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ミツヅノコノハガエル再び。
Posted by zoozakki on 2017年3月1日(水) 12:50
爬虫類両生類館きっての人気者であったソバージュネコメガエルが残念ながら昨年暮れに亡くなり、現在後釜としてミツヅノコノハガエルの幼体が暮らしております。
まだ体も小さくしかも隠れる名人なので、しつこくじっくり見ないと発見できないかもしれません。
ミツヅノコノハガエルは円山動物園でも以前飼育展示をしておりまして、繁殖にも2回成功しています。
名前の通り「木の葉」に擬態した、非常に魅力的で素晴らしいカエルです。
円山産まれの個体は、新天地で再び子孫を残して欲しいと願いを込め全国各地の施設へどんどん送り出しました。
そうこうしているうちに100匹近くいた仔ガエルたちはいつのまにか、残り2頭に。
その後1頭が病気で死んでしまい、円山動物園でのミツヅノコノハガエルの飼育展示は途絶えてしまったのです。
残念な気持ちでいっぱいでした。
しかしあれから約5年、なんと円山産まれの子孫たちが再びここに戻ってきたのです。
上野動物園に里子に出した仔ガエル達が無事に成長し、見事繁殖に成功。
そしてそのうち9匹が円山動物園へと帰ってきました。
この種の繁殖、特にオタマジャクシの育成は非常に困難で、特殊な育成装置を組む必要があります。
そういった幾重もの困難を乗り越え無事に上陸まで漕ぎ着けたわけです。
下の画像は祖父母にあたるペア、上がお爺さんで下がお婆さん。
このペアが産卵、両親や叔父叔母の卵時代です。
オタマジャクシ時代、口が漏斗型と非常に特殊な形状になっていて、水面に浮いているものしか食べれません。
上陸直後の個体、もしかしたらこの仔ガエルが両親かもしれませんね。
そして戻ってきた仔ガエル達は円山の血統だってすぐにわかるくらい、両親たちと外見がそっくりです。
飼育員にとってこれほど嬉しい出来事はなかなかありません。
感無量でございます。
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