札幌100マイル

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爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

by zoohonda

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プロフィール

本田 直也

◆ 1976年 札幌生まれ
◆ 1996年より円山動物園勤務
◆ 担当は爬虫類館と猛禽類のフリーフライト
◆ NPO法人日本放鷹協会認定 諏訪流鷹匠。

春から夏は爬虫類を求め、北海道、沖縄のフィールドワークへ、
秋から冬は愛鷹、愛犬と共に鷹狩りへと素敵な日々を送っている。

鷹やら犬やら爬虫類やらと山の方で暮らしている。


投稿したブログ数:395件

繁殖賞いただきました。

昨年のスペングラーヤマガメ、アオホソオオトカゲに続き今年はモウドクフキヤガエルで繁殖賞をいただきました。

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とりあえず日本の動物園水族館では初の繁殖ですよっていうことです。

モウドクフキヤガエルって物騒な和名がつけられていますが飼育下の個体は「無毒」で安心安全です。

野生下の個体は生息地において特定の餌を食べることで毒が体内で生成されてまして、生物界トップクラスの毒を持っています。

分布は南米コロンビアの一部で、現在は熱帯雨林の減少により数が激減してまして、IUCNレッドリストでは絶滅危惧種に指定、CITESでは付属書Ⅱ類掲載で国際取引が規制されています

円山動物園では2007年の国際カエル年以来、国内外の両生類の繁殖技術の確立を目指してきておりますが、この種に関してはなかなか苦労も多くて、繁殖が軌道にのるまで2年以上もかかりました。

今は良いペアを複数形成させる事ができており、いつでも大量に繁殖させることが可能となっています。

 

この挑発的なイエロー、実に妖艶で美しいカエルです。

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産卵場所はこの素焼きのシェルターとプリンカップの蓋。

いろいろ試したけどこの組み合わせがベストですね。

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ザラザラよりツルツルの素材を好みます。

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仔ガエルたち

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でも何よりも大切なのはやはり餌の確保。

円山名物コオロギ室のおかげで、良質な餌をふんだんに提供することができます。

 

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孵化直後のコオロギを継続的に利用できる環境が整っている事が大切なわけです。

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いくら良いペアがいても飼育環境が整っていても、ここが機能していないと全てダメ。

ここは爬虫類両生類館の心臓部と言っても過言ではありません。

 

 

 

 

 

 

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