札幌100マイル

*un journal*

自分のアンテナにひっかかったものを綴った日記

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『映画 ’09』カテゴリーの投稿一覧

映画 『夏時間の庭』

 

夏時間の庭
画家だった大叔父が遺した貴重な美術コレクションがあふれる一軒家。
その主である母を亡くしたフレデリックら3兄妹は、それぞれの事情を抱えながら、
思い出ある家や美術品をどうすべきかを話し合うことになった。


オルセー美術館開館20周年記念作品。
母が守ってきた家や美術品の相続で揺れる3兄妹とその家族の物語。

愛着があっても思い出だけじゃ生きられない厳しい現実が切ない。
淡々と描かれているが、世代を超えて受け継がれていくものを
教えてくれるラストがじんわり心に沁みる。

タイトル通り、オープンニングから美しい庭が映し出され心地よい。 
オルセー美術館が撮影に全面協力しているだけに、作品に
登場する美術品のほとんどが、美術館や個人所蔵から貸し
出された本物を使用している贅沢さ。 
日常生活で普段使いされている美術品は、美術館で見るものとは
また違った輝きを放っていたのが印象的。

ジュリエット・ビノシュや母親役をエディット・スコブが演じるなど、
豪華なキャストも見所のひとつ。 中でも、上海に赴任中の次男
ジェレミーを演じたジェレミー・レニエが『ある子供』や『ロルナの祈り
とは別人のようでビックリ。

家族と過ごした時間や思い出を大切にしたくなる映画でした。

原題:L'HEURE D'ETE
監督・脚本:オリヴィエ・アサイヤス
出演:シャルル・ベルリング/ジュリエット・ビノシュ /ジェレミー・レニエ
    エディット・スコブ/ドミニク・レイモン ほか
上映時間:1時間42分  PG-12
「公式サイト」

6月12日(金)までシアターキノにて上映


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映画 『ハゲタカ』



ハゲタカ
徹底した合理主義で瀕死の日本企業を次々と買い叩き、「ハゲタカ」の異名を
とった鷲津政彦も、今では絶望的な日本のマーケットに見切りをつけ、海外生活を
送っていた。そんな鷲津のもとに、かつての盟友・芝野が訪ねてくる。彼が現在役員
を務める日本の名門自動車メーカー「アカマ自動車」を中国系巨大ファンドによる
買収危機から救って欲しいと頼みに来たのだった。


NHKドラマ「ハゲタカ」から4年後という設定。
大手自動車メーカー「アカマ自動車」をめぐる、鷲津と劉一華
率いる中国系巨大ファンドとの壮絶なバトルを描いた社会派ドラマ。

ドラマは未見で観賞。 
企業買収ビジネスをめぐる男たちの攻防が最大の見所。 
実在の会社を当てはめて想像すると更にスリリング...。

「企業買収」がテーマなだけに、ある程度の経済知識や
ドラマの予備知識が合った方がより楽しめる。

鷲津のライバル、「赤いハゲタカ」と呼ばれる劉一華を演じた
玉山鉄二くんの熱演に拍手。本作の主役は劉一華でしょう。

ラストと上映時間の長さは気になりますが、笑いは一切なしの
真面目な骨太映画をお楽しみ下さい。

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試写会上映前に、主演の大森南朋さんと訓覇プロデューサーが
舞台挨拶に登場。地味に?大森さんのファンなので感激っ。
大森さんは全身黒づくめのラフなスーツ姿がカッコイイ。
なんといっても「声」が渋くて素敵っ。気さくな感じで高感度大。
次回作、『USB』 『笑う警官』 も期待しています!
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監督:大友啓史
出演:大森南朋/柴田恭兵/玉山鉄二/栗山千明 ほか
上映時間:2時間15分
「公式サイト」

6月6日(土)より
札幌シネマフロンティア,札幌東宝プラザ,ユナイテッド・シネマ札幌
ほか全道でロードショー 


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映画 『アンティーク~西洋骨董洋菓子店~』



アンティーク~西洋骨董洋菓子店~】
甘いものが苦手で、実は財閥の御曹司であるジニョク(チュ・ジフン)は、
モテそうという理由で、突然会社を辞めて洋菓子店を始める。
パティシエとして採用したのは、腕がいいにも関わらず働く店ごとに
恋愛トラブルを起こしてしまう「魔性のゲイ」ソヌ(キム・ジェウク)。
ソンウのケーキに惚れ込んだ元ボクサーのキボム(ユ・アイン)が
見習いとして入り、ジンヒョクの幼馴染のスヨン(チェ・ジホ)も加わる。


実はミーハー丸出しで初日から観賞してきました。
ハイ、映画初主演のチュ・ジフンくん目当てです。
今年に入って韓国ドラマ『宮』『魔王』にハマった、
遅れてきた韓流です...。

よしながふみさんの原作は未読、日本のドラマもちょっと
見た程度で観賞。 洋菓子店を舞台に巻き起こる人間模様を
ミュージカル、サスペンスを織り交ぜコミカルに描いた本作。

見所は、美味しそうなケーキの数々と、魅力的な美しいメンズ!
女子の好きなものテンコ盛りです(笑)
コミカルな演技が新鮮なチュ・ジフンくんはもちろんのこと、
「魔性のゲイ」を演じたキム・ジェウクくんが魅惑的(笑)

こんなお店があったら毎日通いたくなる...妄想満載の映画です。

監督:ミン・ギュドン
原作:よしながふみ『西洋骨董洋菓子店』
出演:チュ・ジフン/キム・ジェウク/ユ・アイン/チェ・ジホ ほか
上映時間:1時間51分
「公式サイト」

6月26日(金)まで、スガイシネプレックス札幌劇場にでロードショー 


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映画 『ターミネーター4』 100マイル試写会



ターミネーター4
2018年。人類の滅亡を狙う機械軍(スカイネット)が起した核戦争「審判の日」から10年が
経った。ジョン・コナーは生き残った人間たちによる抵抗軍の指導者を引き受け、スカイネット
との戦いを決意する。ある日、ジョンは謎の男マーカス・ライトと出会う。彼の体は半分が
人間で、半分ターミネーターだった。敵か見方か、マーカスは記憶を失くしていた。


新たな3部作として再始動することになった『ターミネーター』。
新シリーズの幕開けは、「審判の日」以降、人類の存亡をかけて
スカイネットと戦うジョン・コナーの運命を描いた人間ドラマ。

見所は、マーカスと呼ばれる謎めいた新キャラクターの登場や、
『トランスフォーマー』なみにスケールアップした様々なターミネーターが
見られること。 お気に入りは、バイク型の「モトターミネーター」。

ジョン・コナー役は『ダークナイト』のクリスチャン・ベイル
演技派だけど、華に欠けるというか...今作も「引き立て役」になっています。
「I will be Back!」のセリフもなんだかなぁ。
期待していたシュワちゃん(カナダ人ボディービルダー、ローランド・
キッキンジャーの体にシリーズ1作目のシュワちゃんの顔をCG合成)の
登場シーン同様、ちょっと残念...。

大注目は、謎の男 マーカス・ライトを演じた新星サム・ワーシントン
ジェームズ・キャメロン監督の次回作『Avatar』の主演が決まっている注目株。
『L.A.コンフィデンシャル』でラッセル・クロウを見たときのような、
男臭くて、ちょっと無骨な感じにときめきました。カッコイイ~。

そしてもう一人、1984年の『ターミネーター』ではマイケル・ビーンが
演じていたカイル・リース役のアントン・イェルチン
スター・トレック』では、ロシア訛りの愛すべきキャラ・チェコフを演じていた彼。
同一人物とは思えない顔つき、演技の違いに驚くはず。今後も要チェック。
スター役のジェイダグレイスちゃんは瞳が印象的で可愛い。

ターミネーターシリーズを予習してからの鑑賞をおすすめします。
(私は映画観賞後に改めて復習したのですが、それもまた楽しかったです)

今年は洋画が元気。これから公開の『トランスフォーマー リベンジ』も気になりますが、
デートムービーには、分かり易いストーリーの『スター・トレック』の方がおすすめかも。
もし、J.J.エイブラムスがターミネーターを監督したら、もっと面白いと思うのですが...。

※6月5日(金)・6日(土)・7日(日)先行上映!

原題:Terminator Salvation
監督:マックG (『チャーリーズ・エンジェル』シリーズ)
脚本:ポール・ハギス/ジョナサン・ノーラン
出演:クリスチャン・ベイル/サム・ワーシントン/アントン・イェルチン
    ブライス・ダラス・ハワード/ヘレナ・ボナム・カーター ほか
上映時間:1時間55分
「公式サイト」

6月13日(土)より
スガイシネプレックス札幌劇場,ユナイテッド・シネマ札幌,札幌シネマフロンティア
ほか全道でロードショー 


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映画 『レスラー』 100マイル試写会

wrestler

レスラー
かつて人気プロレスラーだったランディは50代になった今でもスーパーでアルバイトをしながら、
かろうじてプロレスを続けている。ある日、試合直後に心臓発作を起こし、医者から引退を勧告
されてしまう。妻とは離婚し、一人娘のステファニーとも疎遠。好意を持っていたストリッパー・
キャシディにも振られる始末。失意の中、ランディは人生の再起をかけ、再びリングに上がることに...。


かつては人気を極めたが、今や落ち目の50代レスラーの生き様を、
ドキュメンタリータッチで描いた人間ドラマ。 
主演のミッキー・ロークが、栄光と挫折を味わった自らの俳優人生と
重ね合わせて不器用に生きるプロレスラー役を熱演。

プロレスシーンは痛々しいほどリアルで迫力満点。
そしてその裏舞台が見られるのも面白い。 

ミッキー・ローク演じるランディは、ダメ男だけれどレスラー仲間にも
信頼が厚く、子供にも好かれるナイスガイ。 自分の輝ける場所、
生きる意味を求めて、孤独な男の生き様を貫き通す。
寂しい背中、哀愁漂うその姿に胸が熱くなる。
ランディが好意をいだくストリッパーのキャシディも、プライドを持って
体を張って生きている。似たもの同士の2人だから惹かれ合うのかも。

ストリッパーのキャシディを演じたオスカー女優「マリサ・トメイ」は、
その土曜日、7時58分』(現在、「蠍座」にて6/1まで上映中)に引き続き
体当たり演技を魅せる。 オーバー40とは思えないBODYに拍手。

80年代、『ナインハーフ』のヒットにより、セクシー俳優のイメージが
定着していたミッキー・ローク。
(こんな時代もありました。若き日のミッキー・ローク サントリーのCM
その後はボクシングに没頭し、猫パンチで転落人生へ...。
波乱万丈すぎる男の復活劇はとても喜ばしいこと。
これが完全復活であることを願うばかり...。

ミッキー・ロークファンやプロレスファンはもちろんのこと、たぶん絶対
共感できるであろう中年オジサン世代には是非とも観てもらいたい
ミッキー・ロークここにありの感動作です。

原題:THE WRESTLER
監督:ダーレン・アロノフスキー
原作:ダン・ブラウン
出演:ミッキー・ローク/アリサ・トメイ/エヴァン・レイチェル・ウッド ほか
上映時間:1時間49分  R-15
「公式サイト」

6月13日(土)より
スガイシネプレックス札幌劇場,ユナイテッド・シネマ札幌 ほか全道でロードショー 


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