札幌100マイル

オランウータン飼育日記&円山四季だより

オランウータン飼育日記&円山四季だより

2008年09月 の投稿一覧

デュークの調教が遅れます。

 7月27日のブログで 「デュークは思ったより早く調教できるかも知れません。」って

書いたけど、都合により調教ができない状態が続いています。4名しかいないので、

一度にあれもこれもできないからね。早く本田鷹匠並みの技術が身に付かないとこ

れ以上の仕事はできません。まだ、3人一緒でも本田師匠の域までには、いたって

いませんからね。 リーダーやサブリーダーも頑張っているので、僕もそれ以上に頑

張らねばと思っています。もっと若ければな。


 換羽は終了したので、いつでも調教できるのですが、フリーフライトチームに、他の

仕事の命令が下りたのです。なかなか難しい仕事だと思います。これからの動物園

には必ず必要な事だと思います。  いずれ皆さんに報告したいと思います。





 換羽が終了し、毎日たらふく食べているから、体に脂肪がたくさんついている状態

です。 調教をしていないので、敵である人間、つまり僕達がそばに行くと、嫌がって

飛び回り、逃げようとします。だから、この通り、いい写真が撮れないのです。 

元々、猛禽類は社会性が無いので、愛情こめて可愛がっても人間にはなつかない

のです。(一部に多少社会性がある鷹がおり、それはそれなりになつきます。)



 セーベルも元気にしていますよ。



 ビリーも順調に換羽が進んでいますよ。ちょっとおっかない感じになっています。


 予定では10月中旬過ぎから、デュークの調教に取り掛かろうと思っています。

やっと見つけましたオオムラサキの成虫。

 今年の春はエゾエノキの葉にたくさんの幼虫がついていたので、たくさんの美しい

飛翔を見る事ができると期待していましたが、幼虫の内に、どうやら殆ど鳥などに食

べられたようで、数匹の蛹しか見当たりませんでした。 

 この夏、僕自身、先月1匹の蛹の抜け殻しか確認できませんでした。  サル山担

当の飼育員が、オオムラサキを食べていた猿がいた、と話しているのを聞いたぐらい

です。



 幼虫を探そうと上を見たら大きな蝶が飛んできました。そうです、オオムラサキでし

た。やっぱり感動しました。僕はいつも見るたびに感動していますよ。さすが日本の

国蝶、貫禄があってしかも美しい!  

 今年、初めて見ました。でも、羽はボロボロでした。 

 イマイチ写真がボケているけど悪しからず。



 こんな感じじゃ幼虫がいるようには見えません。葉が落ちた後に確認してみます

ね。  保護するということで、網などで囲うなどの対策が必要だと思います。とりあ

えず幼虫の確認をしなければいけないね。

 

オランウータンはじっと何を考えているのか?

 いつもじっと何かを考えているようです。単独性が強いので一人でいる事が多くそ

の分じっとしていることが多くなるのでしょう。野性のオランウータンは、今日はどの

辺に行けば熟れた果実があるのかとか、頭の中にいろんな事をインプットされている

ようです。知能の高い動物だからね。





 昨日(9月2日)の話しですが、弟路郎はコンクリートの上にオシッコをしました。た

またま端にウンチもあったらしく潰れていました。 あの子は何とウンチとオシッコを

混ぜ合わせ?アクリルガラスに、それを擦り始めたらしいのです。 何度か来園して

いるカップルが教えてくれました。(このカップルは弟路郎と相性がいいようで、二人

がガラスの所に行くと、必ず近くによって来てました。)  床に水があるとブラシで床

や壁を擦る癖があるので、そうしたのでしょうけど、やりたくてオシッコをしたのでしょう

か? 



 弟路郎が汚した所です。

 僕もじっと考えてしまいます。






 雨降りの中、ボランティアの二人が見ていますが、雨の雫でよく見えません。弟路

郎は、昼休みで事務所に下がる僕を見る為に、ガラスを手で擦って見えるようにしま

した。 雨が降っているので早く入れろってアピールしてましたよ。


 弟路郎も昨年末までは子供らしかったですが、今年の1月に11歳の誕生日を迎

えてから、急に大人びてきました。 何をするのにもじっと考えてから実行するように

なりました。前は名前を呼んでおいでと言ったら直ぐに来ましたが、今はじっとしばら

く考えてから傍に来るようになりました。何事もそうなんです。たまあにじれったくなる

時があります。 

 しかし、じっと何を考えているのかな。大人になってきて「用心深さが出てきたので

しょうか」   弟路郎と話をしてみたいです。


やっぱり投稿されてなかった。 下書き未公開で投稿したようです。

 昨夜投稿されたブログとして読んで下さい。  悪しからず。

閉鎖に伴い弟路郎にお裾分けです。

 長年愛されてきた植物館も今日(8月31日)で閉鎖です。裏に併設されている温室

も同様に使えなくなります。弟路郎の好きなサトウキビもバナナの葉も、これから解

体するまでの間、使っていこうと思います。今までは少しずつ使っていましたが、これ

からは遠慮なく使えます。



このサトウキビは巨大に育っていますが、肥料が足りないのか、時季が悪いのか判

らないけど殆ど甘みがありません。 だから糖分を気にせずに与えました。それに今

しかできないからね。



 写そうと思ったら何とバッテリー切れです。 携帯電話で撮ろうとしたけど、お客さん

がたくさん見ているので、写そうかどうか迷ってしまいました。私用で撮っていると思

われたら、あとで苦情が来るでしょうからね。でも、結局写しちゃいました。迷っている

内にどんどん進んじゃったよ。

 まずサトウキビを倒して、まとめて運びます。



 そして作り始めました。 いつもより量が多いから大変です。なんたって長いやつで

5メートル50cmありました。太さは6cmもあります。数は全部で10本あります。運

んでくるのも重たく一苦労しました。





 さっそく作り始めました。いつもどうり口を半開きにして、真剣に集中してやっていま

す。野生のオランウータンがやるように、折ったり枝を差し込んだりして作っていま

す。



 夕食時だから、食べながらやっていました。最初、いきなりサトウキビの方に行くと

思いましたが、小さなブドウをたくさん部屋に蒔いていたので、それを食べるのに忙し

くて、なかなかサトウキビに取り掛かってくれません。それと僕が写真を撮ろうと待ち

構えていると、僕の方に反応して近づいてくるので、写真も撮りづらかったよ。

 朝から夕方まで何時間もかけて、食べ物を探して食べているから、もの凄くお腹が

減っているわけではありません。 だから反応が悪いのでしょう。



 こんな感じで作っています。

 
 最近ちょっとマンネリ気味だから、なんか新しいことを考えなきゃいけないな。

 もっとオランウータンの飼育に専念したいけど、いろいろやらなければならない事が

多くてね。言い訳になっちゃうね。弟路郎には関係ないことだよね。

pageTop