札幌100マイル

*un journal*

自分のアンテナにひっかかったものを綴った日記

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『邦画』タグの付いた投稿

映画 『ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~』



今年は太宰治の生誕100年を記念して、『斜陽』 『パンドラの匣』と
次々に映画化されるなか、第33回 モントリオール世界映画祭で
最優秀監督賞を受賞した『ヴィヨンの妻』 を試写会で観賞。

小説家として秀でた才能がありながら酒、借金、浮気と
どうしようもないダメ男・大谷と、その妻・佐知の物語。

原作未読のため、お堅く重苦しい話なのかと思いきや、
面白く見応えがあり、キャストも魅力的。
古き良き日本がいっぱい詰った奥深い作品でした。

正直、大谷と佐知の夫婦関係は理解しがたいのですが
男女の関係なんて他人には分からないものなので
客観的に楽しませていただきました。 
男女で受け止め方も違ってくるのではないでしょうか?

男性の理想の女性像ともいえる「佐知」を、強くしなやかに
演じるさんがとっても良い。凛とした美しさにうっとり。 
ダメダメ男でありながら、何故か憎めない魅力的な
大谷を浅野忠信くんが好演。 お二人ともハマリ役。

サブタイトルの「桜桃とタンポポ」ってなに?と思ったら、
痛みやすいけれど甘みがあって愛される「桜桃」を大谷、
どんな環境でも対応して成長し、華やかではないけれど
誠実な美しさを持った「タンポポ」を佐知に例えているそうです。
なるほど、深いですねぇ。

ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~】    「公式サイト」
戦後の混乱期、酒飲みで多額の借金をし浮気を繰り返す小説家・大谷の妻・佐知は
夫が踏み倒した酒代を肩代わりするため飲み屋で働くことに。生き生きと働く佐知の
明るさが評判となって店は繁盛し、やがて彼女に好意を寄せる男も現れ佐知の心は
揺れる。そんな中、大谷は親しくしていたバーの女と姿を消してしまう。


監督:根岸吉太郎
原作:太宰治 「ヴィヨンの妻」
脚本:田中陽造
出演:松たか子/浅野忠信/室井滋/伊武雅刀/広末涼子
    妻夫木聡/堤真一 ほか
上映時間:1時間54分   PG12

■10月10日(土)より、札幌シネマフロンティア ほか全道でロードショー 


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映画 『悪夢のエレベーター』 100マイル試写会



突然ですが、この映画のタイトルって間違いやすいと思いませんか?
「悪夢」を「悪魔のエレベーター」と思い込んでいました...。
ワタシだけ?と思っていたら、ググるとヒットするんですねぇ、これが。
(※製作サイドの皆様ごめんなさい。)

余計な話はさて置き、
累計50万部突破の木下半太氏の「悪夢」シリーズの第一作を
放送作家と役者の顔を持つ堀部圭亮氏が長編映画初監督。

エレベーターという密室に閉じ込められたワケありの
男女4人が繰り広げる笑いと恐怖のサスペンス・コメディ。

書きたいことはいろいろあるのですが、伏線張りまくりの
作品なので、ネタバレ厳禁!! 口コミも難し~いっ。

大ドンデンありの良く出来たストーリーにグイグイ
引きこまれました。

ナニが真実でナニが嘘なのか? 
騙されているのか?いないのか? 翻弄されまくり。

面白いので騙されたと思って、とりあえず観て!(笑)

演技派の内野聖陽さんを筆頭に、モデル出身のイケメン
斎藤工くんやモト冬樹さんなど個性的な俳優陣が頑張って
いる中で、存在感バツグンだったのが佐津川愛美ちゃん。
腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』でも存在感があった彼女。
本作ではゴスロリファッションのインパクトもさることながら
主役の内野さんを食っちゃってますから...末恐ろしい女優さんだわ。

個人的ツボは、マンションの管理人・望月を演じた大堀こういちさん。
一度見たら忘れられない...夢に出そう...。

映画観賞後、続きが気になったらコチラへ★

悪夢のエレベーター      <公式サイト
エレベーターに閉じ込められてしまった、何だかワケあり気な男女4人。
助けを呼ぶこともままならない非常事態、なぜかお互いの秘密を暴露
しあっていくハメに…。それぞれが不信感を抱く中、ついに事件は起こる


監督:堀部圭亮
原作:木下半太 「悪夢のエレベーター」
出演:内野聖陽/斎藤工/佐津川愛美/モト冬樹/大堀こういち
    芦名星/本上まなみ ほか
上映時間:1時間45分

■10月10日(土)より、スガイシネプレックス札幌劇場 にてロードショー 


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映画 『空気人形』



ファンタジー・ラブストーリーと思いきや、そこは是枝監督...
想像以上に衝撃的で、じわりじわりと考えさせられる奥深い作品。

心を持ったリアルドール(空気人形)を通して、空虚で孤独な
現代人を淡々と描いた切ない物語。
空虚感を抱える人々にしみじみ共感...。

ヒロインの「空気人形」を演じた ペ・ドゥナは、彼女以外に
考えられないくらいのハマリ役。 『子猫をお願い』を観て以来、
透明感に溢れ、年齢不詳の可愛らしさが魅力的だったけど、
こんなにスタイルがよかったっけ?と思うほど、スラリとした
抜群のプロポーションを披露し、大胆かつチャーミングに
「空気人形」を好演。 人形しか愛せない孤独な中年男を
演じた板尾創路の存在感も見逃せない。

印象的だったのが、空気人形の抜けてしまった空気を
憧れの男性に吹き込まれるシーン。
体と心も満たされて、とっても官能的。

是枝監督作品の『誰も知らない』『歩いても 歩いても』
とは、また違った魅力のある本作。
ワタシは好きな作品ですが、好みが分かれそう...。

空気人形   「公式サイト」
古びたアパートに暮らす秀雄の等身大の空気人形が、本来持ってはいけない
「心」を持ってしまう。秀雄が出掛けた後、一人で街に出るようになった彼女は、
やがてレンタルビデオ店で働く純一に想いを寄せ、その店でアルバイトを始めるが...。


監督・脚本・編集:是枝裕和
原作:業田良家 (短編漫画「ゴーダ哲学堂 空気人形」)
出演:ペ・ドゥナ/ARATA/板尾創路/高橋昌也/オダギリジョー
    富司純子/余貴美子/岩松了/寺島進 ほか
上映時間:1時間56分  R-15

■シアターキノ,ユナイテッド・シネマ札幌 ほか全道で上映中 


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蠍座 『重力ピエロ』



原作ファンのため、映画を観ようか迷っているうちに見逃して
しまった『重力ピエロ』。 蠍座さんの上映に感謝感謝。

祝日なこともあり、初日から超満員。(座席数68+パイプ椅子)
10月5日(月)まで上映中。

映画は、伊坂作品の世界観を出すのは難しいだろうけど、
原作にはないエピソードを織りまぜて、良い部分が出ていた
ので満足。「兄弟愛」には感情移入...ウルウルです。

キャスティングはとっても良かったなぁ。
兄・泉水役の加瀬亮くんと、弟・春役の岡田将生くんは
カッコイイ兄妹だし、その父親役の小日向文世さんは
ひょうひょうとした演技がとってもイイ。
北海道のPR大使「ゆとり旅案内人」だったんでね。
道産子なのは知っていたけどPR大使だったとは知らなかった!

重力ピエロ   「公式サイト」
大学院で遺伝子の研究をする兄の泉水と、芸術的な才能を持つ弟の春。2人は
仙台の街で起こる連続放火事件と、現場近くに必ず残されるグラフィティアートの
関連性に気付き、事件の謎解きに乗り出すが、そのことで24年前から今へと繋がる
家族の謎が明らかになっていく。


監督:森淳一
原作:伊坂幸太郎
出演:加瀬亮/岡田将生/小日向文世/鈴木京香/渡部篤郎/吉高由里子 ほか
上映時間:1時間59分

映画 『サマーウォーズ』

 

オータムになりましたが、『サマーウォーズ』を観てきました。

アニメに疎く、細田守監督の前作 『時をかける少女』の
若者の言葉遣いに違和感があり、その流れで本作は
ノーマーク。 さらりとスルーする予定でしたが、評判が良く
鳩山総理も観たというので、今更ながら観賞してみることに。

こんなに面白くて号泣する映画だったとは...まさに予想外。
ノーマークだったことを後悔。 急いでリピートしなくっちゃっ。

ストーリーは、気弱な高校生と田舎の大家族が、デジタル
ネットワーク上の異変がもたらした世界の危機に立ち向かう
お話。 この説明では?だろうけど、とりあえず観て観て!

バーチャルなネット世界と現実世界(日本の田舎の大家族)
という対極の組み合わせが面白く、デジタルな時代になっても
家族の絆や人とのつながりの大切さを改めて感じました。

夏の匂いまで伝わってくるような懐かしい田舎の風景など
映像美が素晴らしく、大家族のキャラ設定も面白い。
家族が食卓を囲む何気ないシーンがお気に入り。

一族の大黒柱・栄おばあちゃんの言葉が心に沁みます。
その言葉を聴くだけでも価値のある作品かも。満足満足。

サマーウォーズ   「公式サイト」
数学が得意だが気弱な高校2年生の健二は、憧れの先輩・夏希に頼まれ
夏休みの間、彼女の実家で夏希のフィアンセとして過ごすことに。そんな時
健二はネット上の仮想空間OZで起きた事件に巻き込まれ、その影響が現実
世界にも波及。夏希の一家ともども、世界の危機に立ち向かう。


監督・原作:細田守
脚本:奥寺佐渡子
声優:神木隆之介/桜庭ななみ/谷村美月/仲里依沙 ほか
上映時間:1時間54分

■ユナイテッド・シネマ札幌 ほか全道で上映中


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