札幌100マイル

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爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

by zoohonda

zoohonda
プロフィール

本田 直也

◆ 1976年 札幌生まれ
◆ 1996年より円山動物園勤務
◆ 担当は爬虫類館と猛禽類のフリーフライト
◆ NPO法人日本放鷹協会認定 諏訪流鷹匠。

春から夏は爬虫類を求め、北海道、沖縄のフィールドワークへ、
秋から冬は愛鷹、愛犬と共に鷹狩りへと素敵な日々を送っている。

鷹やら犬やら爬虫類やらと山の方で暮らしている。


投稿したブログ数:395件

ワイルドマウス。

<ワイルドマウス展・北海道の野ネズミたち>
本日より開催でございます。
http://www.city.sapporo.jp/zoo/gyouji/2007december.html
http://www.kiritappu.or.jp/center/

この展示会は酪農学園大学との共催で行われております。
また浜中町霧多布湿原センターの協力により非常に貴重な種の展示も実現することができました。

身近でありながら謎だらけの野ネズミたち。
複雑な生態系システムの中でも重要な役割を担う野ネズミたち。
そんな彼らの生態や役割などメッセージ満載の展示会でございます。

外来種であるドブネズミやクマネズミといったイエネズミとは違います。
彼らは自然豊かな森で暮らす野ネズミ達。
普段目にすることの少ない彼らの姿を間近で観察できるなんて・・・本当にすばらしい。
ほんと毎日世話していても日々感動でアドレナリンが止まりません。

今回の主役・・それはトガリネズミ達です。


まずはトウキョウトガリネズミ。
世界最小哺乳類のひとつでございます。
トウキョウと名のつくものの、実は北海道の一部にしか生息しておりません。
その名の由来は「世界三大勘違い」のひとつとして語り継いでもいいでしょう。
この種は多摩動物公園と今回協力していただいた霧多布湿原センターでしか飼育しておりません。
体重わずか2g、繊細な種のため飼育管理には気を使います。



こちらはエゾトガリネズミ。
酪農学園大学より提供、生きた姿を見ることは非常に稀でございます。



オオアシトガリネズミ
北海道に生息するトガリネズミでは最大で最も地中生活に適応している種。
よく道端でモグラが死んでいたと耳にすることがありますが、それはこのトガリネズミ達です。
北海道にモグラは生息していないんですよ。

人生で3度あると言われる素敵な動物との出会い。
僕の場合は爬虫類と猛禽類だったのですが、とうとうきちゃいましたね。
人生を変える3度目の出会いが・・・・
このブログも「爬虫類と猛禽類とトガリネズミのDeepな世界」に改名される日も近いでしょう。

ほんとこのトガリネズミ達、非常に興味深いです。
円山動物園では大学や専門機関と共にこの種の調査研究、飼育下においての繁殖技術の確立を目指し今後も活動していきたいと考えております。
サングラスがとても似合いそうなトガリネズミ達、ほんとに感動が溢れてきますよ。



トガリネズミは非常に繊細な種です。
展示会と言っても彼らの飼育環境を最優先しているため観察できないこともしばしばです。
でもじっと待ってみてくださいね、彼らは捕食のため必ず姿を現します。
トガリネズミは非常に代謝が高く、頻繁に餌を食べていないと死んでしまうからです。
慌てず騒がず彼らのペースで観察してみてくださいね。





他にもエゾヤチネズミ、エゾアカネズミ、エゾヒメネズミ、ミカドネズミといった野ネズミ達、また6種類の外国産種も展示しております。
ぜひこの機会に貴重な彼らの姿を観察してみてくださいね。


世界で最もキュートな害獣 「エゾヤチネズミ」

ほんとにものすごく貴重な展示会です。
皆様のご来園をお待ちしております。

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