札幌100マイル

RSS 爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

by zoohonda

zoohonda
プロフィール

本田 直也

◆ 1976年 札幌生まれ
◆ 1996年より円山動物園勤務
◆ 担当は爬虫類館と猛禽類のフリーフライト
◆ NPO法人日本放鷹協会認定 諏訪流鷹匠。

春から夏は爬虫類を求め、北海道、沖縄のフィールドワークへ、
秋から冬は愛鷹、愛犬と共に鷹狩りへと素敵な日々を送っている。

鷹やら犬やら爬虫類やらと山の方で暮らしている。


投稿したブログ数:395件

妊婦さんに誘われて

以前紹介した伝説の場所。
http://sapporo.100miles.jp/zoo_honda/article/35
通称「ヘビオトープ」。
野生のヘビ達が集団生活をおくっている場所でございます。

ヘビの求愛が活発になるのは春、日長、温度の変化が刺激となって発情いたします。
交尾はだいたい5~6月にかけてですね。


野生のヘビの交尾画像(激レア)

そんで産卵がはじまるのは7月に入ってから。
8月になる前にほとんどの個体が産卵を終えてしまいますね。
だから7月ってのはヘビ達にとって人生最大のイベントの時期なんですよ。

この時期♂ってのはほとんど姿を見せませんね、早朝にょろっと活動する程度です。
日中は強い日差しを避けて隠れてるんですよ。

んで日中でも姿を見せてるのは9割方♀です。
しかも全てお腹に卵を持った妊娠個体。



これはシマヘビね。
この妊婦さんはかなりでかいです、たぶん10個くらいの卵を持っていると思いますね。




こちらもシマヘビ、彼女はここで暮らす最も美しいシマヘビなんですよ。
産まれて来る子ヘビ達もさぞ美しいことでしょう。
隣でトグロ巻いてるのはアオダイショウの♂。




20070718-02.JPG

そしてアオダイショウ。
彼女も非常に美しい個体です。




20070718-03.JPG

こちらもアオダイショウ。
腹パンパンですよ。
「産ませてよ!」って感じでございますね。




20070718-04.JPG

こちらはちょっと見づらいけど、仲良く並ぶ二匹の妊婦さんです。
右側の個体はまだ若いですね、初産かもしれません。
「ねえ、マタニティー教室って行ったほうがいいの?」
「んー強制参加ではないからね、でも呼吸法は覚えたほうがいいわよ」
若い個体は少し神経質でしたね、マタニティーブルーってやつですかね。

まあこんな感じで、この時期の♀ってのはみんな卵を持っているわけです。
当然お腹の卵を冷やすわけにはいきませんよね、だから長時間の日光浴をするんですよ。
あと、前回説明した紫外線とビタミンDの話ね。
太陽を浴びることでより卵の卵殻の形成を促進させてるんだと思います。

たぶんこのヘビ達も数日中には産卵しますね。
突然姿を見せなくなったら産卵に入った証拠です。
だから産卵日ってのもだいたい推測できるんですよ。

いやーとりあえずうちの妊婦さん達を紹介してきたけど、みんな美しく魅力的な個体ばかりですよね。
やっぱ円山のビバリーヒルズで暮らしてるヘビってのはどっか一味違うんですよ。


20070718-05.JPG

ではまた。

コメントをどうぞ

メールアドレス (必須・公開されません)
コメント本文

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

  • スパム・迷惑コメント投稿防止のため、メールアドレスの入力が必須ですが、公開はされません。何卒ご協力のほどお願いいたします。
  • 投稿いただいたコメントは管理者のチェック後掲載しておりますので、即時には反映されません。
pageTop