがリアルで、説教臭い映画じゃないのに
人生とか人との繋がりを考えさせられちゃったりして...
ビターな大人の映画って感じかな。

マイラーな主人公・ライアンを演じるクルーニー兄貴は
チャーミングでハマリ役。
そして対照的な女性を演じた女優2人の演技がとても良く、
2人揃ってオスカー助演女優賞にノミネートされたのも納得。

エスター』の母親役が印象に新しいヴェラ・ファーミガ
キャリアウーマンのアレックスを知的でセクシーに演じ、
現代っ子のナタリーをアナ・ケンドリックが等身大で演じる。

32歳にして2度もオスカーにノミネートされている
ジェイソン・ライトマン監督の今後の作品が楽しみです。

マイレージ、マイライフ   「公式サイト」
リストラ請負人のライアンは、飛行機で全米を飛び回り、リストラ対象者に次々クビを
言い渡す日々。出張の副産物・航空会社のマイレージも貯まる一方で、彼はいつしか
1000万マイル獲得を目標に定め今日も前向きに機上の人となる。ところがある日、
コスト削減のため出張は一切禁止という命令が下り、彼の野望に暗雲がたれこめる。


原題:Up in the Air
監督:ジェイソン・ライトマン
原作:ウォルター・キム
出演:ジョージ・クルーニー/ジェイソン・ベイトマン/ヴェラ・ファーミガ
    アナ・ケンドリック ほか
上映時間:1時間49分

■ユナイテッド・シネマ札幌 にて上映中


過去の映画レポはこちら★


映画 『プリンセスと魔法のキス』



3DやCG全盛期にディズニー伝統の手描きアニメを
復活させた 『プリンセスと魔法のキス』 を字幕で観賞。

物語は 夢を追う女性・ティアナと、カエルに姿を変え
られてしまった王子との冒険ファンタジー。 

ディズニーの王道を守りつつ、現実的な設定が面白く 
主人公のティアナが黒人女性というのも斬新。

めずらしくウルウルしちゃうシーンもあって、「大人も」
というより、大人こそ楽しめるアニメだと思う。

ジャズの発祥地ニューオリンズが映画の舞台なだけに
音楽が作品を引き立てているし、美味しそうな料理が
たくさん出てくるのも魅力的(笑)
ガンボやベニエが美味しそうだったなぁ。

やっぱり手描きは色彩が美しく温か味がある。
グッとくるセリフも多くて、ピュアな気持ちになりました。

プリンセスと魔法のキス   「公式サイト」
「自分のレストランを持つ」という夢を見て頑張っている女の子ティアナ。仮装舞踏会の
夜にプリンセスの衣装を着ていた彼女の前に、言葉を話す1匹のカエルが現れる。
そして自分は呪いによってカエルに姿を変えられたナヴィーン王子であり、プリンセス
がキスしてくれればこの呪いを解くことができると言う。
ティアナはカエルの必死なお願いに、仕方なくキスをするが...。


原題:The Princess and the Frog
監督:ジョン・マスカー&ロン・クレメンツ (『アラジン』『リトル・マーメイド』)
製作総指揮:ジョン・ラセター
声の出演:アニカ・ノニ・ローズ/オプラ・ウィンフリー/ジョン・グッドマン
       テレンス・ハワード ほか
上映時間:1時間37分

■札幌東宝プラザ,ユナイテッド・シネマ札幌,札幌シネマフロンティア
 ほか全道で公開中 


過去の映画レポはこちら★

映画 『渇き』



先月の 『霜花店(サンファジョム)』 に続き、またまた衝撃の
韓国映画を観てきました。

ストーリーはソン・ガンホ演じる信仰心あつい神父が
ワクチン開発の実験によってバンパイアになり、人妻との
愛に墜ちていくというもので、シリアスなホラーものを想像
していたら、あ~らビックリ。 これって、コメディ?

渇き=欲望 丸出しな姿は滑稽なのに、ラストは切ない。
そして流血やグロテスクなシーンはハンパない...。
※この手の作品が苦手な人にはおすすめできません!

やっぱりこんな映画を作る、『JSA』や復讐三部作
( 『復讐者に憐れみを』 『オールド・ボーイ』 『親切なクムジャさん』)
パク・チャヌク監督は只者じゃない!

いわゆるバンパイアには見えないけれど、役作りのために
10㎏減量し、スッキリ・セクシー?な牧師を体当たりで
演じるソン・ガンホも良いのですが、本作の魅力は
ヒロインを演じるキム・オクビンの美しさ!
はじめは冴えない感じの人妻が妖艶な女性へと変貌する
様は見事の一言。 これだから女は怖い...。
義母役キム・ヘスクの目の演技も見逃せません。怖っ。

渇き   「公式サイト」
アフリカで行われたワクチン開発の実験台となり、その際に輸血された血液のせいで
バンパイアとなってしまった神父サンヒョン。幼なじみの妻であるテジュと恋に落ちた
彼は、テジュから夫を殺害して欲しいと頼まれるが...。


原題:Bak-Jwi
監督:パク・チャヌク
出演:ソン・ガンホ/キム・オクビン/シン・ハギュン/キム・ヘスク ほか
上映時間: 2時間13分   <R-15>

■スガイシネプレックス札幌劇場 ほか全道で上映中


過去の映画レポはこちら★

「ndjc若手映画作家育成プロジェクト2009」 合評上映会



先日、去年に引き続き VIPO「若手映画作家育成プロジェクト2009
合評上映会に参加してきました。

今年も力作揃いの5作品。
映画好きでモニター参加した個人的感想をちょこっとご紹介。

そぼろごはん  遠山浩司 監督
ほっこりするお話でした。 そぼろごはんが美味しそうだったなぁ。

きみは僕の未来  浅野晋康 監督
完成度が高いっ。5作品の中で一番お気に入り。
感情移入しちゃってウルウル(涙)

アンダーウェア・アフェア  岨手由貴子 監督
女性の色香漂う作品。 色使いが美しく、共感できるシーンも多かった。

ペダルの行方  金井純一 監督
子役の子が健気で、母親役の辻さんの演技がリアル。 痛みが伝わってきたなぁ。

ホールイン・ワンダーランド  清水艶 監督
子役が可愛いなぁ、関西弁のリズムがいいなぁと思っていたら、オチにびっくり。


偶然なのでしょうが、今年は家族・子供ものが揃っていました。
好きなジャンルなのですが、できれば様々なジャンルを観たかったなぁ。
浅野晋康監督作品が気に入ったので、他の作品もチェックしてみたいと思います。

pageTop