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爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

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爬虫類とアートの夜、トークショーのお知らせ。

8月23日(土)夜の動物園にて行われるトークショーのお知らせです。

19時15分より「西門レストハウス」にて、現代美術家の冨田哲司さん、ヨウスコウワニ求愛誘発実験でお馴染みの縄文演奏家の茂呂剛伸さん、そして爬虫類両生類飼育員の僕でトークショー行います。

偏った大人三人による、非日常的で卑屈なトーク。

爬虫類両生類というフィルターを通して、現代社会が持つ価値観をバッサリと斬っていきたいと思います。

またトークショーの前と後に、冨田さんの映像インスタレーションと茂呂さんの縄文太鼓演奏のコラボが堪能できます。

皆様、是非遊びに来てくださいね。

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蟲ランドは終わらない。

先日来園者の方から質問されたんですね、「あの蟲達はもう捨てられちゃったんですか?」って。
いやいや捨てるわけないですって、爬虫類両生類館で大切に管理されています。
長寿な蟲たちも多いですからね、大事に育てないといけませんよ。




そんな中、順調に繁殖している種もおりましてね。


タンザニアレッドレッグオオヤスデ。
イベント中も、その度を超えたイチャつきぶりに一時は展示中止しようかと思ったくらいの熱々ペアです。
そんなヤスデ夫妻の産卵、孵化が始まっているのです。



黒いコロコロの物体は糞です。
そして卵はなんとその糞の中に入っているのです。

そう、このヤスデさん、卵を糞でコーティング(以下ウンコーティング)するという粋な習性をもっているんですね。

その有り余るほどの足をフル活用し、卵をコロコロ転がしながらウンコーティングしていくわけなんです。

だから掃除の時は注意が必要、糞だと思って捨ててたら実は卵だったという場合があるわけです。

これを回避するためには「糞」と「糞卵」を見分けるための「選糞眼」が必要になるんですね。
うちの朝倉職員の調査によると、真っ黒で柔らかいのが糞、茶色くて固いのが卵糞ということ。

僕も半分疑いながらひたすら糞を割って調べてみました。


ええ、間違いないです。百発百中です。
まるで真珠を発見したような喜びに包まれます。

それでは皆様、蟲たちはこんな感じで元気に暮らしておりますので心配は無用です。
イヤかもしれませんが、定期的にまたこちらで報告しますね。
では。

あのシーンを目の当たりに。

湧く湧く蟲ランド会場で展示しているタンザニアバンデッドオオウデムシの産卵、孵化が始まりました。

「世界一気持ち悪い蟲」「検索してはいけない蟲」として名高いウデムシ。
そのウデムシを一躍スターダムに押し上げたあの有名なシーンを目の当たりにできるのです。
皆様、是非お見逃し無くなんですが、閲覧注意です。








ウデムシは卵をお腹にくっつけて守り、そして子育てもするという非常に愛情細やかな蟲です。


これが問題の孵化シーンです。
薄いグリーンの子供たちがお母さんにくっついています。
何とも微笑ましい光景ですね。

さあ皆様、これまでネット上でしか見れなかったあのシーンを目の当たりにできるのです。
子供は2,3日で親から離れ独立するようなので、是非お急ぎくださいませ。

湧く湧く蟲ランド 真打の登場。

蟲ランド、連日大盛況でございまして、我々の蟲達に対する様々な思いを多くの方々に受け取ってもらえております。








そして本日より、これまでバックヤードでひっそりと暮らしていた素晴らしい蟲達の公開が始まりました。
いよいよ真打達の登場です。

場所は会場内の「湧く湧くインフォメーションセンター」にて公開しております。



本日登場した3種をご紹介。
まずは主役と言っても過言ではないが、実際はあまりにも小さく地味なため、見た人々を真顔にさせてしまう「カギムシ」。



そして一日中土に潜っていて、全く姿を見せないオオミスジコウガイビル。



視力が良くないと姿すら確認できない、世界でも最小の部類に入ると思われる「ホラアナゴキブリ」です。



この真打3種は、その生態や形態により非常に観察が困難です。
「世界三大かっがり蟲」と呼ぶ方もおられますが、どうか辛抱強く観察してみてください。

他にも巣穴にいる様子が観察できるヒヨケムシの一種や



求愛行動真っ最中、いつも熱々のレッドレッグオオヤスデ。



貴重なウデムシの赤ちゃん達や脱皮殻なども展示、



そしてタンザニアオオヤスデを身近に感じてもらうこともできます。



盛りだくさんの展示と非日常的な体験。
まさに「かゆいところに手が届く、見ているだけでかゆくなる」そんな素敵なイベントになっております。
では皆様のお越しを心よりお待ちしております。





貴重映像上映中。

蟲ランド会場は蟲達にとっての好適温度(25〜27℃程度)に保たれており、また畳を利用した休憩スペースも確保されていることから、「憩いの場」としてもオススメです。
園内を歩きまわった後はこちらで蟲を眺めながら心身共に涼んでくださいね。
特にムカデを凝視すると一気に冷えてきますよ。



現在、会場内大スクリーンでは蟲たちの貴重映像を絶賛上映中です。

ヒヨケムシのコオロギ捕食シーンや、


オオミスジコウガイビルがミミズを食べている様子など


苦労しながら撮り貯めてきた映像をエンドレスで流し続けております。
他では見れないこの貴重なシーンを是非ご観覧ください。
蟲達の素晴らしさ、不思議さ、奇怪さがよく理解できると思います。

そして展示中の蟲たちも環境に馴染み、それぞれの住まいっぷりを存分に披露してくれております。


美しい巣を作ってくれたアンティルピンクトゥタランチュラ。

首を延ばしてゼリーをなめるマダガスカルゴキブリ。



足を運ぶごとに、観察するごとに、一生心に残るメモリーを与えてくれる蟲たち。
本当に日々感謝です。

彼らは決して期待を裏切りません。
皆様のご来園をお待ちしております。

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