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*un journal*

自分のアンテナにひっかかったものを綴った日記

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『中東』タグの付いた投稿

映画 『シリアの花嫁』



気になりつつ、見逃してしまった映画 『シリアの花嫁』 を
蠍座さんで観賞。 (ちなみにDVDは発売済みの作品です)

ゴラン高原のイスラエル占領地からシリア側へ嫁ぐ
花嫁とその家族の物語。

映画の舞台はゴラン高原のマジュダルシャムス村。
もともとはシリア領だったのが、1967年以降イスラエルに
占領され、住民たちは「無国籍」。 そして一度境界線を
越えたら2度と家族のもとへは帰れない...。

重いテーマなので、シリアスな社会派ドラマと思いきや、
エキゾチックな音楽にのせて、ユーモアと皮肉が効いた
内容に惹き込まれました。 家族の絆も味わい深く、
未来への希望を感じるラストが印象的。
秀作映画をスクリーンで観ることができて良かったです。

改めて、中東映画は普段自分が知ろうとしない世界を
学ぶことが多い。 ドイツに暮らすトルコ系移民を描いた
そして、私たちは愛に帰る』、ベイルートのエステサロンに
集う女性たちを描いたレバノン映画『キャラメル』など...。
もうすぐ公開される 『戦場でワルツを』 も興味深く、
今から楽しみです。


シリアの花嫁   
原題:The Syrian Bride
監督:エラン・リクリス
脚本:スハ・アラフ/エラン・リクリス
出演:ヒアム・アッバス/マクラム・J・フーリ/クララ・フーリ ほか
上映時間:1時間37分
<公式サイト>

映画 『キャラメル』

caramel

キャラメル 
ベイルートにあるエステサロンに集う女性5人は、触れられたくない痛みを抱えて生きていた。
不倫の恋に悩むラヤール、フィアンセに過去を隠すニスリン、美しい女性に心惹かれるリマ、
若さに執着する女優志望のジャマル、人生を諦める初老のローズ。ニスリンの結婚式を
前にそれぞれの人生が動き出す。


レバノン特有の宗教や文化を背景に、ベイルートのエステサロンに集う、
不倫、結婚、同性愛、老いなどの悩みを抱えた女性たちの日常を
ユーモアたっぷりにサラリと描いた物語。

「レバノン映画」初鑑賞です。
中東のレバノンといえば紛争国家の印象が強かったのですが、一転したかも。
女性の悩みは世界共通なんだなぁと共感しまくり、期待以上の作品。
SATC』にペドロ・アルモドバル監督テイストをプラスしたかんじでしょうか? 
これは観て良かった。

監督・脚本・主演を務めたナディーン・ラバキーは「世界で最もパワフルな
アラブ人100人」の女性としてはトップの5位に選ばれた、美人で才女。
なんと彼女以外の出演者は「素人」だというから、これまたビックリ。

女性監督らしく、ガールズトーク満載、繊細に可愛らしく描かれた女性達が
とても魅力的。 姉の介護に追われる初老ローズのエピソードは切なくて涙。
ラストの黒髪を切った女性の笑顔が印象的。

物語の象徴となっている「キャラメル」の利用法が面白い。
音楽も良く、華やかな小物や衣装も見所。
甘く切なく、あたたかい気持ちになれる女子におすすめの映画です。

原題:Caramel
監督:ナディーン・ラバキー
出演:ナディーン・ラバキー/ヤスミーン・アル=マスリー/ジョアンナ・ムカルゼル
    ジゼル・アウワード/アーデル・カラム/シハーム・ハッダード
    アジーザ・セマアーン
上映時間:1時間36分
<公式サイト>  シアターキノ にて公開中  


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映画 『そして、私たちは愛に帰る』



そして、私たちは愛に帰る 
ハンブルクに住む大学講師ネジャットの父親アリは、ブレーメンで一人暮らしだったが、
同じトルコ出身の娼婦イェテルと暮らし始める。ところが、アリとの口論からイェテルを死なせてしまう。
ネジャットはイェテルが故郷トルコに残してきた娘アイテンに会うためにイスタンブールに向かう。


素晴らしい人間ドラマ。 見応えがありました。

監督・脚本は、『愛より強く』のトルコ系ドイツ人のファティ・アキン。
ドイツが抱えるトルコ移民の問題をベースに、すれ違う3組の親子の
出会いと別れを3部構成で描いた秀作。

ドイツで暮らすトルコ人のネジャットと父アリ。
トルコからドイツへ出稼ぎにきたイェテルと、反政府活動家の娘アイテン。
アイテンを助けようとするドイツ人のロッテと、猛反対する母スザンヌ。
すれ違い、反発し合いながらも強く結びつく親子の絆が印象的。
エンドロールまで続くラストシーンは余韻が残る。

個人的には、料理やドリンク、オリエンタルな音楽も魅力的な映画。

公式サイト  シアターキノにて公開中  上映時間:2時間2分

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