札幌100マイル

爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

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2009年02月 の投稿一覧

美しきエゾグリーン。

円山動物園が世界に誇る美しきアオダイショウ、エゾブルー。
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やっと世に広まってきた感がありますね。
北は北千住から南は南千住までと、たしかな手ごたえを感じている今日この頃。

では今日は、もう一つ世界に誇る美しきアオダイショウを紹介しましょう。
現在は頓挫中の極秘プロジェクト「エゾグリーン計画」。
片割れが病気で亡くなってしまい、現在は1匹のみの管理。
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ね?きれいでしょ?
この緑色、摘みたてのほうれん草だってここまでの色は出ませんよ。
20090222-02.JPG

この個体は3世代目の♂なんですけど、亡くなってしまった♀はほんとに奇跡の美しさでしたね。
興味のある方はお手元の、「山渓ハンディ図鑑 日本のカメ・ヘビ・トカゲ」を開いてみてください。
アオダイショウのページの真ん中に写っているのが、その個体。

まあ北海道にはこういう緑系のアオダイショウも多く生息していましてね。
この個体のルーツも、もともとは動物園内で保護された個体なんですよ。
またいつの日か、計画を再開させたいですね。

身近でありながら、理解されず嫌われがちなアオダイショウ。
先入観の払拭、魅力の再確認にはこれら美しきアオダイショウが果たす役割は大きいと思いますよ。

では皆様、素敵な休日を。







粗食。

世の中健康志向で「粗食ブーム」ですね。
動物実験でも特に幼児期から粗食で育てられた個体は長寿の傾向があるそうです。
僕の場合幼児期はほぼお菓子で育ってきたのですでに圏外でございます。
まあそんなことからも「粗食長寿説」ってのは非常に根強いですね。
本当のところはよくわからないけど、飼育経験上その傾向はあると個人的には思いますね。

僕は飼育管理において、同業の方達から「餌足りないんじゃない?」って頻繁に言われます。
でも実際、どれくらいが「粗食」でどれくらいが「飽食」なのかっていう基準がそもそも存在しないわけなんです。人間とは違ってね。
だから動物管理における給餌量や質ってのは相対的に判断できないわけで、適切量ってのが出てこない。
同種であってもこの環境なら肉2kgで十分、でもこちらの環境なら肉2kgでも餓死しますってな具合にね。
様々な要因を考慮し、適切量を見極めていく必要があるわけですよ。
だから「粗食だね」って言われても、僕のモノサシでは極めて「適切である」わけで、一般的に適切だと思われてるものが、実は「超飽食」って可能性もあるわけです。
適切量を教えてくれるのはその動物だけなんですよ。
サインを見逃さないよう、注意深い観察が必要ってことなんですね。

まあ粗食と言えば、僕の粗食っぷりはすごいですよ。


先日の僕のランチです。ほんと「戦後かっ」て感じでね。
米と少しの野菜と・・って宮沢賢治じゃあるまいし。
もう隣の席の土佐飼育員なんて、人の弁当覗いて毎日ゲラ笑いですよ。
でも僕自身はこの粗食生活で少しは長生きできればいいかなって、いたって前向きでして。
まあちなみに宮沢賢治は若くして亡くなりましたけどね。

やっぱり粗食うんぬんより重要なのは、必要な栄養をきちんと取るってことですね。
まあ僕もたまには肉を食おうって思って、先日某とんかつチェーン店に行ったんですよ。
初めてだったもんですごくワクワクしてましてね。
んで店に入ろうとしたら、ものすごい音と共に突然目の前が真っ暗になったんですよ。
僕ったらドアと勘違いして玄関横のガラスにそのまま突進しちゃって顔面と膝を強打しちゃったんですね。
鼻血はドボドボ出てるわ、激痛はするわでしばらくうずくまってたんですよ。
ふと店内の方に目を向けると店員さんもお客さんも全員がこちらを凝視してましてね。
そりゃあれだけ大きな音がしたから無理もないですよ。
まあそのまま鼻血流しながら、何事もなかったように店内に入れば「英雄」になれたんだけど、さすがにそんな猛者にはなれなかったです。

せっかく「とんかつ」がすごく食べたかったのに残念でしたよ。
ほんと豚にも申し訳ない気分で一杯だったけど、その時の僕は完璧なチキン野郎でしたから。
背中を丸め足早に車に戻り、隣の某ギョウザチェーン店に逃げ込みました。
特に食べたいわけでもなかったのにね。
いやー久しぶりに「恥ずかし死」するとこでしたよ。
でもね、僕は必ずリベンジしてやりますよ、店員さんが僕の事を忘れた頃にね。
では皆様も素敵な食生活を送ってください。










2月、恋の季節。

いやー札幌も大雪が降ったと思ったら今度は雨ですからね。
「雨に~」って感じでね、ほんと三善英二ですよ。

2月に入って爬虫類館もぞくぞくと行動変化が起こっているんですよ。
まあ前にも言ったとおり、爬虫類館の住人達は2月に求愛が来るようにお膳立てしているんですね。
最近みなさんも「いやー日が長くなってきたなー」って感じますよね?
そう、この「日長変化」を利用しているんですね。



ご存知アオダイショウ「エゾブルー」のペア。
展示場の温度は15~17℃程度で餌は3ヶ月間与えていないんですよ。
てゆーか代謝が低下してるもんで与えても食べませんね。
冬眠するほどではないけど、餌は食べれませんっていう状態。
こんな時期から♂は♀を求めはじめるわけです。
まあ昨年のパターンから言ってたぶん本格的に交尾するのは来月以降ですね。


美しい♂


美しい♀


そしてかわいい子供(昨年産まれ)
リカちゃんファミリーも真っ青の理想的な家族です。




こちらはバックヤードで管理中のチュウゴクワニトカゲ。
毎日のように交尾しておりますよ。
この種の求愛誘起には冬眠が必要とされてますが、別のやり方で誘起させています。
とりあえず体内リズムの再確立がうまくいったようです。
この種は胎生種、うまくいけば秋ごろに子ワニトカゲが産まれるかもしれませんね。




んでボアコンストリクターインペラトール。
こちらはちと予定外・・




もう産んじゃったのは恒例のカンボジアモエギハコガメね。
今年一回目の産卵。真ん中が白く濁ってますよね?これは有精卵の証です。
とりあえず交尾はさせてないので、体内で貯蔵していた昨年以前の精子を受精させたんですね。
今年はコモドが居るんで室内温度が高め、それが関係していつもより産卵が早まったようです。

んで肝心のコモドはと言うと・・・・


ええ、いたって順調です。

スネークアートマニアックス出店者募集

えー「スネークアートマニアックス」の出店者募集のお知らせです。
http://www.city.sapporo.jp/zoo/topics/snakeart2009.html
スネークアートマニアックスとは、
「円山スネークアート展」を開催しない年に行う、より爬虫類に特化したDeepなイベントです。
コアなファンの定着を狙っております、はい。

イベントは、爬虫類両生類好きが共に学び、語らう「レプタイルカフェ」と
爬虫類両生類のグッズ販売を中心とした「グッズ即売会」の2部構成となっております。
爬虫類好きの爬虫類好きによる爬虫類好きやそうじゃない人もWelcomeのイベントです(リンカーン第16代)。
ちなみに「レプタイルカフェ」は、最近あちこちで行われている「サイエンスカフェ」からパクりました。

開催日は3月20~22日の3日間。
オリジナルグッズを売りさばきたいという作家の方々、是非ご参加くださいね。
好評なグッズはオフィシャル化の検討も予定しております。
ワモンベニヘビ携帯ストラップとか、キタブチイシガメ灰皿、ベーレンパイソンストッキングなんかが出てきたら僕ならすぐ買いますね。
Deepでパッションなグッズをお待ちしておりますよ。

最終日のゲストはもちろんこの方


我らが心のふるさと「千石正一先生」です。
爬虫類に関する講演を行ってもらう予定ですので皆さん楽しみにしていてくださいね。

上司の北川係長曰く
「園長に怒られるか怒られないかギリギリのマニアックなイベントにしようぜ。てゆーか怒られるか怒られないかのギリギリでちょっと怒られるぐらいにしょう!」と張り切っております。
みんなでレッツ爬虫類。

あっあと今度の日曜日に行われるサンデーセミナーのお知らせもしておきます。

2月8日(日) サンデーセミナー(5) 
飼育員の動物講座「インドネシアの至宝~コモドオオトカゲ」 
13時30分~14時30分 (動物園プラザ) 無料
 講師:本田飼育員 ※当日30分前より受付。先着30名

コモドオオトカゲについて延々と語らせていただきますので皆様、ご親戚、ご近所お誘いの上ご参加ください。





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