札幌100マイル

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爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

by zoohonda

zoohonda
プロフィール

本田 直也

◆ 1976年 札幌生まれ
◆ 1996年より円山動物園勤務
◆ 担当は爬虫類館と猛禽類のフリーフライト
◆ NPO法人日本放鷹協会認定 諏訪流鷹匠。

春から夏は爬虫類を求め、北海道、沖縄のフィールドワークへ、
秋から冬は愛鷹、愛犬と共に鷹狩りへと素敵な日々を送っている。

鷹やら犬やら爬虫類やらと山の方で暮らしている。


投稿したブログ数:395件

ドキュメンタリー。

いやー冬到来ですね。
冬はやっぱりさみーなー(あき竹城)





実はドキュメンタリー番組が製作されているんです。
NHK 「北海道ひと物語」
http://www.nhk.or.jp/sapporo/pg_guide.html
そう、僕の人生を描いた番組が作られているんです。
まあ時期が時期なもんで爬虫類色は薄く鷹匠としての活動が主なんですが。
んで昨日全ての撮影が終了したんですよ。
長かった・・・打ち合わせ期間も含めなんだかんだで一ヶ月くらいかかりましたからね。

僕はドキュメンタリー番組にはかなりうるさい方でしてね。
毎日ナショジオ、ディスカバリー、ヒストリー、アニマルプラネットなんかを観ながら暮らしてますから。
でも今まで数々の野生動物を題材としたドキュメンタリーを観てきたけど、心に残る物ってほんと少ない。
人間側の捻じ曲がった主観的視点の中だけで野生動物を映し出しちゃっているわけですよ。
そこには野生動物を理解する際に最も重要な客観的視点が欠如してしまっているわけです。

野生動物ってそのまんまの姿だけで感動できる存在なんです。
わざわざ「お涙ちょうだいストーリー」という不自然な囲いを作り、そこに強引に野生動物を入れちゃう必要はないわけです。
名画「モナリザ」のおでこに「こうした方が良いんじゃない?」って感じで「肉」って書き込んでしまうくらいありえないことだと思うんですよね。
そのまんまで十分感動できるし素敵なんです。

まあテレビ的にはそれでおもしろいのかもしれないですけどね。
でもそんなんで野生動物達の捻じ曲げられた姿が世間に広がるのはつらいものですよ。
テレビの持つ影響力ってものすごいものですからね。
誰に対しても刷り込み可能なわけですよ。

だから今回も最初は「鷹と人間の友情物語」みたいなものを作りたいのかなって思ったんですね。
そもそも鷹と人間には友情も信頼関係もないわけですから無理なんですよ。
人間のものさしなんかで単純に測ることのできない関係なんです。

でも違いましたね。
今回、発案企画したディレクターの大海さん。
自然番組専門に作っている方でしてね、でもこの方はすごかったですよ、ほんと。
僕よりも全然年下なんだけど、強烈に熱心でしつこくておもしろい人。
まあ僕もこの方の熱心さに惚れ込んでしまいましたよ。

最初は彼もなかなか僕の動物観が理解できなかったようなんですね。
でもそのまま番組を作ってしまったらそれは全部「うそ」になってしまうわけです。
だから自分自身が納得できるまでとことん突っ込んでくるんです。
二時間、三時間の話し合いは当たり前でしたからね。

前夜朝方まで仕事してても朝薄暗いうちに家にやってきて鷹の訓練に同行。
そして職場では爬虫類の世話を一緒にやって、再度打ち合わせ。
休日は一緒に鷹狩りへ出かけ、自ら勢子(獲物の追い出し)をやってくれる。
とにかく理解しようと必死なんですね。
ほんとこんな方に番組を作ってもらえるんならこちらも気合が入りますって。
とりあえずどんな感じで映し出されているのか楽しみですよ。

ま、僕が希望するようなストーリーはこんな感じかな。
越後のちりめん問屋になりすました僕が諸国漫遊しながら鷹狩りをするみたいな。
印籠を出すタイミングも難しいよなーここでどれだけの人に鳥肌を立たせられるかですよ。
んでラストはなぜか断崖絶壁ね。
ここで襲い掛かってくる犯人を間一髪で逮捕、見事事件解決ですよ。
そしてエンディングテーマはもちろん「聖母たちのララバイ」。
岩崎宏美の美声に乗せてエンディングロール。
ほんとゾクゾクしてきますよね。

ええ、僕はドキュメンタリーにはうるさい方なんです。

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