札幌100マイル

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爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

by zoohonda

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プロフィール

本田 直也

◆ 1976年 札幌生まれ
◆ 1996年より円山動物園勤務
◆ 担当は爬虫類館と猛禽類のフリーフライト
◆ NPO法人日本放鷹協会認定 諏訪流鷹匠。

春から夏は爬虫類を求め、北海道、沖縄のフィールドワークへ、
秋から冬は愛鷹、愛犬と共に鷹狩りへと素敵な日々を送っている。

鷹やら犬やら爬虫類やらと山の方で暮らしている。


投稿したブログ数:395件

モウドクフキヤガエル(Phyllobates terribilis)の繁殖。

苦節2年、やっとモウドクフキヤガエルの繁殖が軌道にのりました。

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これがモウドクフキヤガエル、毒性の強さは生物界トップクラスです。

このカエルが持つ毒「バトラコトキシン」は非常に毒性が強く、一匹のカエルが持つ毒量でネズミを22000匹殺す事できるそうです。

人間に対しての毒性はよくわかっていませんが、少なくとも10〜20人を殺すことが可能と言われております。

学名の「terribilis」は「恐ろしい」という意味で名前もおっかないですが、見た目も「キルビル」みたいでとてもおっかないのです。

 

 

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しかしそんな危険な猛毒ガエル、実は動物園で飼育されている個体は毒を持っていません。

ヤドクガエルの毒に関してはまだ解明されていない事も多いのですが、毒の生成に関してはそれぞれ生息地で食べている餌(アリ)に由来していると言われています。

つまりコオロギを食べている飼育下の個体は毒を生成できないため無毒だということなんですね。

その証拠に日々接触している僕自身元気で健康です。

若干コレステロール値が上がってきてますが、これは毎日チョコ棒を大量に食べている「チョコ棒由来」であってヤドクガエルとは無関係です。

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一回の産卵数は20〜25くらいで現在週に一回ペースで産卵しています。

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約22℃程度で10〜14日程度で孵化します。

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現在65匹のオタマジャクシを管理中です。

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このペースだと今月中には100匹を超えちゃうでしょうね。

飼育は大変ですがうれしい悲鳴です。

カエルになるまでまだまだ先が長いですが、慎重に管理していきます。

卵やオタマジャクシの様子はセンターラボにて観察できます。

この貴重なシーンを是非お見逃しなく。

 

 

 

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