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オランウータン飼育日記&円山四季だより

by zooyoshida

プロフィール

吉田 淳一

担当動物はオランウータン、ツル、トキです。
以前に、クマ類、海獣、シマウマ、ビーバー、カワウソ、クジャクを担当していました。飼育員として26年間勤めています。
これから、オランウータンの日常生活などについてお知らせしていこうと思います。


投稿したブログ数:2821件

トビのデューク、換羽中です。

 冬の間、活躍していた「デューク(♂)」は、デュークの館で換羽中です。古くなった

羽が抜けていき、新しい羽が生えてくるのです。換羽するには体に脂肪を蓄えないと

いけません。エネルギーをたくさん使うからね。だから毎日たらふく食べています。活

躍している時は、体に脂肪がなく、筋力をガンガン鍛えているので、基礎代謝が高く、

ちょうどボクサーの体のようになっています。だから、食べたものも直ぐに(十五分も

すると)消化してしまいます。たくさん食べても太らない。でも、今は代謝が下がり、

僕のお腹のように脂肪がついているよ。



 後ろに見えるのは、抜けた羽です。



かなりボロボロに見えるでしょうね。カラスにも引っこ抜かれたからね。でも、秋には

素晴らしく美しくなっているんだよ。

20080601-02.JPG

 この抜けた羽は一部だよ。



 これは何だかわかりますか?薄黄色の塊はペリットと言います。鳥やネズミ等食べ

ると、消化できない羽や毛、硬い骨などはまとめて吐き出すのです。だから、ペリット

を調べたら何を食べたかわかるのです。



 嘴がだいぶ伸びているね。  フリーフライトをしている時と、表情がだいぶ違うでし

ょう。鍛え抜かれた体で、狩りモードに入っている時と、飛ばなくても獲物が手に入る

体モード。


 おとつい、原野にワラビ採りに行きました。広い原野に僕一人、ウグイスとカッコウ

も鳴いており、とても気持ちが良かったな。  たくさん採れたのでワラビの漬物でも

作ろうかな。(重曹や炭を使わなくても灰汁抜きできる漬物です。初めて作るから上

手くいくかな。)


 
 こんな感じの所です。

20080601-06.JPG

 ワラビを採っていたら近くから突然、トビが飛び立ちました。いや~驚いたよ。そした

ら近くの木にトビの雛がいました。まだ頭が白っぽいけどかなり大きいから巣立ちも

近いでしょう。僕は慌てて退散しました。


 デュークも、野生での生活がある程度あったなら、今頃、野生復帰していたでしょ

う。僕は巣の中に居る雛を見てそう思いました。デュークは巣立ちして間もない頃、

人間につかまり狭い籠で飼われたと推測さりました。保護された時は、尾羽が一本も

ありませんでした。  かわいそうだったな。

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