札幌100マイル

爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

2012年04月 の投稿一覧

バランス。

またベーレンパイソン宛に花が届きました。
愛されていたニシキヘビ。
ありがとうございます。


本日も天気がいいですね。
こんな素敵な動物園日和、僕は未だかつて経験したことがありませんよ。
20年に一度あるかないかの吉日ですね。
それでは皆様、この奇跡のバランスで日光浴をするインドセタカガメに会いに来てください。


うほ。

一周年記念。

意外と知られていませんが実は本日、は虫類・両生類館の一周年記念日なんです。
もう一年がたつのですね、早いものです。
まだまだ不安定な状態が続いてはおりますが「挑戦を続けるこの場において、安定なんて言葉はそもそも存在しないぜ」と目を泳がせながら強く宣言したいと思っております。








そして僕も禁煙して一年が経ちました。
僕の嗜好もコーヒー&シガレットからミルク&チョコソフトクッキーへと切り替わり、「肺病回避して糖尿一直線」という現状に一抹の不安を感じております。
でも以前に比べれば、ものすごく健康的ですよ。
今なら大嫌いな健康診断へもスキップで出かけられる気がしますから。
まあ35才過ぎてのスキップは気持ち悪いですけどね。

そんな記念日の今日、新たな生命誕生のためにカメ2種の交尾を行いました。



スペングラーヤマガメ(Geoemyda spengleri)


ムオヒラセガメ(Pyxidea(Cuora)mouhotii mouhotii)


希少なアジアのカメ達。
実は2種とも新施設においてのリズムがまだまだ確立されていないのですよ。
交尾はしても卵は産まず、の可能性ありですね。
とりあえず再度交尾を行なってから様子をみたいと思っています。

それでは今夜は静かに一周年記念を祝いたいと思ってます。
皆様もミルク&チョコレートソフトクッキーで素敵な夜をお過ごしください。


最後にベーレンのために花を供えてくれたお客様、本当にありがとうございます。


訃報。

病気療養中であったベーレンパイソンが死んでしまいました。
玉虫色に輝く美しい姿に多くの人が魅了されたのではないでしょうか。
市民の皆様からも愛されていたヘビだっただけに本当に残念、そして管理する側として力及ばず申し訳ない気分でいっぱいです。

一時は交尾行動も確認され・・



妊娠騒動で大騒ぎした事もありました(単なる便秘でした)


そして展示を開始してからは徐々に体調を崩してしまい、残念な結果に。

実は先日、私的な旅行ではありますがベーレンパイソンを巡る旅に行ってきたばかりだったのです。
この種の飼育に力を入れているアメリカの動物園3箇所を訪問し、アメリカにおいての現状、飼育展示に関する情報交換、そして悩みを共有したいと思っていたのです。

実際アメリカにおいても飼育は安定しておらず、飼育自体をやめてしまった園もあるようです。
幼体から育て上げ、充分に環境に馴染んでいるような個体であっても突然体調を崩し死に至る。
そしてその死因のほとんどが呼吸器系と消化器系の感染症であると。
ストレスがかかると、菌に対して感受性が高くなり発症してしまうんですね。
いわゆる日和見感染です。

そんな中でもテキサスのフォートワースZoo、ダラスZooは本当に素晴らしかった。
特にフォートワースには世界で唯一のベーレンパイソンの本の著者Ari Flagle氏が勤務しており、当然飼育には力を入れています。
展示個体は20才を超えており安定。
繁殖にも積極的に取り組んでおりますが、個体の体調が不安定になる時期がありうまくはいっていないとのこと。
交尾は成功しても産卵はしないというのがパターンのようです。
それでもこのヘビに関しての朗報は、テキサスからもたらされるであろうと強く感じました。

今回の旅でこの美しいヘビに関わる様々な人と出会い、今後の飼育の地盤を固めた矢先の出来事。
本当に悲しいです。
皆様もこの美しいヘビの事を時々思い出してくれたら幸いです。
では。
 

思いを伝える2。

先日紹介したこのメッセージ。
http://sapporo.100miles.jp/zoo_honda/article/275

それ以来毎日のように展示場前に何かしらのメッセージが届いております。
一番多いのはやはりこれ。
マツカサトカゲの展示場前の松ボックリ。


やはりボックリだとどうしてもパンチの弱さは否めません。
前回のマツカサは園内探してもなかなか落ちてませんからね。
そこに本物思考の強いこだわりと思いを感じていたのですよ。

そして昨日届いたメッセージはこちら。
アオホソオオトカゲ展示場前にて。



アイラブ北海道。
一体これは何なのでしょうか。


最初は落し物なのかと思ってしまいましたが、よーく見るとこの人形の配置と佇まいに何かしらの意図を感じるのですよ。
そこはかとなく滲み出てくる強いメッセージをね。

あ、でも気のせいかな。
やっぱり忘れ物かもしれません。
では新たなメッセージお待ちしております。

俺たちアンダーモールズ。

ねずみ先生こと遠藤千利先生が一年間の研修を終え学校へと戻っていってしまいました。


名物先生として様々な功績を残してくれただけにほんと残念でなりません。
僕からもこの際学校を退職してもらってコオロギ&ネズミ専門ボランティアとして是非残って欲しいと度々お願いしたのですが、なかなか想いは伝わらず。

非日常且つ刺激的な一年を経験してしまった遠藤先生。
朱に交われば赤くなる、と思いきや遠藤先生の毒気の方が何倍も強く、我々飼育員は現在も軽いダメージが残っています。
ほんとファンキーでコーラが大好きな素敵な先生でした。
果たして教育者として再び復帰できるのかちょっぴり不安ですが、今後のご活躍を期待しております。

そして先生の主な生業だった地下家業、ネズミ室&コオロギ室。
現在は吉田先輩と僕とで担当しております。

最近はもっぱら地下にこもりっきりの吉田先輩。
コオロギ大量増殖中です。



そしてネズミ達。
僕が動物園で接する唯一の哺乳類です。



大変で地味ではありますが、非常に大切な仕事なんですよ。

そして出たゴミは袋に詰めて担いで運びます。


一見サンタクロースのようにも見えますが、夢、希望的なメッセージは一切ありません。
あ、あと袋の中身も汚物です。

そんな我々アンダーモールズ。
地上で見かけなくても地下で活躍中です。
皆様今後とも応援よろしくお願いしますね。
ではまた地上で会いましょう。
アデュ。

思いを伝える。

先日マツカサトカゲ展示場前にこんな物が置かれていました。


これ、松かさ。
マツカサトカゲの前に松かさ。


なぜ今まで思いつかなかったのかと気付かせてくれるサインです。

どなたかわかりませんがあなたのメッセージ、しかと受け取りました。
きっと募る思いをどうしても伝えたかったのですね。
ありがとうございます。

pageTop