札幌100マイル

*un journal*

自分のアンテナにひっかかったものを綴った日記

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『シアターキノ』タグの付いた投稿

映画 『牛の鈴音』

ushisuzu

韓国で大ヒットしたという、老牛と老夫婦の日常を
描いたドキュメンタリーをやっと観賞。

静かで地味ですが、じんわりと味わい深い作品。
老牛とお爺さんの絆に悲しくも温かい気持ちになりました。

毒舌で愚痴りまくるお婆さんがイイ味を出していて、
牛とお爺さんの関係に嫉妬する姿が微笑ましい(笑)

ボロボロの体でひたむきに働き続けるお爺さんの
「生きているうちは働く (中略)、死んでからゆっくり
休めば良い」というセリフが胸を打つ。

なんだか、生きることの意味を問いかけられている
ような作品でした。

牛の鈴音
79歳の農夫・チェ爺さんは、通常15年ほどの寿命しかない牛と30年もともに仕事を
している。周りの農家が耕作機械を使うなかで、チェ爺さんは頑固に牛と畑を耕し
続ける。ある日、獣医から牛の寿命が迫っていることを告げられたチェ爺さんは、
献身的に牛の面倒を見続け、遂には自分の体調まで崩してしまう。


監督・脚本・編集:イ・チュンニョル
出演:チェ・ウォンギュン/イ・サムスン
上映時間:1時間18分
「公式サイト」

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映画 『ボーイズ・オン・ザ・ラン』



花沢健吾氏の人気コミックを、「銀杏BOYZ」の峯田和伸くん
主演で映画化した青春映画。 原作は未読です。
ちなみに三浦大輔監督って道産子なのね...急に親近感!

映画は、笑わせてもらいました。 面白かった~!

主人公・田西くんのダメダメっぷりがとことん痛々しい...
でも一生懸命な姿はなんだか憎めなくって愛おしい(笑) 
男子だったらもっと共感できて楽しめるんだろうなぁ。

役者やってる峯田くんって、妙に存在感があって
魅力的なのですが、本作の田西役も見事にハマっています。
峯田くんを取り巻くキャスティングもこれまた絶妙で、
松田龍平くんのイヤな奴っぷりや、プチエロ?なYOUさん、
リリーさん&小林薫さんの力の抜け具合が最高~っ。

カラオケで熱唱するシーンも好きですが、ケビン・ベーコンの
狼の死刑宣告』 に続く、『タクシードライバー』のオマージュが
良かったなぁ。

ボーイズ・オン・ザ・ラン
玩具メーカーに勤めるサラリーマン・田西は、実家暮らしで彼女いない歴29年の
冴えない男。同僚のちはるに密かな恋心を抱いているものの、積極的になれず
全く相手にされていない。仕事先で出会ったエリート営業マンの青山の手ほどきで、
ちはるとの距離を縮めようとする田西だったが...


監督・脚本:三浦大輔
原作:花沢健吾
出演:峯田和伸/黒川芽以/松田龍平/YOU
    リリー・フランキー/小林薫 ほか
上映時間:1時間54分    <R-15>
「公式サイト」

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映画 『フローズン・リバー』



サンダンス映画祭でグランプリに輝き、アカデミー賞
オリジナル脚本賞、主演女優賞にノミネートされた話題作
フローズン・リバー』 がやっと札幌公開。 
 
すごい...。
ドキュメンタリーを観ているかのようなリアル感。
経済的、精神的にも追い込まれた2人の女性のギリギリの
選択から目が離せない。 

タランティーノが大絶賛したというのも頷ける秀作映画。
これは観て良かった!

アメリカとカナダの国境付近の町を舞台に、家族を
守るため犯罪に手を染めながらも必死に生きていく
2人の母親の姿を描いた社会派映画。

冒頭から老婆のようなくたびれ感をみせる主人公・レイ役の
メリッサ・レオ。 圧巻の演技に女優魂をみせつけられた。

重く寒々しいトーンで厳しい現実を淡々と描いていますが
時折みせる目線は女性監督らしく温かい。

人物や情景描写が素晴しく、タイトルにもなっている
「フローズンリバー」=「凍りついた大河」は主人公の心のよう。
雪解けを思わせる希望に満ちたラストシーンが素晴しい。

フローズン・リバー
ニューヨーク州最北部の町で暮らすレイは、新居購入のための資金を夫に持ち逃げ
され、息子2人と路頭に迷ってしまう。支払いに追われるレイは、モホーク族の女性
ライラと組んで不法入国斡旋のビジネスを開始。それぞれ複雑な事情を抱える2人
は、反発し合いながらもこのビジネスを続けていく。


原題:Frozen River
監督・脚本:コートニー・ハント
出演:メリッサ・レオ/ミスティ・アップハム/チャーリー・マクダーモット
    マイケル・オキーフ/マーク・ブーン・ジュニア ほか
上映時間:1時間37分
<公式サイト>

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映画 『ニューヨーク,アイラブユー』



パリを舞台にしたオムニバス映画 『パリ、ジュテーム』 の
第2弾は、眠らない街・ニューヨークが舞台。

日本からは岩井俊二氏、女優のナタリー・ポートマンら、
世界各国から集まった10人の一流監督が独創的なタッチで
さまざまな愛の形を描き、11人目の監督ランディ・バルスマイヤー
それらの物語を繋ぎ合わせていくアンサンブル・ムービー。

監督&キャストの豪華さもさることながら、それぞれの
エピソードが魅力的で、1本の美しい作品に仕上がっている。

マンハッタンのセントラル・パークからブルックリンの
ブライトン・ビーチまでの街並みも堪能でき、NYへ
行きたくなること間違いナシ。

注目は3年ぶりの監督作品となる岩井俊二氏のパート。
オーランド・ブルームクリスティーナ・リッチの共演で
顔の知らない男女の交流をロマンチックに描く。
オーリーが10代のころから着用しているという自前の
Tシャツにも注目です(笑)

N・ポートマンが初監督・脚本に挑戦したパートは
ほっこり心温まるお話。 主演作よりこっち方が好み。

それぞれに想像力を掻き立てられるエピソードの中で
最も印象的だったのが、シェカール・カプール監督の
元オペラ歌手(ジュリー・クリスティ)とホテルマン
シャイア・ラブーフ)の話。
2人の不思議な関係が美しく幻想的でした。

ちなみに第3弾の舞台は 「上海」 。
『上海,我爱你 (シャンハイ、ウォーアイニー)』ってかんじでしょうか?
これまた楽しみですっ。

ニューヨーク,アイラブユー
原題:New York, I Love You  
監督:姜文(チアン・ウェン)/ミーラー・ナーイル/岩井俊二
    イヴァン・アタル/ブレット・ラトナー/アレン・ヒューズ
    シェカール・カプール/ナタリー・ポートマン/ファティ・アキン
    ジョシュア・マーストン/ランディ・バルスマイヤー
出演:ヘイデン・クリステンセン/レイチェル・ビルソン/アンディ・ガルシア
    イルファン・カーン/ナタリー・ポートマン/オーランド・ブルーム
    クリスティナ・リッチ/マギー・Q/イーサン・ホーク/ロビン・ライト・ペン
    クリス・クーパー/アントン・イェルチン/オリヴィア・サールビー
    ジェームズ・カーン/ブレイク・ライヴリー/ドレア・ド・マッテオ
    ブラッドリー・クーパー/シャイア・ラブーフジュリー・クリスティ
    ジョン・ハート/カルロス・アコスタ/ジャシンダ・バレット/テイラー・ギア
    ウグル・ユーセル/スー・チー/バート・ヤング/イーライ・ウォラック
    クロリス・リーチマン/エミリー・オハナ/エヴァ・アムリ/ジャスティン・バーサ
    ほか
上映時間:1時間43分
<公式サイト>

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映画 『パレード』



吉田修一氏原作の 『パレード』 を行定勲監督が映画化。

『パレード』 といえば、第60回ベルリン国際映画祭で、
国際批評家連盟賞を受賞しましたねぇ。 
若松孝二監督の 『キャタピラー』 で最優秀女優賞を
受賞した寺島しのぶさん共々おめでとうございます!

原作をほぼ忠実に描いた本作は、都内のマンションで
奇妙な共同生活を送る男女を描いた人間ドラマ。

本心を偽り表面的な人間関係を保っている若者たちの
姿を、覗き見しているような不思議な感覚で鑑賞。
 
微妙な距離感や空気感まで伝わってきて
結末を知っているにもかかわらず、ゾワゾワ怖い...。

そしてキャスティングが絶妙。
貫地谷しほりちゃんや小出恵介くんは自然体でリアリティ
のある演技が◎。 未来役の香里奈ちゃんが予想外に良かった。 
男娼という難役にチャレンジした林遣都くんは今後の活躍が
ますます楽しみっ。 

小説を読んでいないと後半の展開を唐突に感じたり、
???な点も多いかも知れませんが、観た人がそれぞれ
違った感じ方や解釈をできるところが、この作品の魅力。

コチラのサイトキャラクター診断をやってみると
ワタシの闇に潜むキャラクターは 「サトル」 でした。 
ある意味当たっているかも...ミステリアスではないけどね。


パレード   「公式サイト」
都会の片隅でルームシェアをする、健康オタクの会社員・直輝、自称イラストレーターの
未来、無職で恋愛依存症の琴美、大学生の良介の4人のもとに、男娼をしている謎の
少年・サトルが転がり込んでくる。時を同じくして、町では女性連続暴行事件が多発していた。


監督・脚本:行定勲
原作:吉田修一 (第15回山本周五郎賞受賞「パレード」)
出演:藤原竜也/香里奈/貫地谷しほり/林遣都/小出恵介 ほか
上映時間:1時間55分

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