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オランウータン飼育日記&円山四季だより

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2013年07月19日 の投稿一覧

樹上生活者。



 すごいでしょう。

 この開脚。

 これには理由があるのです。






 高い木の上で、葉のついた枝を折りたたんで大きなベッドを作り、その中で出産します。

赤ちゃんの体重は人間の半分ぐらいあります。 お母さんは出産した翌日には赤ちゃん

を脇腹に抱いて、木々を渡って、食べ物を探しに出かけます。1歳ぐらいまでは、赤ちゃん

はほとんどお母さんのおっぱいにだけに頼っています。生後3ヶ月ぐらいから乳歯が生え、

お母さんが食べている物を横からとって口に入れたりしながら、食べられる物を学習して

いきます。


 赤ちゃんが最初にできるようになるのは、歩くことではなく木登りです。(もしかしたら以前

にもブログに書いたかも)生まれて4ヶ月ぐらいから、赤ちゃんはひとりで枝や蔓を登り、体

を揺らして遊び始めます。(ハヤトは今でもこうして遊んでいます。)でもね、この赤ちゃんを

地面に置いたも、ずるずる這うだけで、二足で歩くことはできません。


 人間やチンパンジーでは、足の大腿骨と腰の骨盤が、太い「腱」でつながれているけど、オ

ランウータンにはこの「腱」がないのです。だから、筋肉が発達しないと、下半身をしっかり

えることができません。

 オランウータンに「腱」がないのは何故だかわかりますか?「腱」がないと足を大きく開く

ことができるので、木々を伝って移動するのに便利だからです。 木の上で生活するため

に、オランウータンの体は進化したのです。 完全な樹上生活者だからね。


 そう考えると、当園の放飼場ももっとロープを張って人工的だけど、自然に近づけるように

改善していかなければいけないよね。






















 こうして移動するんだけどもっとロープがあった方がいいよね。

 張り方ももっと複雑にさ。

 張りすぎるとターザン遊びや移動ができなくなるから、その点には気をつけないといけない

けどね。














 移動しながら食べたり遊んだり。











 オランウータンの体は樹上で生活するのに、驚異的な進化を遂げたんだ。




 

 

 

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