樹上生活者。
Posted by zooyoshida on 2013年7月19日(金) 11:25
すごいでしょう。
この開脚。
これには理由があるのです。
高い木の上で、葉のついた枝を折りたたんで大きなベッドを作り、その中で出産します。
赤ちゃんの体重は人間の半分ぐらいあります。 お母さんは出産した翌日には赤ちゃん
を脇腹に抱いて、木々を渡って、食べ物を探しに出かけます。1歳ぐらいまでは、赤ちゃん
はほとんどお母さんのおっぱいにだけに頼っています。生後3ヶ月ぐらいから乳歯が生え、
お母さんが食べている物を横からとって口に入れたりしながら、食べられる物を学習して
いきます。
赤ちゃんが最初にできるようになるのは、歩くことではなく木登りです。(もしかしたら以前
にもブログに書いたかも)生まれて4ヶ月ぐらいから、赤ちゃんはひとりで枝や蔓を登り、体
を揺らして遊び始めます。(ハヤトは今でもこうして遊んでいます。)でもね、この赤ちゃんを
地面に置いたも、ずるずる這うだけで、二足で歩くことはできません。
人間やチンパンジーでは、足の大腿骨と腰の骨盤が、太い「腱」でつながれているけど、オ
ランウータンにはこの「腱」がないのです。だから、筋肉が発達しないと、下半身をしっかり
えることができません。
オランウータンに「腱」がないのは何故だかわかりますか?「腱」がないと足を大きく開く
ことができるので、木々を伝って移動するのに便利だからです。 木の上で生活するため
に、オランウータンの体は進化したのです。 完全な樹上生活者だからね。
そう考えると、当園の放飼場ももっとロープを張って人工的だけど、自然に近づけるように
改善していかなければいけないよね。
こうして移動するんだけどもっとロープがあった方がいいよね。
張り方ももっと複雑にさ。
張りすぎるとターザン遊びや移動ができなくなるから、その点には気をつけないといけない
けどね。
移動しながら食べたり遊んだり。
オランウータンの体は樹上で生活するのに、驚異的な進化を遂げたんだ。
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