札幌100マイル

爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

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2011年04月 の投稿一覧

訃報。

無事に新は虫類・両生類館もオープンし、悪天候にも関わらずたくさんの方々に来ていただけて本当に感謝しております。
そんな華々しい日に残念なお知らせをしなくてはなりません。

20日に新施設に移動させたばかりのガビアルモドキ1頭が残念ながら死亡してしまいました。
死亡した個体は3頭の中でも最も神経質だったこともあり、死因は移動や環境変化によるストレス性のものと推測できますが、現在調査中です。

オープン早々悲しいお知らせではありましたが、また今後とも新はちゅう類・両生類館の応援、よろしくお願い致します。

合掌。


ザッツ、オープン!

明日いよいよ新は虫類両生類館がオープンいたします!
構想から約3年、健やかなる時もまた病める時もそして夢の中でも常に頭の中は爬虫類&両生類でした!
皆でがんばりやっとここまで来ることができ、感無量でございます!

なのに明日は朝から雨がガチャ降りのようです!
本当にザッツ無念です!

とてもちっちゃいオオアナコンダも無事に到着!
長い目で成長を見守ってくださいね。




まさに理想的、イメージ通りの住まい方を魅せてくれるシナワニトカゲ!



ただ残念ながらヨウスコウワニのみ産卵の可能性があるため、新施設には移動しておりません。
1箇所だけ空きマスとなっておりますので、ご了承願います。

セレモニーは10時からです。
セレモニー終了後は、僕が館内を案内、ガイドする予定でおります。
では皆様、明日はご近所、ご親戚お誘い合わせの上、円山動物園へお起こしください!



ロックンロール!

クロコダイルハンター2級。



大勢の報道人が見守る中、ワニの移動が開始されました。
蝦夷のクロコダイルハンターを名のっている以上、テレビカメラの前でワニに食われるわけにはいきません。
ほんと真剣ですよ、職員総出でがんばりました。




熱川バナナワニ園から受け継いだ、魂のこもったカギとロープを駆使し、戦いに挑みました。
最初スッタモンダしてましたが、無事に箱入れに成功。



新施設への移動もスムーズに。




みんながんばっております。



結局3時間がかりで3頭のワニの移動を完了。
ものすごく疲れオブザデッドでしたよ。



あまりの疲れに軽くゾンビ化している伊藤獣医。
短時間で一気に美白が進んでおります。

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皆さんには、こんなワニの姿を見てもらいたいですよ。
本当に素敵です。



こちらは、来園者とのふれあい用としてやってきた、極端に攻撃的で常に噛み付いてくるビルマニシキヘビ。

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首が長すぎるコウヒロナガクビガメ(Macrochelodina expansa)。
やっと広いお家へ移動です。
頭を振り乱して泳ぐ姿は圧巻でございます。

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スッポンは美しい。

まだ到着してない動物達もおりますが、なんとかやるしかないですね。
ではまた明日

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雨季の訪れを感じたミツヅノコノハガエル。

ザッツ!

新爬虫類・両生類館はいよいよ今週末オープン!



ザッツでもまだまだ工事中!



ザッツいろいろあちこちあるもんね!





そして明日はワニの捕獲!
ザッツ、蝦夷のクロコダイルハンター!
ビバ!クロコダイルハンター!


あー疲れた。
なんかキャラ変わってきたな。

大蛇祭り。

ところで皆様、こんな美しすぎるヘビがこの世にいるなんて知ってましたか?
ベーレンパイソン(Morelia boeleni)、ニューギニアの高地、雲霧林に暮らす大型のヘビ。
生息地があまりにも秘境すぎて、近年までほとんど知られていなかったのですよ。
だから皆様、もし万が一このヘビの事を知らなかったとしても全然落ち込む必要はないし、全く気にすることもありませんからね。
普通にまじめに暮らしてる人がこんなヘビの事を知ってるわけがないんです。
たぶん池上彰さんだって知らないですよ。
今夜は少しだけ彼らの事を覚えていってくださいね。



そんなベーレン達の移動風景です。
奴さん、いきなり触ると餌と間違えて噛んできますからね。
まずは落ち着かせてあげます。



そして落ち着いたら、一気に引き上げる。
ここは狭いですからね、モタモタしてると周りの配管とか、電球とか、水槽とかに絡まってガラガラガッシャーンって大惨事になるんですよ。



狭い通路を通る時も要注意です。
すぐに手すりとかに木に巻き付こうとしますからね。



こんな風に首を伸ばして、常になんかしようとしてるんですよ。



無事に新居へ到着。



黒くて玉虫・・美しすぎる。
僕はね、ほんとこのヘビに魅了されっぱなしなんですよ。
もう名前もね、ベーレン直也に変えても良いかなって思ってるくらいですから。





そして他のハニー達も一気に移動。
やや緊張気味の単為生殖ミズオオトカゲ。



あんたはとびっきりシュールだね。



ブルーダイヤモンドなコバルトヤドクガエルはディッキアがお気に入り。



アジアンビューティーなコイチョウイボイモリ。



そして水系は全て、魚のプロ、パーマネント渡邊へ丸投げ。
ろ過器のセッティングや水草の植え付けなど、休むことなく働いております。
最近、水と湿気でパーマネントがよりキツめになっていますが、本当に頼りになります。


ではまた。

Are you happy?

北海道と言えばコモチでしょ。



岩ヒバの横で休憩中のチョロリーヌ。



やっぱシマヘビはムギワラにかぎるね。



マダガスカルに溶け込んでます。



ほんとあんたは動物園向きカエルNo1ですね。
グランチャコから愛をこめて。



そしてあんたは動物園向きヤモリNo1か2、もしくは3だな。
ニューカレドニアの森にて。



顔に似合わず草食性。
当初は植物を全部食べちゃうかと思いましたよ。
でもチンゲン菜とポトス以外は興味がないんですね。



明日は大蛇達の移動です。
美しい画像をお送りします。

クリーチャー達の大移動。

いよいよ新施設へと動物達の移動を開始しました。
暖房、照明、ミストなど様々な設備の操作も習得し、イメージ通りの環境を作りだすことができるようになったんですよ。
でもまだまだ環境が安定せず、動物を入れられる状態ではない場所もありましてね。
特にデリケートな種は、死に直結ですからほんと気を使います。

マレーガビアル水槽のPHを測定するパーマネント渡邊。
まだまだ水質が安定しておりませんので、動物は入れられません。




こちらはヨウスコウワニの赤ちゃんを新居へと運ぶ本田オブザデッド。



ワニは剛健ですから、それほど気を使わなくて済むんですよ。


すぐにご満悦って感じですね。

こちらはトゲチャクワラ。


移動して2秒でこの表情。
もう10年くらいここで暮らしていたかのような顔つきです。



そして5秒後には、苦労して寄せ植えたした多肉植物を貪り食ってます。
まあ想定範囲内ですが、なんとなくデコピンを喰らわしたくなりました。

ヒラ川のモンスターは少しパニくってますね。


セミのように壁を上ってます。

風景に溶け込み佇むミツヅノコノハガエル。
新施設で2回目の産卵を迎えることでしょう。


特に両生類エリアは環境設定に気を使うんですよ。
高温状態が続くとすぐに参ってしまいますからね。
ここのエリアだけは冷房を完備しております。

最もナーバスなアオホソオオトカゲ。
こちらは環境に慣れるまで、時間がかかりそうです。


これはオス個体。
ちなみにメスは移動後一度も姿を見せておりません。
穴を掘ってじっと隠れているんですよ。

センターラボにも少しずつクリーチャー達が集まってきました。




笑顔で水槽を洗っているのは、この4月から研修で来られた遠藤先生。


高校の生物の先生で、これから1年間一緒に働きます。
来て早々毎日ものすごいコキ使ってしまい大変申し訳なく思っております。

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では皆様、あと1週間です。
もうちょっと待っててくださいね。


流木堀り。

流木堀りに行ってきたのですよ。
場所は札幌の水がめ、「豊平峡ダム」でございます。


現在は冬期閉鎖中のため、特別に許可をいただき入れてもらいました。



山のように積まれた流木、ダムにとっては非常に厄介な存在のようです。
でも僕らにとっては宝の山でございますよ。
色、形を吟味し、レイアウトに利用できそうな物を選んでいきます。

やっぱりこんな時に頼りになるのは吉田飼育員。
「堀り物系」では驚異的なパワーを見せてくれます。


ほんとモグラみたいにどこまでも掘っていきますからね。
ザリガニ採りに行った時なんか、あんまりにも深く何箇所も掘るもんだから沢の流れが変わってましたから。
ほんと一人環境破壊なんですよ。



開発局の皆様、ありがとうございました。
有効に活用させていただきます。

オープンまで10日をきりました。
ミツユビアンヒューマの手を借りたいほど忙しいですよ。

あー旅に出たい。




頭がウスネオイデス。

新爬虫類・両生類館では、動物と同様、植物も重要な展示物となっておりまして、約140種類用意しております。
これは生息地の多様性を伝える上で、生息地のごとの植物を、動物、景観と共に表現することが必要であるってことなんですね。

でもね、僕はほんと植物に疎いんですよ。
正直、植物導入に関しては少し憂鬱でしたね。


オジギ草をオジギさせまくって弱らせたり、ウチワサボテンをスルメみたいにしてしまうほど関心がなかったですからね。
動物園でも自生しているもの以外はポトスとかオリヅルランとか、お母さんが育てるような植物しか扱ってこなかったですし。
でもね、このままじゃいけないってことでいろいろ勉強したんですよ。


僕のモットーは「自宅は稽古場」。
植物栽培スペースを確保して、テクニックを磨いてきたんですよ。
やっぱね、植物もほんとにおもしろいです。
植物単体だけではなくて、動物の飼育環境とリンクさせていくことで、より興味深くなってきましたよ。

新施設は光、熱の質、湿度といった「目に見えない要素」を、建築環境学の立場からデザインしています。
これは札幌市立大学の斉藤先生に協力いただき進めてきたんですね。
これによって動物だけでなく、より繊細な植物も美しく自活できる環境を人為的に作り出すことが可能となるんですよ。
まあそもそも、植物が育たない環境で動物を管理すること自体に我慢ならなかったんですけどね。




「マダガスカルの岩場」にはグリーンドラムにパキポデュームグラキリス、そしてジグザグの木。
やはりマダガスカルは植物もかなり個性的です。

こちらは南米の熱帯雨林


土佐飼育員かと思いきや、このチリチリの植物はティランジア・ウスネオイデス。



ちなみに渡邊くんも頭がウスネオイデスです。



こちらはクマザサとハマナス


蝦夷って感じですね。

そして各ケージにはタイマーで管理されたミストが完備されておりまして、雨季、乾季を人工的に作り出すことができます。
これによって繁殖を視野に入れた上で、動物と植物の概年リズムを人為的に作り出すことができるんですね。

皆様には、動物だけでなく活き活きとした美しい植物の姿もみてほしいです。
とりあえず枯らさないよう、あとしばらくがんばりますね。
ではまた明日。





エリア51より。

ここは新旧は虫類館エリア。
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現在は立ち入り禁止区域となっております。
賑わう園内とは対象的に、ここだけはゾンビハザードでも起こったような異質な雰囲気を醸し出しております。

こちらは旧爬虫類館内部。
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たまに人の気配を感じたり白い影が見えるくらいで、普段は全く人気がありません。
奥から走るタイプのゾンビが集団で現れそうな感じです。

そして新爬虫・両生類館。
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サインも取り付けられ引渡しも済んでおります。
現在は一日中こもりっきりで各ケージのレイアウトを行っているんですよ。
なんせオープンまでに45個の展示場を作りあげていかなくてはなりませんからね。
ほんとクレイジー&ファンタスティックですよ。
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ちなみにこのケージは「アリゾナの砂漠」
新施設では「生息地の多様性」というのもコンセプトの柱となっておりまして、レイアウトは最も重要な作業なんです。
宝石箱のように美しい展示場を作るのが第一使命なのでございますよ。

そして「中米の熱帯雨林」
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実に美しいです。
綺麗なカエル達が優雅に動きまわる姿が想像できますね。
僕はですね、こういった展示場のイメージ作りのために、これまで何年もかけて様々な生息地や世界中の動物園を観て回ってきたのですよ。
ええ、ユーチューブで。

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植物、木、岩を利用し、レイアウトを作りこんでいくんです。
ただイメージと一致させていくまでほんと大変でしてね。
一本の木を配置するのに平気で二時間とかかかってしまうこともあるんですよ。
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このジオラマ感。ほんとたまりません。
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動物も良いけど、ロボダッチを置いてみたくなりますね。


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こちらは、パーマネントでお馴染みの渡邊くん。
昨年に続き、4月から臨時職員としてきてくれました。
無謀な要望にも瞬時に対応してくれ、ほんとに助かっておりますよ。

新は虫類・両生類館は23日オープンです。
とりあえず間に合うようにがんばりますね。
アデュ。

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