札幌100マイル

*un journal*

自分のアンテナにひっかかったものを綴った日記

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『柄本明』タグの付いた投稿

映画 『悪人』



ブログUPが遅れていますが...
深津絵里さんがモントリオール世界映画祭で最優秀女優賞を
受賞したことで、何かと話題の 『悪人』 を公開早々観てきました。

パレード』 に続き映画化された、吉田修一氏の原作本は
(映画を観てから読もうと思って)未読のまま観賞。

出会い系で知り合った孤独な男女の逃亡劇を軸に
登場人物それぞれの善と悪の部分を描いた人間ドラマ。

切なく重い内容ですが、見応えのある素晴らしい作品でした。

映画を観終わった後に、殺人犯の青年を「悪人」と呼べるのか?
一体誰が「悪人」なのか?という思いが胸に迫ります。
人間は身勝手で弱い生き物だから、誰もが「悪人」になる
要素を持っているんだろうなぁ...。

孤独で愛に飢えた男女の結びつきを、これまでのイメージを
覆す妻夫木くんと深津ちゃんの体当たりの熱演もさること
ながら、脇を固める役者陣が全員素晴しい!

期待通りの安定した演技を魅せる満島ひかりちゃんと
岡田将生君の憎たらしいくらいの演技も良かったし、
樹木希林さんと柄本明さんには泣かされました...。
モロ師岡さん演じる運転手さんのセリフも良かったなぁ。

それにしても今年は本当に邦画がアタリ年。
主演女優は、『告白』 のさん、『キャタピラー』の寺島さん
そして深津ちゃんと30代の女優さんが頑張っていますねぇ。
個人的には、満島ひかりちゃんなんですけどねっ。

悪人   
長崎の外れの小さな漁村に住む祐一(妻夫木)は出会い系サイトを通じて
佐賀在住の光代(深津)と出会う。逢瀬を重ねる2人だったが、祐一は世間を騒が
せている福岡の女性殺人事件の犯人だった。


監督:李相日
原作:吉田修一 (「悪人」)
脚本:吉田修一/李相日
音楽:久石譲
出演:妻夫木聡/深津絵里/岡田将生/満島ひかり/樹木希林
    柄本明/宮崎美子/松尾スズキ/光石研/余貴美子/塩見三省
    井川比佐志/永山絢斗/でんでん/モロ師岡 ほか
上映時間:2時間19分    <PG-12>
「公式サイト」

■ユナイテッド・シネマ札幌,札幌シネマフロンティア ほか全道で上映中


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映画 『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』



松田翔太くん×高良健吾くん×安藤サクラちゃん
勢いのある若手3人の共演に惹かれ、100マイル枠で観賞。

物語は、施設で兄弟同然に育ったケンタ(松田)と
ジュン(高良)が絶望的な日常から脱出しようと、
かすかな希望を求め、北へと向うロードムービー。

ハッキリ言ってワタシのように軽い気持ちで観ると
痛い目に合います。

現代の日本社会を生きる若者たちをリアルに描いて
いると思いますが、ケンタやジュンよりは恵まれた
ぬるま湯人生を送ってきた人間には、共感できず。
考えさせられる作品ですが、重すぎました...。

エンドロールで流れる阿部芙蓉美さんが歌う
岡林信康氏のカバー曲 「私たちの望むものは」は必聴。
深い歌詞がこの作品にピッタリで、映画の余韻に
どっぷり浸ってしまいました。

映画は骨太ですが、キャストの芸能一家のサラブレット
共演は華やかで見応えがありました。
ケンタ役の松田翔太くんは言わずと知れた松田優作氏の次男。
愛のむきだし』など圧倒的な存在感で、イタいけど愛しいカヨちゃんを
見事に演じる安藤サクラちゃんは奥田瑛二氏&安藤和津さん
の次女。 さらに、柄本明氏&くん 父子が出演し、ケンタの兄
カズ役で迫力の演技を魅せる宮崎将くんが宮崎あおいちゃんの
お兄ちゃんだというからこれまたビックリ。
メガホンをとった大森立嗣監督の父親は麿赤兒氏。
そして弟は大森南朋氏なんですねぇ。華麗だ。

そんなメンバーの中で、ここ数年何本の映画に出演しているんだろう?
と思うくらい出まくっている高良健吾くんは、毎回違ったキャラを
演じる、まさにカメレオン俳優。 今後の活躍が益々楽しみですが、 
先月まで「高良=こうら」を「たから」 と思い込んでいました...(汗)


ケンタとジュンとカヨちゃんの国  
施設で育ち、工事現場で働くケンタとジュン。先輩にイジメられながらも現状を抜け出すことが
できずにいるケンタ。ケンタを兄のように慕いながらも、いつも自分の欲求のままに動い
てしまうジュン。ある日、2人がナンパしたブスな女の子カヨ。カヨは、ただ愛されたく
て誰とでもベッドをともにしていた。そんな3人が、すべてを放り投げて北へ向かう。


監督・脚本:大森立嗣
出演:松田翔太/高良健吾/安藤サクラ/宮崎将/柄本佑
    河口依子/多部未華子/新井浩文/小林薫/柄本明 ほか
上映時間:2時間11分
公式サイト
■6月12日(土)より 札幌シネマフロンティア 他でロードショー


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映画 『孤高のメス』



実は、4月末に試写会で観ました。
なんと、カッコイイ堤真一さん、美しい夏川結衣さん、
成島出監督の舞台挨拶付! キャー、感激っ。

舞台挨拶で 「クチコミで宣伝して下さい!」 と言われ
作品自体も大満足の試写会だったにもかかわらず、
UPが遅れてしまいました...ゴメンナサイ。

************************

現職医師・大鐘稔彦氏によるベストセラー小説を
映像化。 原作未読のため、医療サスペンス系を
想像していたのですが、医療問題と真摯に向き合う
一人の医師の姿を描いた素晴らしい作品でした。

医療ドラマにありがちの派手な演出はないものの
命の重さや、人と人とのつながりを丁寧に描いて
おり、役者さんの演技も見応えがありました。

なんといっても信念の医師・当麻先生を演じた
堤真一さんの好演に尽きます。 
「こんな先生がいたらイイのに」と思ってしまうくらい
魅力的でカッコイイ! メスさばきも素晴らしく、
リアルな手術シーンには息を呑みます。

夏川結衣さんや余貴美子さんの演技に泣かされも
しましたが、やさしく温かな気持ちになれる素敵な作品です。

このところ、『パーマネント野ばら』 『春との旅』 と邦画の
秀作続きでうれしいです。 ぜひスクリーンでご堪能下さい。

孤高のメス   「公式サイト」
1989年、ある地方の市民病院に外科医・当麻鉄彦が赴任する。そこは、大学病院に
依存しなくては運営できない悪しき体制の病院だった。そんな状況の中でも、当麻は
自分の信念を曲げずに目の前にいる患者を救うことに全身全霊を傾ける。ある日、
市長が病に倒れてしまう。彼を救う手立てはただひとつ。法律ではまだ認められて
いない脳死肝移植手術しかない。当麻はどう決断するのか... 。


監督:成島出
原作:大鐘稔彦 (「孤高のメス」) 
出演:堤真一/夏川結衣/吉沢悠/中越典子/松重豊/成宮寛貴
    矢島健一/平田満/余貴美子/生瀬勝久/柄本明 ほか
上映時間:2時間6分

■6月5日(土)より
ユナイテッド・シネマ札幌,札幌シネマフロンティア ほか全道でロードショー 


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映画 『春との旅』



生きる道を探し求める老人と孫娘のロードムービー
春との旅』 を観て来ました。

物語の背景には、不景気や高齢化といった社会問題が
描かれているので、重苦しい映画を覚悟していたのですが、
人と人とのつながりや生きることの素晴らしさを鮮やかに
描いた素晴しい作品でした。

セリフのない冒頭から、仲代達矢さんと徳永えりちゃんの
表情と動きに惹き込まれ、後半は涙が溢れて止まりませんでした。

2人の旅は、孫娘・春の成長物語でもあります。

老人・忠男の本当の旅の意味を考えると切なくなって
しまうのですが、春との旅は満足のいく幸せな旅だった
のでないでしょうか...。

牧場からの帰り道、冒頭とは別人のように楽しそうに
並んで歩く2人の後姿が印象的でした。 

脚本も秀逸ですが、ベテラン俳優陣の競演は、それぞれの
演技に説得力があり、大変見応えがありました。

その中で一歩も引けをとらない存在感をみせた
徳永えりちゃんには拍手を贈りたい。 
あのガニ股歩きは忘れられないなぁ(笑)

ちなみに、渾身の演技を披露した仲代さんがジャン・レノに
見えたのはワタシだけでしょうか?

春との旅   「公式サイト」
増毛の元漁師の忠男は足を痛め、給食係を務めていた孫の春は廃校により失業。
切羽詰まって忠男は最後の住まいを求め疎遠となった親類縁者を訪ね東北への旅に出る。


監督・原作・脚本:小林政広
出演:仲代達矢/徳永えり/大滝秀治/菅井きん/田中裕子/淡島千景
    小林薫/柄本明/美保純/戸田菜穂/香川照之 ほか
上映時間:2時間14分

■札幌シネマフロンティア ほか全道で上映中


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映画 『ゴールデンスランバー』



『アヒ鴨』 『フィッシュストーリー』に続く
伊坂幸太郎×中村義洋のゴールデンコンビ。
この組み合わせは相性が良いので期待大で試写会へ。

面白~いっ! 期待以上の伊坂ワールドにハマった。
久しぶりに興奮した 爽快な娯楽大作。
今思い返しても熱い想いが込み上げてくる(涙) 

映画化されまくりの伊坂作品ですが、本作は未読。
(文庫本になるのを待っていたのですが、もう待てないかも)

映画は、首相暗殺犯に仕立てられた無実の男の逃亡劇。
複雑な人間関係が絡み合ったスリリングな展開が続くと
思いきや、クスッと笑えたり想像もしなかったクライマックに
涙が溢れたり...伏線の張り方はお見事っ。 

キャストはみんなハマリ役。 出番が少ないながらも
存在感のある伊東四郎さんが良かった。
そして伊坂作品といえば濱田岳くん。圧巻の存在感!

原作、スタッフ、キャスト、音楽、全てロックな映画(笑)
たいへんよくできました。

ゴールデンスランバー   「公式サイト」
凱旋パレード中に首相が暗殺された仙台、宅配ドライバーの青柳は、久々に再会した
旧友の謎の言葉を聞いた直後、警官から突然銃を向けられる。訳もわからず逃げ出した
彼は、身に覚えのない証拠と見えない力によって無実の首相暗殺犯に仕立てられていく。
絶体絶命の中、青柳は大学時代の仲間たちに助けられながら逃亡を続けるが...。


監督:中村義洋
原作:伊坂幸太郎(「ゴールデンスランバー」新潮社刊)
脚本:中村義洋/林民夫/鈴木謙一
音楽:斉藤和義(ゴールデンスランバー ~オリジナルサウンドトラック~
出演:堺雅人/竹内結子/吉岡秀隆/劇団ひとり/香川照之 ほか
上映時間:2時間19分

■1月30日(土)より
札幌東宝公楽,札幌シネマフロンティア ほか全道でロードショー 


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