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冬プロレポート~冬の円山動物園から~

冬の動物園プロジェクト、略して冬プロのメンバーが冬の動物園の魅力を発信

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冬の動物園プロジェクト、略して冬プロのメンバーが冬の動物園の魅力を発信

2013年12月09日 の投稿一覧

寒いけどアフリカ

こんばんは。今夜はこちらのブログで出張投稿です。メガネ3号にございます。

冬の円山動物園、寒さに体はこわばりますが、しっかり活動しています。




昨日は、↑の講演会が実施されました。

ニューヨークを拠点に世界各地の野生動物保全活動を行うNGOである
WCSのコンゴ共和国支部の西原氏の講演です。

近代動物園の役割を論じる場合、「野生動物の保全」が必ず挙げられます。
しかしながら、これが中々に難しい。
星の数ほどの課題があるように思えますが代表的なものを挙げるのであれば、
収入・入場者数につながらないということでしょうか。

日本の動物園の場合、私営でも公営でも、目標が収入増・入場者数増に偏りがちです。
そのような体制下では、業務としての保全に本腰が入りにくいのが現状です。

しかしながら、動物園の役割を考えた場合には、
保全活動は、果たさなくてはならない課題の一つです。
しかし、環境や野生動物の保全という重大な問題は
とても片手間でできることではありません。
特に、海外の野生動物保全活動については、
予算や人材を賄うことも非常に困難です。

よこはま動物園や旭山動物園などの海外支援の事例はありますが、
まだまだ少数派です。
円山動物園でいえばニホンザリガニやコウモリに関する活動のような
地域における保全活動の例は多いのですが、海外となるとやはり敷居が高い。

ですから、今回のように実際に海外の保全の現場で活躍する方の講演は
動物園スタッフにとっても、また来園者にとっても非常に貴重な機会となります。
我々では伝えられない、野生動物保全の実際を来園者にお伝えすることができます。
職員としても大変勉強になることばかりです。

今回の講演では、野生動物保全を巡る、
政治や経済、文化、教育が複雑に絡み合った現地の状況を知ることができました。
日本にいては中々知ることのできない情報ばかりで、充実した時間となりました。



講演終了後も熱心に質問をする参加者の方々。
学生さんも多く、若い方にも刺激的な講演だったのではないでしょうか。



蟲ランドで頑張ってくれていたゴキブリのお姉さんたちも駆けつけてくれました。
アンケートにも協力。勉強熱心な2人です。

参加された方々はいかがでしたか?
野生動物保全について深く考えるきっかけになったのではないでしょうか。



講演に合わせ、アフリカゾーンの模型をお披露目いたしました。
設計に携わった札幌市立大学の斉藤氏の解説付きです。
これまた贅沢な時間となりました。





上から、カバ・キリン・キリン2Fの様子です。
白過ぎて何のことやらまだよくわかりませんが、皆様、オープンまでしばしお待ちを。

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