札幌100マイル

*un journal*

自分のアンテナにひっかかったものを綴った日記

*un journal*

自分のアンテナにひっかかったものを綴った日記

『映画 ’09』カテゴリーの投稿一覧

映画 『ウォーロード/男たちの誓い』



ウォーロード/男たちの誓い
19世紀の中国で太平天国の乱が勃発。自分の部隊を全滅に追いやられた清朝軍将軍パンは、
盗賊団を仕切るアルフとウーヤンと出会う。三人は義兄弟の契りを結び、太平軍を次々と撃破、
西太后の信頼を得るようになるが、次第にパンとアルフの間に溝が深まっていく。


ジェット・リー、アンディ・ラウ、金城武のアジアスター豪華共演というだけで
観ないわけにはいきません。 ワクワクしながら試写会へ。
ちょっと展開は早いけれど、戦闘シーンや三人三様の演技は見応え充分。

清朝末期に起きた実在の事件をベースにし、義兄弟の契りを結んだ
三人の男たちの絆と裏切りを描いた歴史大作。

未来のために戦う パン (ジェット・リー
愛のために戦う アルフ (アンディ・ラウ
友のために戦う ウーヤン (金城武

楽しみにしていたアクションは控えめですが、野心家のパンを演じ、
悪役の一面を魅せるジェット・リー。 ラブシーンにもう少し色気があれば◎
アレフを演じるアンディ・ラウの義理堅く仲間を思う演技に感動。
パンとアルフの間で板挟みになる純粋で忠誠心に厚いウーヤンを演じる
金城武。華やかでカッコイイ孔明から一転、泥臭いウーヤン役はお見事。
金城くんがここまでやるとは...クライマックスに役者魂を感じました。 
ナレーションの声もステキです。

エンターテイメントムービー『レッド・クリフ』 もイイですが
『ウォーロード』の方が見応えあり。 クライマックスの人間ドラマに涙。

原題:投名状(THE WARLORDS)
監督・製作:ピーター・チャン
出演:ジェット・リー/アンディ・ラウ/金城武/シュー・ジンレイ 他
上映時間:1時間53分  PG-12
「公式サイト」

5月8日(金)より、札幌シネマフロンティア にてロードショー  


過去の映画レポはこちら★

映画 『MILK ミルク』



MILK ミルク
1972年のニューヨーク。ハーヴェイ・ミルクは、20歳年下のスコットと出会い、恋に落ちる。
二人は新天地を求めてサンフランシスコに移り住み、小さなカメラ店を開店。そこで
同性愛者に対する平等な権利と機会を求め、市民権運動の活動家として行動を起こす。


1970年代のアメリカで、ゲイであることをカミングアウトして、初めて
公職に就いた政治家ハーヴェイ・ミルクの生き様をリアル描いた秀作。

実は、この作品を観るまで「ハーヴェイ・ミルク」の名前を知らなかった。
同性愛者であるというだけで、職を解雇されたり逮捕されていた時代に、
同性愛者や全てのマイノリティの人々の権利を守るため、ミルクが
立ち上がったことはとても勇気のある行動だと思う。 
スクリーンの演説を聞いているだけでそのパワーに引き込まれた。
ラストは涙...。

監督は『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』『エレファント』のガス・ヴァン・サント
ミルクを魅力的に演じるのは、オスカー俳優ショーン・ペン
こんな顔ができるんだと感心した、恋人に甘える顔やリーダーとしての顔など、
ゲイ?と疑ってしまうくらい、細かい仕草や雰囲気まで完璧な役作りに拍手。

ショーン・ペンもイイですが、若手実力派俳優の熱演も見所のひとつ。
ミルクの恋人スコットを『スパイダーマン』シリーズのジェームズ・フランコ
こんなにカッコ良かったけ?と観方が変わったかも(笑)
ショーン・ペン監督 『イントゥ・ザ・ワイルド』の好演が記憶に新しいエミール・ハーシュ
作品ごとに別人のような演技を見せるエミール。今後も楽しみっ。
クセのあるジャックを演じたディエゴ・ルナ(『天国の口、終わりの楽園』)も上手かった。

ドキュメンタリータッチで淡々と描いていますが、グイグイ引きこまれました。
勇気と希望に満ちた素晴らしい作品をたくさんの人に観てもらいたいです。 






5/9(土)~15(金)

ドキュメンタリー映画
ハーヴェイ・ミルク』 が

シアターキノで1日1回上映されます。

これは必見!


原題:Milk
監督:ガス・バン・サント
脚本:ダスティン・ランス・ブラック
出演:ショーン・ペン/ジェームズ・フランコ/エミール・ハーシュ/ディエゴ・ルナ
    ジョシュ・ブローリン/アリソン・ピル/ヴィクター・ガーバー/デニス・オヘア 他
上映時間:2時間8分
「公式サイト」

スガイシネプレックス札幌劇場,ユナイテッド・シネマ札幌 ほか全道で公開中 

映画 『いとしい人』



いとしい人
エイプリルは39歳の小学校教師。養父母に育てられたエイプリルは、「自分は絶対に
自分で子供を産み、自分で育てる」と決めていて、年下の夫ベンとの間に早く子供が
授かりたくてたまらない。しかしある日、ベンは突然家を出て行ってしまう。その翌日
には養母が亡くなり、絶望の淵にいたところに、実母と名乗る女性が現れる。


『恋愛小説家』でオスカー受賞のヘレン・ハントが、監督デビューを飾り
製作・脚本・主演をこなしたアラフォー女性ドラマ。

39歳のヒロインが恋愛、妊娠などに悩みながら幸せを求めていく姿を描いている
のですが、デリケートな問題を含めいろいろ詰め込んだ割りにキレイにまとめ
すぎたかな...今ひとつ盛り上がりに欠ける仕上がり。

ヘレン・ハントが役柄の39歳より年上だから仕方ないのかもしれないけど、
お疲れ顔で老けて見えたのがちょっと残念。
アラフォーの自分からするとスクリーンの中では夢が欲しいわけで...。
それに比べ、実の母親役のベッド・ミドラーがとてもチャーミング。
惜しげもなく?披露する脚線美がうらやましい。

エイプリルと絡む男性陣は、大人になりきれずお子ちゃまな夫・ベンに
マシュー・ブロデリック。 キャラがぴったりハマっているだけに、
『ウォー・ゲーム』や『フェリスはある朝突然に』の頃を想うと複雑。
エイプリルと急接近する教え子の父親でバツイチのフランクに
真面目な役はお手のもの、コリン・ファース。 歩き回る姿はツボ。

ラストも今ひとつしっくりこないのですが、キャスティングに拍手!

原題:Then She Found Me
監督・脚本・製作/ヘレン・ハント
出演/ヘレン・ハント/コリン・ファース/ベット・ミドラー/マシュー・ブロデリック
    ベン・シャンクマン/リン・コーエンほか
上映時間:1時間40分
<公式サイト>  シアターキノ にて公開中  


過去の映画レポはこちら★

映画 『悲夢 Himu』



悲夢 Himu
深夜に元恋人を追って車を走らせていたジンが、突然路地から飛び出してきた車と
衝突する夢を見る。そのリアルな夢に胸騒ぎを覚えて記憶を頼りに車を走らせると、
彼が夢で見たのと寸分違わぬ事故が起きていた。そこで警察に拘束されたのは
ランという女性だった。


韓国の鬼才キム・ギドク監督が日本人のオダギリジョーをどう撮るのか
興味津々で観賞。 ラブ・ストーリー? ダーク・ファンタジー?
一言で表現しがたい不思議な映画。

男(オダギリジョー)が見た夢の中の行動を、女(イ・ナヨン)が夢遊病状態で
行動を起こすというストーリーは面白く、二人の衣装が白と黒だったり、
夢と現実、男と女が対照的に描かれているのが印象的。
部屋や衣装、景色など色彩感覚は本当に美しい。

でも普通にオダジョーは日本語をしゃべり、他の登場人物は韓国語を
話すのに会話が成り立つという違和感...。
そしてオダジョーの睡魔と闘う姿に苦笑い。コメディじゃないよね?

切なく痛々しいシーンも多いけど、美しいラストに救われた。
このギドク作品も万人受けするとは言いがたいなぁ...。

原題:SAD DREAM
監督・脚本・撮影:キム・ギドク
出演:オダギリジョー/イ・ナヨン/パク・チア/キム・テヒョン ほか
上映時間:1時間33分
<公式サイト>  シアターキノ にて公開中  


過去の映画レポはこちら★

映画 『バーン・アフター・リーディング』



バーン・アフター・リーディング
アル中が原因でCIAを辞めさせられたオズボーンは、意趣返しにと暴露本を執筆中。
その妻ケイティは、財務省連邦保安官ハリーと不倫中。一方、スポーツジムで働く
リンダとチャドは更衣室で1枚のCD-ROMを拾う。


楽しみにしていたジョエル&イーサン・コーエン兄弟新作は
豪華5大スター共演のクライム・ブラック・コメディ。

オスカー受賞の前作『ノーカントリー』のシリアス作品から一転、
肩の力が抜けたブラック・コメディがコーエン兄弟らしい本作。
1枚のディスクを巡る先の読めないドタバタ劇を、B級の雰囲気たっぷりに
キャスト&スタッフみんなで楽しんで作り上げた感じ。 
面白いしキライじゃないけど、あっけなかった...。

ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、ジョン・マルコヴィッチなど豪華
キャストが演じる登場人物が、揃いも揃っておバカさんなのが一番の
見どころであり、笑いどころ。

中でも、そんな姿を見せちゃっていいの?と心配になるくらい、ipodと
スポーツドリンクを手放さない筋肉バカを演じたブラピが一番笑える。
ある意味『ベンジャミン・バトン』より良い演技(笑)

深く考えず、豪華キャストのおバカな演技をお楽しみ下さい。

原題:Burn After Reading
監督・脚本:ジョエル・コーエン/イーサン・コーエン
出演:ジョージ・クルーニー/ブラッド・ピット/フランシス・マクドーマンド
    ジョン・マルコヴィッチ/ティルダ・スウィントン
上映時間:1時間36分  PG-12
「公式サイト」

札幌シネマフロンティア,ユナイテッド・シネマ札幌 ほか全道で公開中  


過去の映画レポはこちら★

pageTop