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ほじくり出して食べる。
Posted by zooyoshida on 2007年11月4日(日) 17:47
多くの動物達は、活動時間の多くを採食行動(餌を求めての移動、探索、採食行動
を含む)に費やしています。しかし、飼育下では餌は一日に1回か2回で、動物はす
ぐに食べ物を平らげてしまいます。種類も少なく、それらを見つけるために探し回っ
たり移動する必要もありません。採食時間が極端に短いので、一日の行動が歪んじ
ゃうのです。何もしないで退屈そうに過ごす時間が長くなるとイライラやストレスが溜
まり異常な行動をしてしまいます。
時間は有り余っています。そこで少しでも採食に時間をかけさす努力をしていま
す。
この丸太に登り、穴の中に詰めてあるパンやホシブドウ、サツマイモを蒸したもの
等を木の枝でほじくって食べます。
歯で枝を折り、先を尖らせてほじくります。枝の先が丸くなると何度も先を尖らせて
使います。
これが枝の残骸です。
時間がたつと穴の中のパンが乾いてパラパラになります。そうすると取りづらくなり
ます。そこでテイジロウは穴の中に水を入れて、木の枝でかき混ぜて練って取り出し
たりします。
力の強いテイジロウは丸太を持ち上げて、その下に体を入れてほじくり、口の中に
落として食べたりします。
各部屋に設置してあるので移動しながら食べていますが、かなりお気に入りの
ようです。実際に見てみれば分かりますがすごく喜んで食べていますよ。
時間をかけさせるのはいいのですが、イライラさせては意味がありません。
動物園にいる動物達の生活の質を、少しでも向上させていきたいと思っています。
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