札幌100マイル

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爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

by zoohonda

zoohonda
プロフィール

本田 直也

◆ 1976年 札幌生まれ
◆ 1996年より円山動物園勤務
◆ 担当は爬虫類館と猛禽類のフリーフライト
◆ NPO法人日本放鷹協会認定 諏訪流鷹匠。

春から夏は爬虫類を求め、北海道、沖縄のフィールドワークへ、
秋から冬は愛鷹、愛犬と共に鷹狩りへと素敵な日々を送っている。

鷹やら犬やら爬虫類やらと山の方で暮らしている。


投稿したブログ数:395件

コモドオオトカゲは丸顔族。



コモドが来て1週間が経過、2頭とも落ち着いております。
んでもって先日、初めての給餌を行ったんですよ。



タマンサファリでは1週間に一度、ニワトリを与えているんですね。
ニワトリ1羽をぶつ切りにして2頭に分けて与える。
ほんとは餌の質と量は変えていきたいんだけど、しばらくはタマン方式をそのまま引継ぎたいと思っています。
20081106-02.JPG

とりあえず2頭とも食べてくれたので一安心です。
でも2頭とも肥満ぎみでございます。
飼育下育ちだなってのがすぐにわかる体型ですね。
オオトカゲってのは餌の乏しい環境の中で進化適応してきた種類。
だから餌の豊富な飼育下では容易に太ってしまうんですよ。
でもこのプロポーションだけはもうちょい何とかしたいですね。
僕はね、動物のプロポーションにはめちゃくちゃうるさい男なんですよ。
飼育下の動物達って本来の美しいプロポーションを保っていないんですね。
ほんと別の生き物じゃないの?って思うこともしばしばあるんです。

「精神的、肉体的な健康を考慮した上で、本来の美しい体型を保たせる」
これは僕が動物を管理する上で最も重要視していることなんですね。
特にカメなんて適切な管理をしてないとすぐに甲羅が歪んできちゃいます。
甲羅が一度歪むと2度と元には戻らない、失敗は許されないわけです。
日々の飼育管理が単なるルーチンワークでは絶対に達成できないことなんですよ。
皆さんがいつも見ている動物園の動物達、実際は全然違う印象を持っているかもしれません。


でも飼育下産まれのコモドはほんとに温厚ですね。
触っても全然平気、ちらっと横目で見てくるだけです(そのチラ見がなんとなく怖い)。
大きくて強い動物ってのは往々にして温厚で扱いやすい傾向があります。
怖いものがないから、警戒心も薄く、ある意味鈍感で精神が安定してるんですね。

20081106-04.JPG

来園者からも「かわいいー」って歓声が飛んでおります。
ほんと今まで爬虫類館では聞いたことないセリフですよ。
うん、たしかにコモドはかわいらしい顔つきなんです。
それは他のオオトカゲよりも鼻先が短く、顔が丸いからね。
ほんと丸顔族は得ですよ、みんなにかわいがられるんですから。
レッサーパンダなんてそれの最たるものですよね。
爬虫類だったら、リクガメ類とかシシバナヘビとかかな。
反面、ウマヅラコウモリやインドガビアルといった面長族はちょっと厳しいな。
人間ってのは無意識的に丸顔でフワフワしたものを愛おしいと思うようだから。
僕はみんなとは好みがちょっと違いますけどね。



毎週土日は「コモドオオトカゲのポイントガイド」もやっております。
皆さん、是非見に来てくださいね。
僕だったら二万回くらい見に行きますよ。
世界の宝が円山にいるんです・・いまだ信じられませんよ、僕は。

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