札幌100マイル

*un journal*

自分のアンテナにひっかかったものを綴った日記

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『スガイシネプレックス札幌劇場』タグの付いた投稿

映画 『MILK ミルク』



MILK ミルク
1972年のニューヨーク。ハーヴェイ・ミルクは、20歳年下のスコットと出会い、恋に落ちる。
二人は新天地を求めてサンフランシスコに移り住み、小さなカメラ店を開店。そこで
同性愛者に対する平等な権利と機会を求め、市民権運動の活動家として行動を起こす。


1970年代のアメリカで、ゲイであることをカミングアウトして、初めて
公職に就いた政治家ハーヴェイ・ミルクの生き様をリアル描いた秀作。

実は、この作品を観るまで「ハーヴェイ・ミルク」の名前を知らなかった。
同性愛者であるというだけで、職を解雇されたり逮捕されていた時代に、
同性愛者や全てのマイノリティの人々の権利を守るため、ミルクが
立ち上がったことはとても勇気のある行動だと思う。 
スクリーンの演説を聞いているだけでそのパワーに引き込まれた。
ラストは涙...。

監督は『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』『エレファント』のガス・ヴァン・サント
ミルクを魅力的に演じるのは、オスカー俳優ショーン・ペン
こんな顔ができるんだと感心した、恋人に甘える顔やリーダーとしての顔など、
ゲイ?と疑ってしまうくらい、細かい仕草や雰囲気まで完璧な役作りに拍手。

ショーン・ペンもイイですが、若手実力派俳優の熱演も見所のひとつ。
ミルクの恋人スコットを『スパイダーマン』シリーズのジェームズ・フランコ
こんなにカッコ良かったけ?と観方が変わったかも(笑)
ショーン・ペン監督 『イントゥ・ザ・ワイルド』の好演が記憶に新しいエミール・ハーシュ
作品ごとに別人のような演技を見せるエミール。今後も楽しみっ。
クセのあるジャックを演じたディエゴ・ルナ(『天国の口、終わりの楽園』)も上手かった。

ドキュメンタリータッチで淡々と描いていますが、グイグイ引きこまれました。
勇気と希望に満ちた素晴らしい作品をたくさんの人に観てもらいたいです。 






5/9(土)~15(金)

ドキュメンタリー映画
ハーヴェイ・ミルク』 が

シアターキノで1日1回上映されます。

これは必見!


原題:Milk
監督:ガス・バン・サント
脚本:ダスティン・ランス・ブラック
出演:ショーン・ペン/ジェームズ・フランコ/エミール・ハーシュ/ディエゴ・ルナ
    ジョシュ・ブローリン/アリソン・ピル/ヴィクター・ガーバー/デニス・オヘア 他
上映時間:2時間8分
「公式サイト」

スガイシネプレックス札幌劇場,ユナイテッド・シネマ札幌 ほか全道で公開中 

映画 『ある公爵夫人の生涯』



ある公爵夫人の生涯
18世紀後半のイギリス。貴族の生まれのジョージアナは、世界でも裕福な貴族の
ひとりであるデヴォンシャー公爵のもとに17歳で嫁ぐ。ロンドン中の注目を浴びた
結婚に期待を膨らませるが、世継ぎの男子を産むことだけを望み、公然のように
浮気する公爵との空虚な生活が待っていた。その一方で、彼女の美しさと
カリスマ的な魅力で、社交界では一躍話題の公爵夫人となる...。


故プリンセス・ダイアナの祖先にあたるデヴォンシャー公爵夫人の
華麗でスキャンダラスな実話を映画化。

元祖セレブ婚の裏に、昼ドラのような物語があったとはビックリ。
ジョージアナの女性としての行き方に共感したり、考えさせられたり...。
故ダイアナ妃や『マリーアントワネット』がダブりました。

第81回アカデミー賞衣装デザイン賞を受賞した豪華絢爛な衣装や
歴史的古城や美しい庭園が見所。

信念と愛を貫こうとしたジョージアナをキーラ・ナイトレイが熱演。
『つぐない』『プライドと偏見』などキーラの古典コスチューム作品は見飽きた感が
あったのに、やっぱり似合うし、上手し、美しい。 それにしても細いBODY。
不器用にしか生きられないデヴォンシャー公爵をレイフ・ファインズ
堅実な演技を魅せる。シャーロット・ランプリングやヘイレイ・アトウェルも良かった
のに残念だったのが、後に英国首相となる若き日のチャールズ・グレイを演じた
ドミニク・クーパー。 『マンマ・ミーア』のときは気にも留めなかったけれど
おめめパッチリの出川哲郎にしか見えない...。 

ちなみに紅茶の「アール・グレイ」は、ジョージアナの恋人であり後の英国首相
となる紅茶好きのチャールズ・グレイ伯爵(Earl=アール)に由来しているそうです。
映画の後はアールグレイでティータイムなどはいかがでしょうか。

原題:THE DUCHESS
監督・脚本:ソウル・ディブ
出演:キーラ・ナイトレイ/レイフ・ファインズ/シャーロット・ランプリング
    ドミニク・クーパー/ヘイレイ・アトウェル ほか
上映時間:1時間50分
「公式サイト」

スガイシネプレックス札幌劇場 ほか全道で公開中 

映画 『スラムドッグ$ミリオネア』

slumdog m

スラムドッグ$ミリオネア
ムンバイのスラム街出身で無学の青年ジャマールは国民的人気番組「クイズ$ミリオネア」に
出場し次々と難問をクリアし、残り1問までやって来たが、不正容疑で警察に逮捕され尋問を
受ける。そこで彼が語った半生とは...。


世界中で数々の映画賞を獲得し、アカデミー賞では監督賞、脚色賞、撮影賞、
編集賞、録音賞、作曲賞、主題歌賞の8部門を受賞。

サントラを買うくらいお気に入りのイギリス青春映画『トレインスポッティング』や
『普通じゃない』 『ザ・ビーチ』 『28日後...』のダニー・ボイル監督が、インド・ムンバイを
舞台にスラム育ちの青年の成長と純愛をドラマチックに描いた物語。

オスカー受賞でハードルが上がったにもかかわらず、期待以上の素晴らしい作品。
現時点でのコトイチ決定! 

詳細を知らないで観た方が面白いと思うけれど...映画は「警察の取調べ」
「クイズ番組収録」、「ジャマールの少年時代」をフラッシュバックさせながら
展開していく上手い演出。 クイズの問題を解くたびに、彼の過酷な半生と
クイズに参加した本当の理由が明らかとなる。 
インドのエネルギーをリアルに感じ、生命力と躍動感溢れる映像は圧巻。

運命のラスト問題は手に汗握る、最高のクライマックス。
ジャマールの兄ラシームの男気溢れる行動に涙。

ストーリーを盛り上げる躍動感あふれる音楽は、『踊るマハラジャ』でハマり
まくったA・R・ラフマーン。 本作のサントラもおすすめです。

エンドロールはインド映画特有?のあのシーン(笑)
ほんわかムードいっぱいなのでお見逃しなく。

原題:Slumdog Millionaire
原作:僕と1ルピーの神様
監督:ダニー・ボイル
出演:デーヴ・パテル/フリーダ・ピント/イルファーン・カーン 他
上映時間:2時間
「公式サイト」

札幌シネマフロンティア,スガイシネプレックス札幌劇場 ほか全道で公開中  


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映画 『グラン・トリノ』



グラン・トリノ
元軍人のウォルト・コワルスキーは、自動車工の仕事を引退して以来、孤独な老後生活を
送っていた。ある晩ウォルトの愛車「グラン・トリノ」が何者かに盗まれそうになる事件が発生。
犯人は、ウォルトが嫌悪するアジア系移民の少年だった。事件をきっかけに始まったウォルトと
少年の交流は、いつしか友情に変わっていく。


一足お先に試写会で観賞。
チェンジリング』に続き、またまたクリント・イーストウッド作品に心打たれた。
テーマはイーストウッドらしく重めだが、ユーモアを交えシンプルに作り上げている。
ラストは涙...エンド・クレジットのイーストウッドの歌が心に沁みる。

4年ぶりにクリント・イーストウッドが監督・主演した本作は、偏屈で頑固な
人種差別主義者の主人公が隣人のアジア系移民(モン族)との交流を通して、
自身の偏見を改めていくヒューマンドラマ。(差別用語連発にビックリ)

イーストウッド以外は無名の役者さんを起用したキャスティングがうまい。
ウォルトとモン族ファミリーとの心の交流や新米神父とのからみが見所。

映画のキーポイントとなるのが、フォードの70年代ヴィンテージカー「グラン・トリノ」。
スクリーンでは、トヨタ車やホンダ車も出てくるが、グラン・トリノが一番カッコイイ。
古き良きアメリカの象徴なのかなぁ。

頑固じいさんなんだけど、どこか憎めない愛すべきキャラクターを見事に演じている
イーストウッドですが、俳優活動としては最後の作品になるかもしれないので、
是非ともお見逃しなく。 イーストウッド作品はやっぱりハズレなし!

原題:GRAN TORINO
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド/ビー・バン/アーニー・ハー/クリストファー・カーレイほか
上映時間:1時間57分
「公式サイト」

2009年4月25日(土)より
札幌シネマフロンティア,ユナイテッド・シネマ札幌,スガイシネプレックス札幌劇場
ほか全道で公開  


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映画 『レッドクリフ PartⅡ』



レッドクリフ PartⅡ-未来への最終決戦-】
2000隻の船と80万の大軍の圧倒的兵力で「赤壁」の対岸に大陣営を構えた曹操。
対する連合軍は前戦により兵も村人も傷つき、食料も不足。曹操の元へ男装して潜入
していた孫権の妹・尚香は、疫病で亡くなった兵士たちの死体が船に積まれ、連合軍の
いる対岸へ流されていく光景を目撃する。死体に触れた連合軍の兵士から次々と疫病が
感染し、劉備軍は自軍の兵と民のために撤退を決意するが、孔明はただひとり戦地に残るのだった。


『PartⅠ』を観てから首を長~くして待っていた続編。
「赤壁の戦い」の幕開けを期待していたので、前半は若干じれったさも感じ
ましたが、ユーモアあり、ロマンスあり、涙あり...アノ手この手で攻めてくる
ジョン・ウー。そして迫力の戦闘シーンは圧巻の一言。

『K-20』の試写会以来メロメロの、孔明=金城武くんは、見所満載でニンマリ。 
団子一気食いの周瑜=トニー・レオンも良かったし、出番が増えてアクションまで
魅せた孫権=チャン・チェン、逆に趙雲=フー・ジュンの出番が減ったのは悲しい。
そして女性陣の活躍も見逃せない。敵地へ潜入する尚香=ヴィッキー・チャオは
キュートで可愛いし、周瑜の妻・小喬=リン・チーリンは前回に増して美しい。

三国志を知らなくても、『PartⅠ』を観ていなくても、オープニングに日本語
あらすじが流れるので問題なく楽しめると思います。
エンターテイメントムービー『ジョン・ウー流三国志』を大きなスクリーンでお楽しみ下さい。

監督:ジョン・ウー 
出演:トニー・レオン/金城武/チャン・フォンイー/チャン・チェン
    リン・チーリン/ヴィッキー・チャオ/中村獅童(特別出演)
上映時間:2時間24分
「レッドクリフ公式サイト」

2009年4月10日(金)より
札幌札幌シネマフロンティア,ユナイテッド・シネマ札幌,スガイシネプレックス札幌劇場
ほか全道で公開  


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