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オランウータン飼育日記&円山四季だより

オランウータン飼育日記&円山四季だより

2007年08月 の投稿一覧

ついに発見!オオムラサキの卵と孵化した幼虫。



 実は先週、若葉の上に数十個の卵が、かたまってふっ付いているのを見つけまし

たが、(カメラがなくて写せなかった。)その後、忙しくてあまり観察することが出来ま

せんでした。久しぶりに見に行ったら、みんな孵化していましたが、かろうじて2個の

卵を確認する事ができました。(実は初めて卵を見つけたので、すごく興奮し嬉しか

った。卵の色も変化するのが面白くてね。)



 もしかしたら、この黒いやつは孵化したばかりの幼虫かな。孵(かえ)ったばかりの

幼虫はまず卵殻(らんかく)をたべます。この白い丸いやつが卵殻(卵の殻です。)で

すよ。









 幼虫達は単独で生活するので、だんだん卵から離れて行ってます。たくさん美味し

い葉っぱを食べないといけないからね。



 真ん中あたりがエゾエノキです。

 
 卵から孵化した幼虫は成長・脱皮を繰り返し年内には4齢に達します。そして幼虫

のまま休眠に入るのですが・・・。

久しぶりのスイカです。



 久々にスイカを与えました。



 やっぱり夏はスイカにかぎりますね。いつもは少しずつ切って与えますが、今日は

丸々一個与えました。 子供の頃、大きなスイカにかぶりついて食べたのを思い出し

たのです。きっとテイジロウもたくさん食べてみたいのではないかなと思い、与えてみ

ました。







 美味しそうに食べているでしょう!

 今日はチンパンジーのチャーボーのお誕生日だったので、みんなでスイカパーティ

ーを開いたのですが、そのお裾分けわけです。市民からの差し入れです、大変あり

がたいですね。

 テイジロウも人間と同じですよ。時には同じものをたくさん食べたい時もあるので

す。

ゴンの情報。

20070826-00.jpg

 ゴンはこんなところで、ヒロミと元気と仲良く暮らしているのです。

ここに生えている木は、引っこ抜いても折っても食べてもいい木なんですよ。飼育員

がせっせと植えています。





20070826-03.jpg

 幸せなゴリラ達。
 
 コンクリートより断然良いよね。それに、食べたい時に食べ物が有るのがベストだと

僕は思っています。



 ちょっとポーズしてみました。

20070826-05.jpg

 植物に囲まれて幸せなゴンです。

 この6枚の写真は、元円山動物園ボランティアの山本達也氏の撮影したものです。

倒木が土にかえる。



 この木は、平成12年11月の大風の影響を受け、園内で倒れたセンノキ(ハリギリ)

の一部です。「フクロウとタカの森」の隣に、「土にかえる」というコーナーをつくり、もう

すぐ7年になります。

「どうするの?」

自然の森ではこのように枯れてしまった木が、色々な生き物によって利用され土に

返っていきます。このコーナーでも何年かかるか分かりませんが、木が土になるま

でを見守っていきたいと考えています。じっくりと観察して皆さんに報告していきま

すので、楽しみに見続けていってください。





 現在、風や鳥の糞等と共に、この倒木のコーナーに落ちてきた色々な種子が発芽

し育っています。よく見るとヤマブドウやオニグルミ、マツやタンポポなど10種類の植

物や3種類のキノコ、その他にゲジゲジやワラジムシ、ハサミムシなど、たくさんの

生き物達が生活する様になって来ました。これからどう変化していくのか楽しみで

す。末永く見守っていて下さいね。



 何という松かな?



 ツルウメモドキとキノコです。

藤の花が咲きました。

20070819-00.JPG

 藤の花が開花していました。驚きです。緑の葉っぱの中にピンクやムラサキ色の塊

がちらちら見えたので、まさかと思い近づいて見たところ、それは花だったのです。夏

に開花する藤の花は珍しいですよね。ピンクやムラサキ色の花の房がぶら下がって

います。春の花に比べて若干、色が淡くて花の数も少なめですが、とても綺麗に咲

いています。10房の他に蕾がまだまだ付いていますので、暫らくの間、楽しめそうで

すよ。この場所は海獣舎の南側上の高台にあり、右側にラクダやラマ、左側に熊

達、正面に海獣たち、右斜め前にオオカミが見えて、食事をしながら観賞するのもい

いですよ。









赤ちゃん誕生!

20070816-02.JPG

 熱帯鳥類館のクジャク舎で赤ちゃんが一羽誕生しました。生まれたその日に、もう

走り回っていました。



 ちよっと写真がぶれていますが、真ん中にいるのが私のお母さんです。右にいるの

がお父さんです。




 これは威嚇のポーズです。




 ビックリ!  お母さんが雛を守るために、写真を撮っている僕に威嚇突進しまし

た。けっこう迫力がありましたよ。


 
 お母さんのお腹の下や足の下が一番安心ですが、好奇心旺盛な私はあっちこっち

走り回って遊んでいるので、毎日、お母さんを困らせています。

暑くて熱中症になっちゃいそうだよ。



日陰で読書しています。




 もうだめ!暑くて読書どころじゃないや。




 夏はやっぱりこれだね!ミルクと蜂蜜を混ぜて凍らせた「アイス」。あとで冷たいオ

レンジ100%ジュースもおごってもらうんだ。明日は何かな?楽しみです。


20070814-03.JPG





 少しはしたないけどこれが楽。失礼しました。

 
 水をちょろ流しにして、冷たい水を飲めるようにしたり、冷凍果実を与えたり、屋内を

乾かすために(除湿)換気扇を回したりして、この夏を乗り切ろうとおもいます。

ゴンの悪戯。



 食事の用意をしていたら、調理場の扉がバタンっとしまるのです。普段、この扉は

開けっぱなしにしているので、誰かが閉めない限り開いたままになっています。風は

無いので風で閉まる事はありません。おかしいなと思いながらも扉を開けて作業に

はいると、又バタンと閉まるのです。再度扉を開けたあと、作業に取り掛かるとカサカ

サと何かの擦れる音が聞こえてきました。そおっと隠れるようにして覗いたら、蝶番の

隙間から細い枝が見え、扉を閉めようと突いているのです。枝が柔らかいのでカサカ

サ擦る音になるのです。どうやら犯人はゴンだったのです。一人で淋しいので、かま

って欲しくてこの様なことをするのか、たんなる悪戯でしているのか、とにかくビックリ

りしました。

こんな事もありました。(よくあります。)

ゴンやテイジロウは、鉄棒の隙間から食べ物をこちら側にせっせと投げ入れることが

あます。それを見た僕は何をやっているのだろうと近づき、こちら側に落ちている食べ

物を展示場の中に戻します。つまりゴンやテイジロウは、僕をそばに呼び寄せるため

にこの様なことをするのです。スキンシップを求めているのです。


20070812-01.JPG

 再現写真です。


20070812-02.JPG

 再現のアップ写真です。

昨年と違う園内の花壇。



 





 ちょっと変わった雰囲気の花壇です。当園では、今までにない感じの花壇であり、

僕は毎日見てたのしんでいます。きれいな花壇はたくさんありますが、この様に変わ

った感じのものは、僕はあまり見たことがありませんでした。動物園に来たら動物ば

かり見るのではなくて、花壇も見て下さいね。




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にせ鷹匠頑張るが・・・。



 


  にせ鷹匠頑張るが・・・。
 
 前回のブログ、鷹匠見習いから約2ヶ月たちますが、相変わらずあたふたやってい

ます。自分の自信のなさが鷹に影響しているようです。2ヶ月前に比べてお客さんの

数も増えていますから(最近は夏休みの関係もあるのか、250人前後も来てくれて

います。)緊張の度合いも急上昇です。


頭で考えなくても瞬時に風の向きが分からなければ、思うように鷹を手に止まらすの

が難しいのです。いい風が吹いて空をぐるぐる飛び回り、お客さんの頭の上スレス

レを飛んで僕の手の上に止まってくれると、その後が比較的上手くいくのです。(気

分の問題?)今までで、まあまあ上手く出来たのは1回ぐらいでしょうかね。いつも、

終了してから飛ばすと上手くいくのです。ということは、やっぱり自信の無さが鷹に伝

わっているのでしょう。自信の無さと緊張だね。




 ルアーの仕込みです。大きな肉片を取り付けています。




  ルアーの登場
 
 呼んでも反応が悪く、または、驚いて何処かに飛んで行った時に、ルアーを使うと

必ず戻って来るのです。(鷹匠はこれを疑似餌に使っています。)笛を吹きながらこ

れをぐるぐる回して、上空でキャッチさせて地上に着地させます。これを再現するの

ですが、僕の成功率は9割以上が失敗しています。紐を解いているうちに呼んでもい

ない内に飛んできたり、地上でキャッチさせたり悲惨な状態です。この前は久しぶり

に100点、75点を取りましたが、35点や0点が相変わらず多いですね。





20070808-05.JPG

 遠くでオランウータンのテイジロウがこちらを見ていました。「俺の親方、しっかりし

なよ。」と言っているようでした。


 今日こそはと思い 気合を入れようとしたら、なんと師匠の本田君がいるではありま

せんか。僕達はその時点で緊張してしまい、その緊張が鷹達に移ってしまいました。

(鷹も緊張して鳴かなくなりました。)勿論、普段よりも上手くいきませんでした。ルア

ーも75点。師匠の本田君は、75点じゃ甘すぎるといっていました。

 奥が深いね。

 もっと頑張らねばいけないね。
 

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