『映画 ’10』カテゴリーの投稿一覧
映画 『海炭市叙景』
Posted by bluestar on 2010年12月29日(水) 22:47
函館出身の作家・佐藤泰志氏の遺作を、帯広出身
『ノン子36歳(家事手伝い)』 の熊切和嘉監督が映画化。
北海道・函館をモデルにした架空の地方都市(海炭市)を
舞台に、さまざまな事情を抱えながらも必死に生きる人々の
姿を繊細に描いたオムニバス・ストーリー。
観光都市のイメージが強い美しい函館を描くのではなく、
ありのままの地方都市の姿を淡々と映し出した秀作。
原作同様に、そこに住む人々の生活感や重く張りつめた
冷たい空気感までもが伝わってきて、この物語が現代を
生きる者にとって決して他人事ではないという現実が身にしみる...。
ストーリーは重いですが、ジム・オルークの音楽が良く、
かすかな希望を感じさせるラストが美しい。
【海炭市叙景】
北国の小さな町・海炭市の冬。造船所では大規模なリストラが行われ、職を
失った颯太(竹原ピストル)は、妹の帆波(谷村美月)と二人で初日の出を見る
ため山に登ることに...。一方、家業のガス屋を継いだ晴夫(加瀬亮)は、
事業がうまくいかず日々いら立ちを募らせていた。そんな中、彼は息子の
顔に殴られたようなアザを発見する。
監督:熊切和嘉
原作:佐藤泰志
出演:谷村美月/竹原ピストル/加瀬亮/三浦誠己/山中崇
南果歩/小林薫 ほか
上映時間:2時間32分
「公式サイト」
■シアターキノ にて上映中
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映画 『トロン:レガシー』
Posted by bluestar on 2010年12月29日(水) 07:14
1982年に世界初のCGを導入したジェフ・ブリッジス
主演作 『トロン』 の続編。
父親が創造し「トロン」と呼ばれるコンピューターの
世界へ導かれた若者が、命を狙われながらも人類の
存亡を賭けた死闘に挑むSFアクション大作。
オリジナル版 『トロン』 は未見。
3D元年の去年(2009年)、『アバター』 に
衝撃を受けてから早1年...
ドキドキワクワクの
初・IMAX3Dで鑑賞。
まぁ、ストーリーは置いといて(苦笑)...
CGと3Dのクオリティーが高い! 改めて3Dの進化を実感っ。
2Dと3Dの使い分けが絶妙で、近未来の映像美に釘付け。
必要な武器を創りだす「バトン型ツール」が欲し~っ。
注目は、ケヴィン・フリン役のジェフ・ブリッジスが、35歳
当時の顔で自然に演技していること。 このCGは、『ベンジャミン・
バトン 数奇な人生』のブラピ以上のクオリティー。
サイバーな世界観を彩る音楽も◎
劇中にもチラッと登場するダフト・パンクのクールな
サウンドもカッコイイのですが、ゲームセンターで流れた
ジャーニーの「Seperate ways」と、ユーリズミックスの
「Sweet Dreams」にしびれた~っ!(分かる人は分かるよねぇ♪)
サントラにこの2曲は入っていないのが悲しい。
さて、IMAX3Dについて少々。
座席は後方ではなく、スタッフさんおすすめのセンターを選択。
はじめはスクリーンが近すぎる気もしたのですが、
スクリーンに包まれるような臨場感を味わうことができました。
メガネもフィット感が良く、掛け心地が良かったです。
しかしメガネonメガネの相方は、フィット感が悪く不評...。
映画を見る本数が多い人間には、料金も少々ネック。
大画面で観る価値のある作品ですが、過度の期待はしないように!
【トロン:レガシー】
デジタル業界のカリスマ、ケヴィン・フリンが謎の失踪を遂げてから20年たった
ある日、27歳に成長した息子サムに父ケヴィンからのメッセージが届く。サムは、
父ケヴィンの消息を追って父のオフィスに足を踏み入れるが、そこには衝撃的な
真実が待ち受けていた。
原題:Tron: Legacy
監督:ジョセフ・コジンスキー
音楽:ダフト・パンク
出演:ジェフ・ブリッジス/ギャレット・ヘドランド/オリビア・ワイルド
マイケル・シーン/ブルース・ボックスレイトナー ほか
上映時間:2時間17分
「公式サイト」
■札幌東宝プラザ,ユナイテッド・シネマ札幌,札幌シネマフロンティア
ほかで上映中
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カテゴリー: 映画 '10|タグ: 3D, IMAX, オリビア・ワイルド, ギャレット・ヘドランド, ジェフ・ブリッジス, ジョセフ・コジンスキー, ダフト・パンク, トロン, トロン:レガシー, ユナイテッド・シネマ札幌, 映画, 札幌, 札幌シネマフロンティア, 札幌市, 札幌東宝プラザ, 洋画, 3D, SF
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映画 『わたしの可愛い人-シェリ』
Posted by bluestar on 2010年12月29日(水) 00:47
-上映は終了しましたが、備忘録として-
フランスの女性作家コレットの同名の原作を映画化。
1906年のパリを舞台に、元ココット(高級娼婦)と
親子ほども年の離れた青年との恋を描いたラブストーリー。
一番の見どころは、レアを演じるミシェル・ファイファーの
豪華な衣装と50代とは思えない美貌とスタイル。
なぜかレアの元ライバル・コレットがキャシー・ベイツ(笑)で
その息子シェリが 『プライドと偏見』『縞模様のパジャマの少年』
『ヴィクトリア女王 世紀の愛』 のルパート・フレンド。
プライドの高いレアが、シェリと別れて初めて知る苦しみや
老いの不安は切ないのですが、年下男シェリの魅力が
感じられず、いまひとつ入り込めなかったなぁ。
【わたしの可愛い人-シェリ】
1906年パリ、名うてのココット(高級娼婦)のレアは恋に落ちる危機を何度も切り抜け、
今は優雅な引退生活を送っていた。一方、彼女の元同業の友人はある打算を秘めて、
問題児の一人息子シェリをレアに託す。数週間で別れるつもりが6年も二人は共に
暮らすが、年ごろになったシェリに結婚話が持ち上がり、レアは動揺する。
原題:Cheri
監督:スティーヴン・フリアーズ
原作:コレット
出演:ミシェル・ファイファー/ルパート・フレンド/フェリシティ・ジョーンズ
キャシー・ベイツ/イーベン・ヤイレ/アニタ・パレンバーグ ほか
上映時間:1時間30分 <R-15>
「公式サイト」
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カテゴリー: 映画 '10|タグ: わたしの可愛い人-シェリ, キャシー・ベイツ, コレット, スティーヴン・フリアーズ, ミシェル・ファイファー, ルパート・フレンド, 映画, 洋画
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映画 『うまれる』
Posted by bluestar on 2010年12月28日(火) 23:54
-上映はとっくに終了しましたが、備忘録として-
「赤ちゃんは親を選んで生まれてくる」という子どもの
胎内記憶をモチーフに、4組の夫婦の姿を通して、
妊娠から出産、そして出産と隣り合わせにある不妊や
流産・死産といった命のドラマをめぐるドキュメンタリー。
豪田監督の男性目線で撮られた本作は、押しつけ
がましさがなく、優しさに溢れている。
出産未経験のワタシも、生まれてくることの意味や
家族のあり方や自分の生き方、人とのつながりに
ついて深く考えさせられ、涙があふれた。
「うまれる」って素晴らしい!
両親に感謝。 命の尊さに感謝。
【うまれる】
伴 真和(31歳)、まどか(31歳)夫婦は、結婚して約1年。妊娠6カ月のまどかは、
初めてのお産が楽しみな反面、さまざまな不安も抱えている。なかでも一番の
心配は、自分が果たして良い親になれるのかどうかということ。いつも笑顔の
彼女だが、実は幼い頃に母親から虐待された辛い経験を持ち、彼女が中学生
のときに離婚して家を出た母親とは絶縁状態だ。
企画・監督・撮影:豪田トモ
プロデューサー:牛山朋子
ナレーション:つるの剛士
上映時間:1時間44分
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映画 『彼女が消えた浜辺』
Posted by bluestar on 2010年12月15日(水) 00:11
浜辺にバカンスに訪れた若い女性の事件をきっかけに、
人間の複雑な内面が暴かれるヒューマン・ミステリー。
2009年ベルリン国際映画祭で銀熊賞(監督賞)を
受賞したイラン映画。
イラン映画といえば、『運動靴と赤い金魚』 や
アッバス・キアロスタミ監督の『友だちのうちはどこ?』
など、子供を主人公にした素朴な作品のイメージが強い
のですが、本作は中流階級の男女がバカンス先で事件に
巻き込まれる心理サスペンス。
タイトルから期待した、ミステリー要素は物足りない
ですが、登場人物の心理描写は秀逸。
イランの文化や習慣、価値観なども興味深い。
それにしても、セピデー役のゴルシフテェ・ファラハニーや、
エリを演じたタラネ・アリシュスティが本当に美しい。
レバノン映画の 『キャラメル』 といい、アラブ系は美女が
多いですねぇ。
【彼女が消えた浜辺】
テヘラン近郊の海辺のリゾート地にバカンスに訪れた男女の中に、セピデーが
誘ったエリもいた。トラブルに見舞われながらも初日は楽しく過ぎ、2日目に
事件が起きる。海で幼い子どもがおぼれ、何とか助かったものの、エリの姿が
こつ然と消えてしまっていた...。
英題:About Elly
監督・脚本:アスガー・ファルハディ
出演:ゴルシフテェ・ファラハニー/タラネ・アリシュスティ
シャハブ・ホセイニ/メリッラ・ザレイ ほか
上映時間:1時間56分
「公式サイト」
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カテゴリー: 映画 '10|タグ: アスガー・ファルハディ, イラン, ゴルシフテェ・ファラハニー, シアターキノ, タラネ・アリシュスティ, 彼女が消えた浜辺, 映画, 札幌, 札幌市, 洋画
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