札幌100マイル

レ・コルトChefの雑記帳

食材の事・新メニューのヒント等、時には趣味の事もゆる~く。

2010年06月 の投稿一覧

真夏日が続くと・・

 サッカー日本代表、開催前の予想をくつがえす、大健闘ですね!デンマーク戦を
観てから市場に行きました・・。
 北海道もようやく暑くなり、ジリジリしてますね。でもフレンチにはチョッピリ
逆風かも・・・こう暑かったら日本人なら蕎麦かそうめん・・・ですよね。
暑くてもフレンチ!という健啖家のお客様には、こちらでお待ちしてます。



 グリーンピースの冷製ポタージュです。ランチ&ディナーのコースでお出ししてます

フレンチとフライフィッシングの定番

 フレンチの定番にジゴ・ダニョーなるメニューがあります。
ジゴ・ダニョー

仔羊の骨付き腿肉のリローストなんですが、おそらくフランス人が一番好きな
ロースト料理でしょう。こちらは低温で4.5時間かけてローストしてます。
切り口は見事なロゼであります。10名位のパーティーで盛り上がる事請け合いです

 さてこちらは、大好きな趣味のフライフィッシングの定番、エルクヘアーカディスで
あります。 
エルクヘアーカディス

このトビゲラ(カディス)という水生昆虫を虹鱒は大好きなんです。それをイミテートしています。
化学繊維のボディーにニワトリの毛を巻き上にエルクという北米にいる大型の鹿の毛を乗せています。
自分で毛鉤を巻いてる時間は、とてもリラックスできます。
お気に入りの流れに毛鉤を流して、虹鱒がガバチョと出る瞬間を想像するだけで
結構癒されます。それにしても、鹿は肉も旨いし毛にもお世話になってますな・・私
 
 さて最近の定休日は天候に恵まれず、ちょっとガッカリですが、明日も天気は
下り気味・・・晴れてる所までの大移動かな?

 

Chefの道具大好き

 今年に入ってパタパタと探していたキッチンGoodsにめぐりあってます。
長年探し求めていたトリュフスライサー・・・しかもオリーブの木で出来た物。


スライスする刃の部分だけ同じで他もステンレス製の物は合羽橋で売っているのは
知っていたけど、オリーブの木で出来た物がどうしても欲しかったんです。

 オリーブの木っていうのが南仏チックで惹かれてました。
そして、雑誌の広告で見つけたこちらのお店
http://provencezakka.com/
当店が開店する前から出会っていれば、店舗デザインは全く違っていたでしょう。
 
 サッカー日本代表がんばりましたね!格上相手に善戦したと思います。
娘たちの大好物の骨付き肉 “パプリカチキン”を山盛り焼いて
賑やかに観戦しました。


CHEFのバイブル

 CHEFの料理書大好きです。
蔵書の中に料理人としての方向性を決めた一冊があります。
ハタチ位の時に親方に教えて頂きました。


この本に出会うまでは、見た目に綺麗な料理にしか興味が無かった様におもいます

 秋の収獲期に春に産まれた仔豚を屠畜して、1頭まるごと加工する・・・。
血のソーセージから小間肉のパテまで・・・初めて循環農法みたいな原型を
意識しました。それからの自分は業者が配達してくれる食材だけでなく
卸売り市場に買出しに行きたいと、親方に直訴して市場通いは現在まで
続いております。 


 ジビエ(狩猟肉)を始めて見たのもこの本でした。20年以上前はジビエなど
流通してなく、NZ産の養殖の鹿肉や台湾産の合鴨が出回り始めた頃です。
毛が付いたままの丸ごとのマガモや野兎に憧れてました。
現在の当店のスタイルの骨格になっている一冊です。

 写真は現在の料理書に比べ荒々しく、綺麗では無いですが食材にも命があって
たとえ野菜でも、無駄にするとバチが当ると思い出させてくれる本です。
 
 現在の様な料理本のさきがけだと思いますが


この堀井和子氏の5冊は80年代に出版され、これ以降の料理本に多大な影響を
与えたように思います。それまでの料理写真は、何がどの様に入っているかを
判りやすい写真だったのが、全体のイメージや雰囲気を重視した画期的な
本でした。装丁も当時斬新でした。
 残念な事に現在はどちらも絶版なんです。

明日の定休日は山岳渓流を彷徨い、蓄えた脂肪を消費してきます。

暑い日が続くと仕入れるワイン

 暑い日が続き海のサクラ鱒釣も厳しく、手稲有名菓子店オーナーの一週間の
釣り休暇もサクラ鱒に関しては、満足行く結果では無かったようです。
自分も今週あたりからは、山岳渓流の虹鱒釣りにシフトします。

 毎年この時期に仕入れるワインにフランス・ロワール地方の白ワインがあります。


自分の勝手なイメージでこの時期にピッタリなんです。

 このロワール渓谷で有名な地方のワイン。ミュスカデ・シュル・リーです。
若干グリーンをおびた色合いと、若干の発泡性がありこの時期のアスパラ等の
料理と合わせてお勧めしております。750ml 3300円です。

 デザートではこの時期ココナッツに触発される事が多く今週は
ココナッツのカトル・カールを焼きました。


CHEFの料理書大好き!

ご無沙汰しておりました・・・。ブログに飽きたわけではなくて
体調不良のため、暇な時間は安静にしておりました。
なので今週は食材ゲットのお出掛けもせず、引きこもってました。
そう今回のタイトル・・・料理関係の本を読み返したりしてたんです。
月刊誌だけで2誌定期購読しています。


この他に大好きなフライフィッシング関係の季刊誌もありますが・・・・。

 月刊誌に関してはまあ、料理業界の時流みたいな物をつかむ為に
ずっと定期購読しています。その他専門書もありますが、こちらは実際の
店舗運営に反映できるかといえば、一冊買って一品ヒントがあればその本は
アタリ・・・位の確立です。いかに自分の引き出しを増やすか・・・永遠の課題です。
でも年齢を重ねると解釈の仕方が変わったりするので、本の処分ができず
増える一方で・・・またそのうち蔵書のご紹介もしたいと思います。


 当店使用の羊生産者、酒井氏に http://himakenn.fc2web.com/
お願いして、仔羊の毛皮?を譲って頂きました。


耳や足の所が黒いのでおそらくはサフォークの毛皮でしょう。
友人が食塩水・ミョウバン水で処理してナメシました。彼は剥製屋さんで
習ってきたんです。それでこれから染色してフライフィッシングのマテリアルに
なるのでした・・・。(食材の話じゃなくてすみません)
毛足が長くてミッチリ詰まってます。セーターどの位分の毛糸が紡げるのでしょう?

グリエって網焼きですが・・

 よくビストロのメニューにグリエなる調理法の記述があります。
直訳すると網焼きなんですが、網で焼く訳ではありません。


脂(サシ)が多い肉の脂を落としながらスッキリ焼いたり
火が入り過ぎると硬くなる赤身の肉を柔らかく焼ける調理法です。

 フランスから大量に持ち込んだ調理道具で、一番重かったのが
このグリエプレートです。


これだけで4㌔位あって、とても重かった記憶があります。
でもこの鉄板タダモノじゃないんです!
フライパン等は面で加熱されますが、このプレートは線で過熱されます。
これが肉を柔らかく焼けるポイントです。


 この様に向きを変えながら気長に焼いていきます。
日本で購入出来るプレートもありますが、業務用の火力で変形したり
焼き目が広すぎたりイマイチなんです。

 このプレートで塊で焼いた肉の旨さといったら・・・こたえられません。
当店では骨付き肉を焼くときは、厚手のフライパンで焼き
骨なしの塊肉を焼く時はグリエプレートを使うことが多いです。
ポイントは焼く前に肉を、常温に戻し焼く直前に塩を振りかけ
焼けて皿に盛ってから挽きたて胡椒を掛ける・・・・十分熟成した塊り肉最高です!

 書き終わってみるとchefの道具大好きでした。

サロマのルッコラ入荷!

 今年は入荷が遅れていたサロマのルッコラの入荷が安定してきました。
一部のマニアなお客様にご好評でした。
http://sapporo.100miles.jp/mikaosanai/article/664



ディナーメニューのミックスサラダの一部に使用してます。

 追分町産のホワイトアスパラも追加入荷してきました。



前回の試作をふまえ、今回はエストラゴン・タイム・ローズマリーの
ハーブをメインに味を組み立てました。結果アスパラの食感・風味が
楽しめるピクルスになりました。パテ・ド・カンパーニュやポーチ・ド・エッグと
合わせる予定です。(これもディナーメニューです)



追分町産ホワイトアスパラが、楽しめるのもあと10日ほどでしょうか・・・。

食材GETのはずが・・・

本日の定休日の食材GETの目論見は見事にハズレ・・・ サクラ鱒を
GET出来たのは積丹で作戦を展開した、手稲の有名ラーメン店オーナー
だけでした。自分はと言うと・・・


 島牧村手前でサクラ鱒の顔は拝めず変わりにアメマスです。
でもこのアメマス今の時期では、ほぼ最大級の67cm 約3.3㌔です。
食味はイマイチなので、海にお帰り頂きました。

 サクラ鱒は川のヤマメが降海したもの、アメマスは川のエゾ岩魚が降海
したものです。サクラ鱒も終盤戦、厳しくなって来ました。

と言うわけで今回は食材の画像はありません・・・。

フランス産ホロホロ鳥入荷

 早くも6月ですね。ジビエ(狩猟肉)のシーズンは冬なのでこの時期の
レストランの肉料理は店のスタイルを出しにくい様に思います。
今回はフランスでポピュラーな家禽ホロホロ鳥を取り寄せました。



日本ではあまり食用にされてきませんでしたが、動物園ではよく孔雀と一緒に
いる黒地に細かい白の水玉模様の、地味で丸っこい鳥です。

 とても旨味の濃い黄色っぽい脂が特徴の肉です。当店ではコンフィーで
調理するのが定番です。このコンフィーなる調理法フランス・ラングドック地方の
郷土料理ですが、よくビストロで見かけます。直訳すると“漬ける”となりますが
今回の場合は、ひたひたの脂で低温で煮る事を意味します。



食材の旨味は水溶性なので、水で煮ると旨味は溶け出し旨いスープが
取れてしまいます。脂で煮ると脂溶性ではない旨味は、食材の中に留まり
柔らかくする事が出来ます・・・なんて素敵な調理法でしょう!

 当店では滝川産の合鴨の脂で煮ています。風味が違います。
動物性の脂だとシットリ煮上がります。植物性だとパサつくんです。
最後の行程でパリパリに表面をソテーするので、脂っぽさはありません。

当店のディナーコースメニューの3500円(税別)のメインでお選び頂けます。

pageTop