札幌100マイル

爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

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2012年05月 の投稿一覧

ロングインタビュー。

先日ですね、我が母校の新聞部の生徒さん達が取材に来てくれたんですよ。

取材対象はもちろん僕。
そもそもなんで僕なのかがまったく不思議でしたね。

平均評定1,9、年間90日以上の遅刻、最後の通知表のコメント欄には「いつの日か、元気に動物園で働いている姿を祈っています」と神頼みされた男に一体何を聞きたいんだと。

でも思い返してみると、学校には休まず通っていました。
特に夏休みとか冬休みとかみんなが休んでいる時ほどまじめに通っていましたもん。
ええ、進級という名にかけて。
まあそんな勤勉さが評価されたのかもしれません。

取材は約2時間にも及びました。
ボンジョビ並みのロングインタビューでしたよ。

僭越ながら先輩の立場からいろいろなアドバイスをさせてもらいました。
カナヘビをミルワームだけで飼えると思うな、最初のヘビにアフリカタマゴヘビを選ぶな、ジムグリにはまだ手を出すな、とかね。
社会に出る事を見据えた上で、今何をしておくべきなのかという事を具体的且つスリリングに語らせてもらいました。
今後素敵な人生を送っていくためのヒントになってくれれば幸いです。

取材風景の写真がないため、今回はイラストです。
先輩面して語る僕と女学生記者。
20120530-00.png

どんな記事になるのか、発行が楽しみです。

団子。

ヤドク団子。



これマダラヤドクガエル。
どんどん繁殖してまして今50匹くらいいるんですよ。
普段はみんなで固まってシェルター内に潜り込んでいるんですね。
そのシェルターをパッと持ちあげると一瞬だけこの風景が見られるんです。
2秒くらいで散ってしまうんで、ほんと一瞬のタイミングで撮影するんですよ。

ね、すごいですよね、このエメラルドグリーン。まさに密林の宝石。
銀バエだってここまで美しくないです。

でもそろそろ里子に出しても良い頃ですね。
餌のコオロギがいくらあっても足りません。


でも素敵なカエル達です。

ミステリーサークル。

最近園内のあちこちで見られるミステリーサークル。
敏感な方はすでにお気付きだと思います。

これね。


ここにも。


そしてこちらにも。


こんな状況、月刊ムーを購読している方なら当然不安に思ってしまいます。

でも大丈夫、安心してください。
実はこれ、僕がカマで草を刈った跡なんです。超常現象でも何でもないんです。
よく見てください、こんなクオリティの低いミステリーサークルがどこにありますか。
だから必要以上に怖がらないでくださいね。


まあそれでも少しは騒動になるかなーと内心ちょっとは期待してたんですよ。
しかし待てど暮らせど誰も騒がわない、そもそも気付いてもいない。
こんなサイレントな状況に、A型牡牛座でゾンビ好きの僕でもさすがに痺れを切らしてしまいましてね。
思わず本日こうしてペンを取ってしまったわけです。

刈られた草の行方ですが、約30分後にはこうなります。



草食性爬虫類たちの餌です。
栄養も嗜好性も抜群、そしてなんせタダです。

サイイグアナはタンポポの花からパクリ。



トゲチャクワラ達は頭を振り乱しハイビスカスに食いつきます。



では皆様、来園された際はサークルにも少しだけ注意を向けてくださいね。
これは僕から動物たちへの愛の証なんですよ。

朝一の風景。

ワニに向かって一直線に差し込む光。



一瞬、キャトルミューティレーションかと思っちゃうほど神秘的な風景です。
このまま空へと吸い上げられ何者かに連れ去られてしまうのではないかと不安になります。

朝一番の幻想的な一枚。
開園直後の館内もなかなか良いですよ。
では。

コウヒロナガクビガメ。

コウヒロナガクビガメのオスですが、現在バックヤードにて治療中です。

たいしたことはないんですよ。
メスの爪が引っかかり頭頂部に少し傷を負ってしまったもんで薬を塗るために別飼いしているんです。



でもね、実はこのカメ、取り扱い要注意の危険なカメなんですよ。
その最大の武器は鋭い爪と強い脚力。


四肢を交互を繰り出すスピードと言ったらほんとカメとは思えませんね。
カメ界きってのアスリートと言えるでしょう。
ほんとね、このナイフのような爪が付いた四肢を振り乱しながら暴れられると手が出せないんですよ。
攻撃性はゼロなんだけど、嫌がって動き回るたびに周囲の者達に怪我をさせるという性質の悪いタイプなんですね。
触る際は回っている扇風機に指を入れるくらいの勇気が必要です。

だからこのカメを輸入されたてのヒラセガメのように気楽に持ち上げてはいけません。
必ず鋭い爪によって怪我をします。
そして驚いた拍子に手を離しカメを床に落としてしまうでしょう。
当然甲羅が割れたり、欠けたり、カメも怪我をします。
安易に触れるとお互いにとって最悪の結果が待っているんですね。
だから治療を行う際も慎重なんですよ。

持ち上げる時はこんな感じ。


これだと暴れても四肢に触れることはありません。

そしてこんな感じで薬を塗ります。


ほんとこの種は心身共に剛健でございまして、多少のストレスがかかっても耐えてくれます。
他種に比べると安心して治療に専念できるんですよ。
傷が治りしだい再び展示場に戻りますのでそれまでしばしお待ちくださいませ。

バックヤードから。

こちらは地下の検疫室で暮らしているソバージュネコメガエル。
相変わらずキュートなカエルさんです。ええ、昼間は。



そして数時間後・・・




こんな魔物も暮らす爬虫類・両生類館。
シンボルツリーの「シモクレン」が美しく咲いております。


皆様のご来園お待ちしております。

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