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爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

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2014年04月 の投稿一覧

モウドクフキヤガエル(Phyllobates terribilis)の繁殖。

苦節2年、やっとモウドクフキヤガエルの繁殖が軌道にのりました。

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これがモウドクフキヤガエル、毒性の強さは生物界トップクラスです。

このカエルが持つ毒「バトラコトキシン」は非常に毒性が強く、一匹のカエルが持つ毒量でネズミを22000匹殺す事できるそうです。

人間に対しての毒性はよくわかっていませんが、少なくとも10〜20人を殺すことが可能と言われております。

学名の「terribilis」は「恐ろしい」という意味で名前もおっかないですが、見た目も「キルビル」みたいでとてもおっかないのです。

 

 

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しかしそんな危険な猛毒ガエル、実は動物園で飼育されている個体は毒を持っていません。

ヤドクガエルの毒に関してはまだ解明されていない事も多いのですが、毒の生成に関してはそれぞれ生息地で食べている餌(アリ)に由来していると言われています。

つまりコオロギを食べている飼育下の個体は毒を生成できないため無毒だということなんですね。

その証拠に日々接触している僕自身元気で健康です。

若干コレステロール値が上がってきてますが、これは毎日チョコ棒を大量に食べている「チョコ棒由来」であってヤドクガエルとは無関係です。

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一回の産卵数は20〜25くらいで現在週に一回ペースで産卵しています。

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約22℃程度で10〜14日程度で孵化します。

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現在65匹のオタマジャクシを管理中です。

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このペースだと今月中には100匹を超えちゃうでしょうね。

飼育は大変ですがうれしい悲鳴です。

カエルになるまでまだまだ先が長いですが、慎重に管理していきます。

卵やオタマジャクシの様子はセンターラボにて観察できます。

この貴重なシーンを是非お見逃しなく。

 

 

 

ムオヒラセガメ(Cuora mouhotii mouhotii)のペアリング。

長い冬眠期間を終え、活動を開始したヒラセガメたち。

今年初のペアリングです。

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さすが「奇跡のオス」、見事5秒で結果を出します。

昨年は産卵しなかったので、今年こそは成功させたいです。

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見てください、この勇姿。

躍動感溢れるこの風景。

本田家オリジナルカレンダー、4月の写真はこれで決まりですね。

春、両生類の繁殖。

爬虫類両生類館名物「冬眠展示」も無事に終了し、「全く行動させない展示」から「若干動きまわる展示」へと移行してます。

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気温上昇に伴い、さっそく両生類達は繁殖行動にはいりました。

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エゾサンショウウオはすでに産卵を終え、孵化が始まったところです。

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幼生たちはバックヤード管理ですが、一部展示場内にも残っています。

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目を凝らして探してみてください。

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そしてエゾアカガエルの産卵もはじまりました。

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プリップリの元気な卵です。

孵化が待ち遠しいですね。

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これら2種はとっても身近な種でありながら、飼育下での繁殖技術は全く確立されていないんです。

我々にとって大切な種、気合いを入れて技術確立に努めていかなくてはいけません。

 

 

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