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オランウータン飼育日記&円山四季だより

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2011年03月04日 の投稿一覧

不思議、どうして足をあんなに大きく開くことができるのか。

 
 オランウータンって他の類人猿に比べても、ものすごく体が柔らかいよ。 足を大き

く開くことができるので、木々を伝って移動するのにすごく便利なんだ。 樹上生活者

には最適の体をしているね。








 本当によくあんなに足を開けるよね。 まるで曲芸だよ。









 ◎ こんな事をできるのには理由があるんだよ。


 オランウータンの赤ちゃんが最初にできるようになるのは、歩くことではなくて木登

りなんですよ。 生後4ヶ月前後から、赤ちゃんはひとりで枝やツルを登り、体を揺らし

て遊び始めます。 でもね、この赤ちゃんを地面に置いても、ずるずると這うだけで、

二足で歩くことはできないんだよね。 釧路のひなちゃんも同じだよ。




 







 最初はこんな感じで少しずつだね。

 
 ◎ 人間やチンパンジーでは、足の太い骨(大腿骨)と腰の骨(骨盤)が、太いすじ

(腱) でつながれています。 でもね、オランウータンにはこの 「腱」 がないので

す。 そのために筋肉が発達しないと、下半身をしっかり支えることができません。 

ハヤトが地面の上を歩けるようになるのには、あと、どれくらいかかるかな~。 でも

何れ、お客さんの所まで行ってガラスを叩いて驚かすようになるよ。

 オランウータンに腱がないのには理由があって、腱がないと足を大きく開くことがで

きるので、木々を伝って移動するのに便利だからです。 歩けるようになるために

は、足の筋肉が発達しないと無理だよ。

 
 最適だね、完全なる樹上生活者のオランウータン。木の上で生活するために、オラ

ンウータンの体はすごい進化を遂げたのでしょうね。







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