札幌100マイル

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オランウータン飼育日記&円山四季だより

by zooyoshida

プロフィール

吉田 淳一

担当動物はオランウータン、ツル、トキです。
以前に、クマ類、海獣、シマウマ、ビーバー、カワウソ、クジャクを担当していました。飼育員として26年間勤めています。
これから、オランウータンの日常生活などについてお知らせしていこうと思います。


投稿したブログ数:2821件

今年もまた野生のゴイサギが渡って来ました。

 毎年3月の下旬になると、本州方面より野生のゴイサギが飛来してきます。当園に

は20年以上前から数ペア飛来していました。昔は非常に珍しい鳥で、ウトナイ湖で

数羽確認できれば珍しいと言われていました。当園は昔からゴイサギを飼育してき

たので、たぶん上空を飛んでいるゴイサギ達が引き寄せられるように、水鳥舎に来

たのではと思われます。一番多い時には100羽を超えるゴイサギを水鳥舎周辺で

見る事ができました。ただ残念な事に夜行性のサギなので、昼間は林等でコロニー

を作り休息します。だから、あまり日中見る事がありませんでした。それでも数羽残

っていたり、水鳥舎の上で繁殖することもありました。  残業で残って作業をしてい

ると、真暗い上空からギャーギャー鳴きながら飛ぶのです。(だから、別名ヨガラスと

呼ばれるようです。最初は暗くてどんな鳥が飛んでいるのかわかりませんでした。

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 これが野生のゴイサギです。時には昨年生まれの「ホシゴイ」が来ることもありま

す。(幼鳥と若鳥は、全身白っぽい斑点のある褐色で、ホシゴイと呼ばれ飼育下では

2~3年で成長と同じ羽根色になります。)

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飼育下では現在、毎日のように産卵していますが繁殖を制限しています。一年に2

~3クラッチ繁殖することもあるので、ヘタをすると当園で一年間で50~100羽以上

増える事もありえるのです。  野生では、単独で繁殖を試みる場合、ほとんど成功

しません。カラスに全部食べられるからです。ゴイサギはコロニーで繁殖します。群

れでないと子孫は残せないのです。   当園のカラスは賢くて、孵化してもけっして

襲ったりはしません。ひと月ぐらいして、大人と同じぐらいの大きさになり、巣立ちす

る頃に襲って食べてしまいます。その方がたくさん食べれるからね。

 
 運がよければ、水鳥舎の上の鉄網に止まっている野生のゴイサギを見る事ができ

るかも知れません。 爪の一部に櫛のついた鳥ですよ。

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