札幌100マイル

爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

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さよならコモド。

さよならは突然にやってまいりました。
コモドオオトカゲのコナン、コニがインドネシアに帰ることになりました。
早ければ8月10日に出発する予定です。
http://www.city.sapporo.jp/zoo/topics/topics2-328.html


コナンとコニ。
ほんと穏やかで賢く、爬虫類という概念を覆してくれる存在でした。
付き合えば付き合うほど、実に奇妙であり、また実に魅力的な動物でした。
インドネシアに帰っても是非元気に暮らし、子孫を残していってほしいですね。

いやーしかしほんと無念なのは繁殖には至らなかったことです。
今年はダイエットも完了し、準備万端で挑んできたつもりだったんですけどね。
やはりそうは問屋は卸さない。

今年は5月から7月中旬にかけて、ダラダラと交尾期が続いていたんですよ。



今年は朝一番にプール内でマウントしている事が多かったですね。
20100804-02.JPG


そしてつい先日、♀コニにやたらと穴を掘る行動が観察されたんです。
コモドはまず何箇所も穴を掘って、そのどれかに卵を産むんですね。他の穴はダミーです。

まあそんなこともあったので急遽妊娠しているかどうかの検査を行ったんですよ。
しかし残念ながら卵は確認できませんでした。

これで国内でコモドを観察できる場所はなくなってしまいます。
急な話で恐縮ではありますが、何分国際間の貴重な種のことなのでご了承ください。
では残り短い期間ではありますが、皆様是非動物園に足を運んでくださいね。
さよならコモドイベントは8日の日曜日です。
たくさんの御来園をお待ちしております。



出産2。

こんばんは。
尊敬するブロガーは吉田飼育員です。
20091022-07.JPG

バックヤードで飼育中のシナワニトカゲ(Shinisaurus crocodilurus)が無事に出産しましたよ。
アルマジロトカゲと同様、この種も胎生種でございます。
出産日もほぼ予定通りで今回は4匹の赤ちゃんが誕生。
でもね、まだ腹に何匹か残っているんですよ。
これが自然界ならそのまま冬眠し、春にまた産み落とすのかもしれません。
リスクを減らすために出産時期をわざとずらしている可能性もあるわけです。
でもここでは温度を下げれないから出てこれなかった子達は生きていけないかもしれません。
母体に影響が出る前に早く出てきてくれればいいのですが、ちょっと不安ですね。

20091022-02.JPG

交尾は2月、この時期は皆さんお盛んでございましたよ。
でも結局出産にいたったのは1匹だけ。
他の♀達は未成熟卵の状態で排出してしまいました。

20091022-03.JPG

今回出産した個体。
これは8月の状態なんだけど、もう腹パンパンですね。
この個体、出産前の4ヶ月間は何も食べなかったんですよ。
まあこれだけパンパンなら入る余地はなさそうですね。

20091022-04.JPG

手のひらの上の赤ちゃん。
レッドヘッドでとても美しい、何とも言えない魅力を感じます。
あとこの赤ちゃんを見てすぐに感じたことがあるんですよ。
ニューギニアに生息しているアカメカブトトカゲの赤ちゃんとそっくりだなってね。
20091022-06.JPG

これがアカメカブトトカゲの赤ちゃん。
ね?そっくりでしょ?
系統的には異なる種なんだけど、暮らし方が少し似てるんですよね。
生態が似ていると、おのずから外見も似てくる。
こういうのを収斂進化(しゅうれんしんか)と言われております。
うん、たぶんそういうことだな。
20091022-05.JPG


無事に餌付けも終了、元気に暮らしておりますよ。
もうかわいすぎて頭がおかしくなりそう(吉田飼育員風)

じゃあ今夜はもう寝ようかな。
明日は会議があるんだよね(吉田飼育員風)

出産。

またまたご無沙汰でございます。
妄想にふけっているうちに、いつのまにやら夏は過ぎ去り秋が来ておりました。
芸術の秋、読書の秋、そして秋竹城。
文化を育む季節の到来ですね。

秋は読書に没頭したいと思っておりますよ。
実はこう見えて僕は読書家でしてね、知的財産貯蓄の為には投資を惜しみません。
金がない時は借金してでも本を買う、そんな若き日の勝海舟のように粋な暮らしをしているんですよ。
もちろん今宵も名著「月刊ムー」を片手にポテルカ食いながら、質の高い知的スキルを養うつもりです。
日々普心中、そして日々素寒貧なこの生活が大好きでございます。

そんな中、爬虫類館では新たなクリーチャーが誕生しましてね。


これ、アルマジロトカゲのベイビーです。
この種は胎生種で、子供を直接出産するんですね。
妊娠してるのはわかってたんだけど、一体いつ産むの?って感じだったんですよ。
そしたら先日突然一匹増えてるを確認したんです。
なんとも不思議な光景でしたね、久しぶりに胸がネヤネヤしちゃいましたよ。

しかしこんなイガグリみたいな仔を産むんですからね、さぞ痛かったでしょうね。
ラマーズ法を駆使しても決して解決できない苦しみだったでしょう。
ほんとお察しします。



寝る時は家族一緒。
このトカゲは集団で生活しておりますので、親とも常時同居管理です。
極稀に子供が食われてしまうこともあるようですが、通常はありえません。
トラブルもなく順調に成長しておりますよ。


ほんとだったら繁殖成功!って声高らかにお知らせしたいところなんです。
でもね、今回の繁殖はちと怪しい・・・
アルマジロトカゲが円山にやって来てから2年くらい経過しております。
今回の結果は計画的ではないし、実は交尾すら確認してないんですね。
この種の妊娠期間は半年程度って言われているんだけど、いろいろ情報を集めていたら環境や状況によっては2年くらいお腹にいることもあるらしいんですよ。
持ち込み腹、つまりすでに妊娠している状態で円山に来た可能性もあるわけなんですね。
僕としては、なんとなく持ち込み腹の可能性が高いような気がしてならないわけなんですよ。
まあ現段階では証明はできないもんで、来年も繁殖したら声高らかに発表させていただきます。
そんなこんなで今回はここだけでそっと報告させていただきますね。

では皆様ステキなサンデーをお過ごしください。

ヨウスコウワニ16.

いやー無事にヨウスコウワニが孵化しましたよ。


ういす。

http://www.city.sapporo.jp/zoo/topics/topics2-212.html
有精卵17卵のうち、16卵がハッチ。
残り1卵は残念ながら中止卵。

まあ卵数ってのは人為的にある程度コントロールが効くわけなんですね。
問題は有精率、なぜ今年は有精率が高かったのかに関しては検証の必要があります。
ある程度の推測はできているのですが、現在のところ仮説に過ぎません。。
まあ飼育ってのはそもそも全てが仮説なのかもしれませんが。

今回孵化温度設定は28~29℃、いつもよりも低温で管理したのですよ。
全てのワニは温度性決定でありまして、この温度帯では♀が産まれることになっております。
でもね、今年は異常に暑い日があったりで、設定温度を超えたりもしちゃってるんですよ。
孵化日数も短かったしね。
まだ性別チェックはしておりませんが、少し不安でございます。



16匹の仔ワニたち。
ほんと気分爽快でございますよ、この風景。
世界三大絶景の一つと言っても過言ではないですね。
この貴重なワニの増殖に貢献できていることを誇りに思っております。

遅くても来週中には展示公開する予定でおります。
現在必死に展示場整備を行っているところでございます。
もうしばらくお待ちくださいませ。

いやーしかしこれは確実にくると思うんですよね、ワニフィーバーが。
ホッキョクグマやユキヒョウには悪いんだけど、たぶんきちゃいますよ。
もうね、僕も心ウキウキで同僚達に今後のイメージをいつも話してるんですよ。
まあ、同僚達の顔は思いっきり「」ですけどね。



では皆様、気分はNaiNai16(BYシブガキ隊)で、この貴重なワニたちに会いにきてください。







映画「ハゲタカ」公開

いやー遂に公開されましたね。
映画「ハゲタカ」
弱った企業をハゲタカの如く食い荒らし、企業買収を繰り返す会社。
それがハゲタカ。

そうですか。
これは僕に対しての挑戦ですか。
再び言わせますか。

だから・・・
ハゲタカって鳥はいないって言ってんべ!
いるのはハゲワシ!


もうほんとね、何度言ってもわからないみたいですね。
僕はね、動物園人としてこの間違いを指摘し続けますよ。
タイトルが「ハゲワシ」に訂正されるその日までね。
映画「ハゲタカ改めハゲワシ公開」ってな具合にね。

ハゲワシってのはこれ。
20090619-09.jpg

ほら、ハゲがよく似合ってるでしょ?
ショーン・コネリーばりに自然だしステキですよ。
怪しげな風貌と独特な雰囲気(主観)
これならいつ会社が狙われてもおかしくない、警戒もしますわな。
20090619-10.JPG

こちらがタカね。
ほら、フッサフサでしょ?
これがハゲたら「ハゲタカ」になるわけなんだけど、なんかおかしいでしょ?
草刈正雄がハゲてるくらい不自然なんですよ。
不自然以前にハゲたタカは特に怖くもないし、皮膚病かなんかの病気ですよ。
企業買収なんてするタイプには到底見えない。(主観)

今回は間違いをわかりやすく、より明確化するため画像を使ってみました。
では寝ます、おやすみパトラッシュ。




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