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オランウータン飼育日記&円山四季だより

オランウータン飼育日記&円山四季だより

2008年02月 の投稿一覧

類人猿館内を見せちゃいます。

 一般のお客様は館内の裏側を見る機会が少ないですよね。見えない所って見たく

なるんじゃないかな。そう思って今回は、普段見ることのない内部を紹介しようと思い

ます。

 見せたくない、汚いところを如何に写さないように撮るのが難しいです。 園長は、

机の上など整理整頓しないとうるさいタイプです。無駄なものは置いとくなと言ってい

ます。確かにそうですが・・・。弟路郎の大切な物は,ガラクタのゴミみたいなものが多

いからね。  ようするに整理整頓ですね。



屋内展示場の裏は寝室になっています。寝室と言っても普段そこで寝るわけではな

いですよ。一応ベッドみたいな台がついています。全部で10部屋あります。主に怪

我や病気治療等、別飼いする時に使っています。





 寝室内に日光を取り入れる為に、キーパー通路の天井には窓がついています。長

期別飼いになっても光が入るので安心です。

 下の写真は屋上から撮った写真です。



  これは覗き窓です。ここから動物を観察したり、給餌や投薬などもしたりできるよ

うになっています。



 屋外に人が出る時に使うドアですが、この上にも三角の窓が付いており、採光でき

るようになっています。

20080223-05.JPG

 屋内展示場に入る時に使う人用ドアですが、ここの上にも三角の採光窓がついて

います。





20080223-08.JPG

屋内展示場の真上には、硝子でできた三角屋根があります。これで屋外に出ない

冬期間でも採光できるのです。弟路郎は冬場も一日一回は屋外に出れるようにして

いますが、出るにしても数十秒ぐらいしか外に出ません。せいぜい雪をとってくるぐら

いです。それに比べると、ゴリラのゴンは真冬でも風がなく日が射していれば、2時間

ぐらいは外に出っ放しです。屋内にいても日が射すので、屋外で生活しているように

あさも夜もわかります。二十八日や二十九日の朝も弟路郎はてっぺんに登り、空を

ずっと眺めていました。日差しで春を感じているのかな。



 これは屋内外を行き来する時に使うシュートです。左側が寝室で右側が屋外で

す。





 ここが調理場です。ここで野菜についている農薬や汚れを取ってきれいにします。

牛乳を沸かしたりもしていますよ。大型冷蔵庫と冷凍庫、ガスコンロに温水器があり

ます。その他、ヒマワリや麦、木の実等もおいてあります。



この写真は類人猿館の外観ですが看板がみすぼらしいよね。いっそのことはずし

た方がいいかもね。

 裏側を写真で見てもイマイチ面白くないかな。 最後に僕のお気に入りの写真を載

せますね。





気がつかなかったよ。

 弟路郎は果物を与えると大部分の種子を口から出してしまいます。ブドウなどの果

実をいたる所に隠したり、置いてあるので、種は室内全体に蒔かれた状態になってい

ます。その為に掃除もその分時間がかかります。これはたんなるこの子の癖なのか

なと思っていましたが、よく考えると、これはオランウータンの本能なのでした。恥ず

かしいことに今まで気がつきませんでした。本当にお恥ずかしいことです。





 これはザクロの実を食べています。食べているそばから種子を吐き出し、ばら撒い

ています。



 これは柿の種です。へたと種だけは残しますよ。







 この様に床面や台の上等いたる所に種がばら撒かれています。これはブドウで

す。

 
 オランウータンは東南アジアの熱帯雨林に生息しています。一日の大半を樹上で

生活しており、大変多くの果実や葉を必要とします。彼らが生活するのには、人の手

が入らない森が必要です。彼らの食物は森の中に分散して存在しているので、十分

な食物を得るためには長い距離を移動しなければなりません。また、すごく大食漢な

ので、果実がたくさん実っていると思われる木でも一頭しかまかなうができませ」ん。

その結果、たいていオランウータンは単独で生活しています。寝る時も樹上に毎日巣

を作ってその中で寝たりします。 
 

 熱帯雨林の環境を有効に利用し、食物を十分に獲得しようとして進化してきた彼ら

は、食物や身を隠す覆いとして植物を必要としています。オランウータンのような果

実食者は、食べた種子のを吐き出したり、糞として排出して、種子の散布に貢献して

いるのです。現地語で「森の人」とも言われているように熱帯雨林に欠かす事のでき

ない動物です。植物をふやす、まさに「森を作る人々」であり森林を維持・発展させる

ために欠かせない動物なのです。もし植物を供給する樹木の数が半減すれば、動

物の数も半減するでしょうね。現在、毎日、森林が破壊され続けています。


 屋外施設を今、改築中ですが、完成した時には弟路郎は毎日せっせと種を蒔いて

くれるでしょう。    コンクリートから土へ。

ビリーの調教、順調です。



 昨日(21日)より、実施訓練を開始しています。換羽に入れる前とは、顔つきも羽の

状態も全然違います。目つきが鋭く、体全体が美しいよ。



 換羽中はエネルギーをたくさん使うので食べ放題にしています。



 尾羽は確か10本だったかな。まだ換羽中ですよ。換羽にいれるのが遅かったか

ら、まだ換羽している最中です。この写真は10月23日に写したものです。



デュークもご苦労様です。もう少ししたらビリーとバトンタッチです。秋には美しい羽

に大変身だよ。



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 上から新リーダーの足利君(貴公子)とサブリーダーの鈴木君(マミちゃん)です。

この2人と僕が力を合わせて調教を開始しています。(本田鷹匠アドバイスをお願い

します。)

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 毎日体重を量ってから訓練です。これが一番大切なんですよ。

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 昨日より振りかえ訓練をしています。手から手に、行ったり来たりさせています。

20080222-13.JPG

 ヒェー!紐を放しちゃったよ。唖然と見る二人・・・。また僕のミスじゃ。

 この段階では、どこかに遠くに飛んで行っちゃう可能性があるのです。

 安心して下さい。回収しました。フーっ。

暇つぶし。

 昨日から内装工事が始まり、そのため3部屋ある展示場のうち、2部屋がしばらく

の間使えなくなりました。そこで暇つぶし防止の為に、絵でも描かせてあげようと思

い、久しぶりにクレヨンと紙を与えました。
  


 3部屋から1部屋になり、狭い分、刺激も減っちゃった。食べ物探しもすぐに終わっ

ちゃうし、遊び物や巣材も減っちゃったよ。





 いきなり描いてくれました。けっこう色んな色を使っています。破られるかも知れな

いので、タイミングをみて回収しました。





 とりあえず2枚だけ回収し、後は明日のお楽しみです。



 他の仕事をしてから、チラッと覗いて見たらこの通りです。何枚かの紙を持っていっ

て、ご覧の通り、頭に紙をのせたり、巣作り?をしていました。がっかりです。



 静かにドアを開けて写真を撮ろうとしたら、すぐに気づかれてしまいました。それで

も振り向きざまに パチリ。

20080221-07.JPG

 すぐに僕の所に来ちゃうんだよね。

 壁に紙を立てかけているよね。最近はああいう感じで、物を立てかけて自分を囲む

ようにするんだよ。  この調子じゃ、明日の絵は期待できないかも知れないな。

信じられない!!

 2時間かけてブログを完成させたのに、公開しようとボタンを押したら全部消えちゃ

った。信じられないよ。もう帰るわ!



4個目のボールを与えました。

 暇つぶし解消のために久しぶりにボールを与えました。
 


 今回もバスケットボールを与えました。遊んでくれるでしょうか?初めてゴムボール

を与えた時は、すごく執着し転がしたりしてたくさん遊んでくれました。

屋内施設は奥から手前にかけて勾配があるので、それを利用して遊ぶのです。転が

ってきたボールを追いかけて、手で弾いて、そしてまた、上から転がってきたボール

を手で弾く。時には、手の代わりに木の棒で弾いたりすることもあります。


ボールを裂いてゴムの破片で水をすくって飲んだり、皿みたいなったゴムは、頭に被

ったりしていました。二回目にサッカーボールを与えたところ。空気を入れる穴に木

の枝を刺して、あっという間に空気をぬいてしまいました。三回目に今回と同じくバス

ケットボールを与えたところ、直ぐに枝を持って来て、穴に差し込んで空気を抜いてし

まいました、以前にサッカーボールで学習しましたよね。サッカーボールやバスケット

ボールは硬くて、穴をあけたり裂いたりしづらいので、空気をぬいてから行うのです。









 いきなり興奮して、手で思い切り弾いていました。以前に比べて力一杯やっている

ので迫力があります。





 手でドリブルもしていました。



 ここからいきなりシュート?って感じです。



 一休みの時も手から離さず。いいえ、足から離さずです。

20080213-09.JPG

 それからは、僕に見られないように背を向けて、歯で齧って穴を開け、空気を抜い

ちゃいました。その後も、空気を入れたり抜いたりして遊んでいました。



 最後にボールをくれたけど、こんなの貰ってもどうしようもないんだよね。

20080213-11.JPG

 暫らくはこれで遊んでくれるでしょう。

今日は暖かかったね。テナガも日向ぼっこしていたよ。

 今日は一日じゅう青空でしたね。そして暖かかった。だから、テナガザル達も外で

日向ぼっこしていました。グレコお母さんは、昼寝までしていましたよ。



 すごく気持ちが良さそうでした。おまけに毛づくろいまでして貰ってたよ。



 一列になって何を見ているのでしょうか。



 みんなくつろいでいるよ。



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 グレコも息子のタロウもホシブドウを食べています。



 さて、この影は誰のでしょうか?ヒント・いつも頭の上に手をのせています。





 それにしても、綺麗な青空だったな。暖かくてよかったよ。

 少し春の匂いがしてきました。

やんちゃになりました。



昨年の9月22日に誕生したシシオザルの赤ちゃん。こんなに小さかったんだ。

 この写真は10月7日のものですが、毎日ガッチリ抱いていて殆ど手放すようなこと

はありませんでした。お父さんは、いつも警戒していて歩き回っていました。





 ひと月以上たって餌をいたずらするようになっても、まだまだお母さんにガッチリ抱

かれています。だからどうしても、すれてお腹側が薄くなります。こんなに小さくて弱

弱しかったのに、あっという間に大きくなるものですね。








 あっれから約五ヶ月、やんちゃになり毎日大暴れ!お母さんももてあまし気味か

な。

20080209-08.JPG

 最近、顔が急に大人っぽくなってきました。オライオン(獅子)の特徴のたてがみみ

たいのが生えてきましたよ。

20080209-09.JPG

 お母さんのしてくれる愛情たっぷりの毛づくろいに、シーちゃんは、とても気持ち良

さそうにしています。あっ、そうだ、 担当の佐藤君に聞いたところ、名前は「シー」ち

ゃんと言うことに決めたそうです。


   シシオザルの名前の由来

 尾の先端の房毛がライオンに似ているのでこの名がつきました。顔の周りの灰色

の毛もライオンに似ています。 なんか赤ちゃんの顔は面白い顔に見えちゃいます。

眉毛??もあるみたい。(に見える。)目もお化粧しているように見えるよ。


 森林伐採による生息地の減少のため、個体数がかなり減っています。  
 

ビリー、調教開始!

 2月7日、本日よりビリー(トビ)の調教を開始しました。現在、フリーフライトをしてい

るデュークと交代するためです。師匠の本田鷹匠が現在、長期出長していますが、

今回は新リーダーの足利君を中心に、鷹匠技術の向上の為、3人力を合わせて行う

ことにしました。



ビリーは、デュークと交代した秋から、フクロウとタカの森の裏の放飼場で生活して

いました。  換羽にいれたからです。



 換羽中は食べ放題です。換羽するためには、たくさんのエネルギーを消費するの

で、体に脂肪を貯えなければいけないからです。(換羽とは、古い羽が抜けて、新し

い羽に生え変わることです。)



 尾羽が10枚。だいぶきれいに伸びてきました。

 
 
 きれいに換羽し終わったビリーは、今日から調教開始です。



 まず調教する前に、しなければならないことがあります。

 
 最初に保定をします。そして、色々な器具を取り付けていきます。 気をつけな

いと足で捕まえられたら、爪が食い込んでえらい事になります。痛いし血がドバドバ

出ちゃいますよ。



 ぼやけて見ずらいですが、これは爪切りをしているところです。



 足紐(あしひも)と大緒(おおお)を付けて完成です。



 これからの調教が大変なのですが、私達には、全国でも9人しかいない諏訪流の

免状を持っている本田鷹匠がいるので、安心して挑戦できるのです。




 
 ジェス等、こんな感じで作ります。






 シロフクロウのセーベルも、爪が伸びているので爪切りをしました。

 これからも4人力を合わせて頑張りますので、よろしくお願いいたします。

子供に大人気!

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 西門にはチューブスライダーがあり、第一レストハウス前には、氷の滑り台が3基

設置されています。大人が滑っても楽しめる滑り台!ぜひ楽しんでください。

なお、これらは2月11日の祝日で終了致します。

こんなに大きくなりました。

 昨年の8月にクジャクが一羽孵化しましたが、半年でお母さんとほぼ同じ大きさに

なりました。成長の早さに驚かされます。







 この写真は羽化翌日ですが、母親の大きさに比べてずいぶん小さいのがわかるで

しょう。孵化当日にはもう母親と歩き回っていましたよ。  あまり近くで写真を撮っ

ていたので、母親が尾羽を立てて、僕に対して威嚇しています。



この写真は孵化後、約3ヶ月の状態です。

 もの凄い成長速度で大きくなっています。ミルワームを与えても食べ負けしなくなり

ました。こんなに大きくなっているのに、お母さんはまだ必死で子供を守っています。





 この2枚の写真は、2月6日に写したものですが、どちらが子供かわからないぐらい

でしょう。一番上の写真は右が子供です。2番目は左が子供です。



 これは親子の写真です。いつもお母さんと一緒ですよ。

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