札幌100マイル

*un journal*

自分のアンテナにひっかかったものを綴った日記

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『洋画』タグの付いた投稿

映画 『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ』



本作は、セルジュ・ゲンズブールの初監督作品であり、
ジェーン・バーキンの代表作ですが、観るのは初めて。

ようやく日本でも観る機会の訪れたオリジナル・バージョンが
デジタル・リマスター版で蘇るとなれば、この機会を逃す
訳にはいきません。 (※UPが遅くなりましたが、シアターキノさんで
6日間のみ1日1回上映され、本日で終了しました。)


本編上映前に現在のバーキンがスクリーンに登場。
作品に対するコメントが素敵すぎなんです。
「画家になりたかったセルジュは、この映画に自分の
描きたかった絵を描いたのよ」 

ストーリーは、同性愛の青年カップルと、少年のような
雰囲気を持つ女性との三角関係を描いた異色作。

1975年の作品ですが、不思議と古さを感じません。

圧倒的な輝きを放つジェーンの美しさにただただ溜息...。
ショートヘアに細い身体の少年のような少女から
目が離せません。 ピンクのワンピース姿が切なすぎっ。

バーキンの魅力を知り尽くしたゲンスブール監督
だからこそ撮れた作品なのかも知れませんねぇ。

ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ  <デジタル・リマスター版>】 
トラックでゴミを運ぶ仕事をしながら町を転々とするゲイのカップル、クラスキー
(ジョー・ダレッサンドロ)とパドヴァン(ユーグ・ケステル)。ある日、2人は仕事の
合間に一息入れるため小さなバーに立ち寄ることに。そこで働くボーイッシュな
少女・ジョニー(ジェーン・バーキン)と出会ったことで奇妙な三角関係と発展していく。


原題:je t'aime moi non plus
監督・脚本・音楽:セルジュ・ゲンズブール
製作:ジャック・エリック・ストラウス
出演:ジェーン・バーキン/ジョー・ダレッサンドロ /ユーグ・ケステル
    ジェラール・ドパルデュー ほか
上映時間:1時間25分   <R-18>


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映画 『ボローニャの夕暮れ』



タイトルとポスターに惹かれ、何の予備知識もなく鑑賞。
心温まる家族モノを想像していたら、かなりシビアな話。

第二次世界大戦下のボローニャを舞台に3人家族
(父・母・娘)の絆を描いた人間ドラマ。

純粋すぎる多感な娘・ジョヴァンナをひたすら溺愛する
父・ミケーレに対して、娘と距離を置く美しすぎる母・デリア。
どこか噛み合わない3人家族だからこそ起きてしまった
悲劇を通じて描く人間の本質...。

モヤモヤした違和感を感じたままラストを迎え、ジワジワ
余韻が残る不思議な作品でした。

観る側に解釈を委ねたラストといい、それぞれ違った
感じ方や解釈をできるところも、この作品の持ち味
なのかも知れません。

そしてタイトルは、原題直訳の 「ジョヴァンナのパパ」 の
方がしっくりくるなぁ...と思いつつ、イタリアワインと
パスタが無性に食べたくなりました(笑)

ボローニャの夕暮れ   「公式サイト」
1938年。第二次世界大戦前夜のイタリア、ボローニャ。17歳の女子学生ジョバンニは、
心優しい父ミケーレと美しい母デリアと、慎ましくも平穏に暮らしていた。だがある日、
ミケーレが勤務する学校で殺人事件が起こり、被害者と同級生だったジョバンニに
容疑がかけられてしまう。さらに事件に追いうちをかけるように、戦火は激しさを増ていく。


原題:Il papa di Giovanna
監督・脚本・原案:プーピ・アヴァーティ
製作・脚本:アントニオ・アヴァティ
出演:シルビオ・オルランド/フランチェスカ・ネリ/アルバ・ロルヴァケル ほか
上映時間:1時間44分

■シアターキノ にて上映中

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映画 『クレイジー・ハート』



暑さのため?UPが遅くなってしまいましたが...
第82回アカデミー賞で主演男優賞と主題歌賞を受賞した
クレイジー・ハート』 がやっと札幌でも公開となりました。 

5度目のノミネートで初オスカーを受賞したジェフ・ブリッジス
渋カッコイイ演技が実に味わい深い、落ちぶれたミュージシャンの
愛と再生の物語。

ミッキー・ロークの 『レスラー』 とかぶるところもありますが、
音楽と前向きな終わり方が心地よい大人の映画です。

なんといっても主人公バッド・ブレイクを演じるジェフ・ブリッジス
自然すぎる演技がとにかく素晴しい。
あの歌声とギターに聞き惚れちゃいました。

バッドと惹かれあうシングルマザーを演じるマギー・ギレンホール
これまた上手く、前作の 『ダークナイト』 は、あまり印象に残って
いないのですが、本作の彼女はとても魅力的。

ロバート・デュバルとの男の友情や、昔から師匠をリスペクトし
続ける人気歌手トミー(コリン・ファレル)の描き方も良かった。

それにしてもコリン・ファレルの歌の上手さにビックリ。
コリン・ファレルとジェフ・ブリッジスのセッションは痺れました。
コレは何度も聞きたい...サントラ買っちゃおうかなぁ?

クレイジー・ハート   「公式サイト」
かつては人気を博したが、今やドサ回りの公演旅行を続けるカントリー歌手バッド。
新曲を書けというレコード会社の助言にも耳を貸さず、彼は酒浸りの毎日を送って
いた。そんなある日、シングルマザーである記者との出会いが転機となり...。


原題:Crazy Heart
監督・脚本:スコット・クーパー
出演:ジェフ・ブリッジス/マギー・ギレンホール/ロバート・デュバル
    コリン・ファレル ほか
上映時間:1時間51分

■ディノスシネマズ札幌劇場にて上映中


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映画 『ザ・コーヴ』



和歌山県太地町で行われているイルカ漁をとらえた、
なにかと話題のドキュメンタリー映画 『ザ・コーヴ』。

第82回アカデミー長編ドキュメンタリー賞を受賞し、
自らの目で内容を確かめたいと思い映画館(シアターキノ)へ。

公開初日ということもあり、警備員が配置されていたが、
これといった混乱もなく、いつもと変わらないシアター内。 
作品の内容からか、客入りはイマイチ。

まず観終わって思ったことは、この作品はドキュメンタリー
とは呼べないということ! 

この作品がフィクションであれば、隠しカメラで撮影した映像を
サスペンス映画さながらの怖さを助長する編集はお見事。
娯楽作品としては優れているが、その内容は違和感だらけ。

イルカを特別視し、漁師の意見を聞かない製作側の一方的な
主張はいかがなものか? 引用データも曖昧で説得力に欠ける。

日本の伝統・食文化を一方的に非難され、ただ虚しさが残った。

『靖国 YASUKUNI』 同様に、騒ぎ立てるほどの内容では
ありませんでしたが、逆境にもめげず上映に踏み切った
映画館にはエールを送ります!

それにしても、この映画を受賞させるアカデミー賞には
正直がっかり...。

ザ・コーヴ   「公式サイト」
1960年代に人気TV番組「わんぱくフリッパー」で調教師兼俳優として活躍した
リック・オバリーは、和歌山県の太地町で行われているイルカの追い込み漁を
知り、イルカ漁中止を訴えて太地町を訪れる。入り江に隠しカメラを設置した
撮影隊は、イルカ漁のみならず、イルカの水銀問題、イルカ肉偽装などの問題
を次々と明らかにしていく。


原題:The Cove
監督: ルイ・シホヨス
出演:リチャード・オバリー/ルイ・シホヨス/サイモン・ハッチンス  ほか
上映時間:1時間31分    <PG-12>

■シアターキノ にて上映中

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映画 『ベスト・キッド』

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ジェイデン・スミスジャッキー・チェン主演の
ベスト・キッド』 を友達に誘われて試写会観賞。

正直全然期待していなかったし、たぶんシアター
観賞はスルーするであろう作品なのですが...
予想外に面白くて大当たり!

1985年公開の本家 『ベスト・キッド』 との違いは、
舞台を中国に移し、主人公が高校生から小学生になり、
格闘技は空手からカンフーに。

少々設定は変わったものの、オリジナルに忠実な
ストーリーとなっており、オリジナルをリスペクトしつつ
アクションも感動も数段UPしているのは素晴しい。
 
ハッキリいって、ここまでリメイク映画で成功した
作品って少ないんじゃない?

シリアスな演技のジャッキーはとっても良かった
のですが、ウィル・スミスの息子・ジェイデンくんが
上手すぎる! ジャッキーを食っちゃってますから...。

ウィルと親子共演した 『幸せのちから』 でも、可愛い
天才子役ぶりを魅せていたジェイデンくんですが、
本作の見事な演技と可愛いルックスに魅せられっぱなし。
このまま行けば、お父さんを越える日も近いんじゃない?

中国の観光映画としても見応えがあり、オリジナル版の
ファンもきっと楽しめる、笑いあり涙ありのエンタメ作品。

お子様の夏休みに、アニメや戦隊モノ映画も良いですが
是非 『ベスト・キッド』 を観てもらいたい!と思っちゃう
くらい、親子映画観賞にもおすすめですよ。

■8月14日(土)より、札幌シネマフロンティアほか全道でロードショー
ベスト・キッド  ※8月7日(土)、8月8日(日)先行上映あり!

父親を亡くし、母と2人でアメリカから北京に引っ越してきた少年ドレは、言葉にも
文化にも馴染めず、地元の子供たちにいじめられる毎日を過ごしていた。ある日、
マンションの管理人ハンに助けられたことをきっかけにハンからカンフーを習う
ことになる


原題:The Karate Kid
監督:ハラルド・ズワルト
製作:ウィル・スミス/ジェイダ・ピンケット・スミス ほか
出演:ジェイデン・スミス/ジャッキー・チェン/タラジ・P・ヘンソン ほか
上映時間:2時間20分
「公式サイト」


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