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隣人
Posted by おぎかやはぎ on 2012年1月25日(水) 15:46
初めてお会いしたのは
3年前の秋
ワインに使用する葡萄の収穫のボランティアに行ったワイナリーにて
その後何度か飲み会や句会などで何度かご一緒させて頂いてまして
昨年の秋新刊が出てましたが
先日やっと読了
「札幌で見る樹木は裸木のままで、厳冬の寒さに立ち向かっている」
「夏とはいえ北国の夕方の風は涼しい。風のなかに、緑の香を感じた」
「ナナカマドのかれた赤い葉が側溝で躍っている」
「雪は1日やまないかもしれない。白と灰色に沈む街は、ユトリロの絵を思い出させた」
札幌が舞台でこの土地ならではの情景が身近に感じ
近所でありそうな話が怖い内容の小説
出てくる料理も北海道らしく
鮭と鰊のお漬物
時不知と帆立のソテー
ラム肉のグリル
雲丹にホワイトアスパラのムース
などなど
今回の芥川賞も札幌出身の方だったり
道産の食べ物、お酒は人気があり親しまれていますが
北海道の小説も良いものです。
『隣人』
喜多 由布子
講談社より
価格:1400円