札幌100マイル

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爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

by zoohonda

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プロフィール

本田 直也

◆ 1976年 札幌生まれ
◆ 1996年より円山動物園勤務
◆ 担当は爬虫類館と猛禽類のフリーフライト
◆ NPO法人日本放鷹協会認定 諏訪流鷹匠。

春から夏は爬虫類を求め、北海道、沖縄のフィールドワークへ、
秋から冬は愛鷹、愛犬と共に鷹狩りへと素敵な日々を送っている。

鷹やら犬やら爬虫類やらと山の方で暮らしている。


投稿したブログ数:395件

クモノスガメの繁殖。

苦節5年、やっとクモノスガメの繁殖に成功いたしました。



昨年の6月に産卵された卵、387日という長い時を経て無事に孵化してくれました。
飼育下においての最長孵化記録かもしれません。

いやーでもほんと長かったですね、だって完璧に忘れてましたもん。
毎年交尾、産卵まではうまくいってたのですが、孵化には至らなかったんですよ。
実際無精卵ばっかりでしたしね。
だから今回もダメかなーって感じで、早い段階であきらめていたんですよ。

今回はたまたまバックヤードの片付けをしておりまして。
「あ、そういえばここにクモノスの卵があったなー」ってな感じで手にとってみたのですよ。
そしたら大変、仔ガメが卵から出てきたところでしてね。
ほんと奇跡的なタイミングでしたよ。
めったにしない片付けをたまたまやった時にこれですから。
ほんと神様っているんですね。サンキューゴッド。

そして昨年の同時期の卵があと2個あることも思い出しましてね。
あわてて検卵してみたところなんと2個とも有精卵。
いやー体が震えましたよ。
ほんと神様っているんですね。

そして先日、またさらに長い時を経て無事に2卵とも孵化してくれました。




孵化した2匹はほんとそっくりで、しかもお父さん似の美しい模様をしています。
こう比べると最初の子はたった2ヶ月でかなり大きくなりましたよ。
餌は野草とハイビスカスの花、すごい食欲ですからね。
大切に育てていきたいと思っております。

クモノスガメのように雨季、乾季があるような場所に住んでる種は孵化日数にばらつきがあるんですね。
早けりゃ半年、遅けりゃ1年みたいに。
自然界では雨季に孵化するようになってるんですよ。
乾季に孵化したらそのまま餌もなく乾いて死んでしまいますからね。
だから卵の成長もスイッチを入れたり、切ったりしながら調整している感じなんです。
温帯産種ではこういうパターンは見られないですね。

まあ今回はこのような状態での繁殖でしたが、おかげで孵化条件の把握ができましたよ。


現在はバックヤードにて管理しています。
近々お披露目の機会を作りたいなーと思っております。
本格的な展示は新爬虫類・両生類館完成後になりますのでご了承くださいね。

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