札幌100マイル

*un journal*

自分のアンテナにひっかかったものを綴った日記

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『映画 ’09』カテゴリーの投稿一覧

映画 『モンスターVSエイリアン』



モンスターVSエイリアン
人生最高の日、結婚式を迎えたヒロインのスーザン。しかし当日、突然降ってきた
隕石が当たり15メートルに巨大化。新種のモンスターとして政府の秘密基地に収容
されてしまったスーザンは、地球に襲来した謎のエイリアンロボットと戦うことに...。


ドリームワークス製作の『モンエリ』は今年注目の3Dアニメ。
試写会なので2D、日本語吹替え版で鑑賞。 
実はアニメも「字幕派」なので「吹替え版」はお初。
ベッキーとバナナマンの日村さんが声優に挑戦しています。
字幕版のジャック・バウアー(キーファー・サザーランド)の
声も気になります...。

ストーリーは、巨大化したヒロイン・スーザンが愉快な
モンスター達と共に、地球侵略を狙うエイリアンと戦う...
奇想天外なモンスター・アニメ(笑)

見どころは、様々な映画のオマージュ(パロディかも)が随所に
散りばめられていること。 シニカルな笑いも満載です。
面白モンスターの中で注目は、放射能の影響で巨大化した虫
「ムシザウルス」。 コレって日本でおなじみの「モ○ラ」では?

2Dで観たこともあり物足りなさはありましたが、子供から
大人まで安心して楽しめるファミリー映画。
※エンドロールもお見逃しなく!

原題:Monsters vs Aliens
監督:ボブ・レターマン/コンラッド・ヴァーノン
声の出演:リース・ウィザースプーン/キーファー・サザーランド ほか
(日本語吹替版)ベッキー/日村勇紀(バナナマン) ほか
上映時間:1時間34分
「公式サイト」

7月11日(土)より
ユナイテッド・シネマ札幌,札幌シネマフロンティア ほか全道でロードショー 

札幌シネマフロンティアでは、7月・8月 【“3D”お試しキャンペーン】として、
追加料金なしで飛び出す映像を楽しむことができます!
この機会にいかがでしょうか?


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映画 『ディア・ドクター』



ディア・ドクター
東京の医大を出て山間の小さな村に研修に訪れた相馬は、村の医療を一手に
こなす中年医師・伊野の人柄に触れ、充実感を覚え始める。ある日、かづ子と
いう独り暮らしの未亡人から頼まれた嘘を突き通すことにより、伊野自身が抱えて
いたある秘密が明らかになっていく...。


胸をえぐられるような兄弟の愛憎劇を描いた 『ゆれる』 から3年。
人間の深層心理を鋭く描く、西川美和監督の新作は、
「僻地医療」をテーマに、シリアスな展開のなかに、コミカルな
シーンを絶妙に取り入れた人間ドラマ。 
じんわり温かい気持ちになり、良い意味で期待を裏切られた。

西川監督って、人間や物事の二面性を描くのが上手過ぎる!
脚本・監督をこなし、溢れる才能に脱帽。 
キャスティングもみごとにハマっていて、主人公・猪野役の鶴瓶さん
や豪華なキャストの好演が光る。 

ファーストシーンから田園風景の「緑」と、場違いなBMWの「赤」
のコントラストが美しい。
さりげなく映し出される何気ないシーンも意味深で見逃せない。

改めて「医療問題」を考えたり、それぞれの立場で観かたが変わ
る映画だと思う。 個人的には、八千草薫さんと井川遥さん演じる
母娘の関係に、娘の立場で感情移入。あの空気感がたまりません。

オリジナル脚本三作目ですが、西川監督作品ハズレなし!

シアターキノでは西川美和監督 『ゆれる』 を1日1回上映中。
まだ観ていない人はこの機会に是非!
~7/4(土) 20:30  (※7/4(土)のみ 20:45)

監督・原作・脚本:西川美和
出演:笑福亭鶴瓶/瑛太/余貴美子/井川遥/香川照之/八千草薫  ほか
上映時間:2時間7分
「公式サイト」

シアターキノ,札幌シネマフロンティア にて上映中。


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映画 『いけちゃんとぼく』



いけちゃんとぼく
いつの頃からかヨシオのそばにいて、ヨシオにしか見えない不思議な生き物「いけちゃん」。
いじめられたり、父親が死んだりした時も、ずっとヨシオを見守る「いけちゃん」だったが、
その姿が次第に見えなくなってくる...。


不思議な生き物「いけちゃん」と少年の心の交流を描いた物語。
西原理恵子さん初の絵本を実写映画化。
「絶対泣ける」なんてうたい文句にされちゃうと構えて観ちゃうのが
玉にきず。 本当に泣けるのか?絵本は未読で観賞。

初めは、理屈っぽいというか大人びたセリフをしゃべる主人公のヨシオと、
フルCGで表現されたコミカルな「いけちゃん」に違和感があり、物語に
入り込めず。 慣れるまでガマンガマン...。

注目は、ヨシオのことを温かく見守る「いけちゃん」の声を担当する
蒼井優ちゃん。『鉄コン筋クリート』に引き続き、声に違和感がなくウマイ。

母親役のともさかりえちゃんのマリメッコのスカートが可愛い。
牛乳屋の清じい役のモト冬樹さんはハマりすぎ(笑)
女子高生みさこを演じた、清純派・蓮佛美沙子ちゃんの変身ぶりがツボ。

なんだかんだいっても、ウルっときました。
少年から大人への成長物語と思いきや、そうきましたか...反則です。

ファンタジーのようでリアリティもある不思議な物語。
残念なことに、ポスターや宣伝、映画の冒頭からネタバレしすぎっ。

監督・脚本:大岡俊彦
原作:西原理恵子
出演:蒼井優(声のみ)/深澤嵐/ともさかりえ/萩原聖人/モト冬樹
    蓮佛美沙子/柄本時生 ほか
上映時間:1時間47分
「公式サイト」

スガイシネプレックス札幌劇場 ほかで上映中 


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映画 『愛を読むひと』



愛を読むひと
1958年、大戦後のドイツ。15歳のマイケルは年上のミステリアスな女性ハンナと
激しい恋に落ちた。ハンナはマイケルに本の朗読を頼み、いつしかそれが二人の愛の
儀式となっていたが、突然ハンナは姿を消してしまう。8年後、法学生のマイケルが
傍聴した裁判で観たのは、戦時中の罪に問われるハンナだった。彼女は「ある秘密」
を守るために、不当な証言を受け入れる。


何年も前に原作を読んだことをすっかり忘れていたのですが
こんなに奥深い作品だったとは...。 ただの恋愛モノではない、
登場人物たちの複雑な心情はみごとに描いた秀作映画。

物語は大人になった主人公マイケルの回想形式で語られる。
前半は少年と年上の女性とのリアルな愛の形が描かれ、後半
ある事実によって物語は一編し、さらに引きこまれる。

ハンナが隠し続けた「秘密」は切なく、守り続けたプライドは
痛いほど良く分かる。 真実を知って苦悩するマイケルの姿も
切なく、胸を締め付けられる。
マイケルが朗読テープに込めた静かな愛に号泣。

ケイト・ウィンスレットが、30代から60代までのハンナを熱演。
強さと悲しさを秘めた抑え目の演技が素晴らしい。
ケイト・ウィンスレットのリアルな演技はハンナそのもの。
81回アカデミー賞で主演女優賞の受賞も納得。

初々しい15歳と青年になった23歳のマイケルをナイーブに演じた
デビッド・クロスも良かったが、ハンナとの出会いによって屈折した
大人となったマイケルを演じたレイフ・ファインズの憂いの表情や
静かな演技が素晴らしい。

最高のスタッフ&キャストに最後まで惹きつけられた。
改めて原作 『朗読者』 を読み返そうと思う。

原題:The Reader
監督:スティーヴン・ダルドリー (『リトル・ダンサー』『めぐりあう時間たち』)
原作:ベルンハルト・シュリンク 『朗読者』
出演:ケイト・ウィンスレット/レイフ・ファインズ/ブルーノ・ガンツ/デヴィッド・クロス ほか
上映時間:2時間4分   PG-12
「公式サイト」

札幌シネマフロンティア,ユナイテッド・シネマ札幌 ほか全道で上映中


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映画 『ベルサイユの子』



ベルサイユの子
都会の生活からドロップアウトし、ベルサイユ宮殿の森の小屋で暮らすダミアン。
ある日、森の中へ迷い込んだ若い母親と幼い男の子に会うが、翌朝、母親が
姿を消す。ダミアンは5歳の男の子・エンゾを育てる決意を固める


ホームレスや失業問題をテーマに、社会からはみ出して
ベルサイユ宮殿の森の中に住むホームレスと、母親に
置き去りにされた幼い少年の交流を通して、フランスの今を
リアルに描いた作品。

セリフが少なく、ダミアン、エンゾ、エンゾの母親ニーナ、3人の
視点を組み合わせ、物語は淡々と進む。 身勝手な大人と、
呆気ないラストは釈然としないが、なぜか心に残る。
お涙頂戴系じゃないのもフランス映画らしい。

映画の魅力は、エンゾを演じたマックス君のつぶらな瞳。
演技を超えた純粋無垢な表情に、もうメロメロ(笑)

ダミアンを演じるのは、名優ジェラール・ドパルデューを父に持ち、
2008年に急性肺炎のため37歳の若さで急逝した、ギョーム・ドパルデュー。
遺作となった本作は、彼の人生と重なり合わせるかのような渾身の
演技が心に残る。 ご冥福をお祈り致します。

原題:Versailles
監督:ピエール・ショレール
出演:ギョーム・ドパルデュー/マックス・ベセット・ドゥ・マルグレーヴ
    ジュディット・シュムラ/パトリック・デカン/オーレ・アッティカ ほか
上映時間:1時間53分
「公式サイト」

シアターキノにて上映中


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