札幌100マイル

爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

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『あだな姿のムッフフフー』タグの付いた投稿

お客様の視点から。

先日お客さんの立場でフリーフライトを見学して参りました。

いやー足利・吉田両飼育員のガイドを聞くのは初めてですからね。
実際二人がどんな風にフリーフライトを実施しているのか想像すらできないんですよ。

僕はもう楽しみで、朝からずっとご機嫌でしてね。
「粋な黒塀見越しの松に、あだな姿のムッフフフー(よく知らない)」
もう鼻唄全開で会場に駆けつけましたよ。ほんと父兄参観の気分です。

すでにスタンバイ済みの足利飼育員。


「何で来たの?まじでやりづらいんだけど・・」
と本気でぶっちょう面。

まあそんな微妙な空気の中フリーフライトは開始されました。
20070822-01.JPG

まずはアメリカワシミミズクのバンジョー登場。
爬虫類館裏からステージ上に着地。




ホイッスルでステージから呼び戻す足利さん。
なかなか落ち着いています。
フクロウは不安定な場所を極端に嫌うため拳には呼ばず、安定した止まり木を使います。




鳥も良い飛びです。
ガイドも軽快にこなしておりました。
足利さんは人前でのガイドを苦手としていたんです。
ガイドだけはイヤって感じでね。

でも目の前にはフクロウについて軽快に語る足利さん・・・・・
僕から見ればほんとに信じられない光景でしたよ・
思わずホロっときちゃいましてね。
いつもは見ることのない足利さんの逞しい勇姿に感動いたしました。



そして吉田飼育員がビリーを据えて登場。
本日も100万ルピアの笑顔でお客様をお出迎え。



ビリーの反応はというと・・・・微妙。

20070822-08.JPG

強烈なスクリーマー(鳴きがうるさい)でもあるビリーが一切声を出してません。
鳴きが止まるほど神経質になってしまってるんですよ。
リラックスできていない証拠です。

その理由は据前(鷹を操る人)の精神状態。
吉田さんは「あがり症」です。
しかも今日は僕の登場でさらに緊張度が高まってしまってたんですね。

据前が緊張するとその行動に微妙な変化がおきます。
いつもと違ってぎこちなかったり、鷹を乗せてる拳が不安定になったりとね。
そういった微妙な行動変化が鷹に悪影響を与えてしまうんですよ。
据前は常に平静でリラックスしていることが必要なんです。

しかしそこは経験を積んでる吉田さん、動きは堅いながらも軽快に鷹を操ります。
20070822-09.JPG

所狭しと園内を飛び回るビリー。

そしていよいよクライマックスのルアー(疑似餌)。
紐の付いたルアーを振り回し、鷹が直前まで近づいたら空中高く投げ上げそれを掴ませます。
決まればかっこいいんですが、鳥とのタイミングを合わすのが難しいんですね。

ビリーは頭上をクルクル飛んでいます。
ポケットからルアー取り出し振り回そうとする吉田さん。
しかしルアーの紐が完全に絡まっていてほどけません。

あわてる吉田さん。
すでにルアーを見つけこちらに向かって来てるビリー。

ビリーはもう直前まで来ています。
しかし吉田さんはまだもちゃもちゃ・・・・
と、突然何を思ったのか吉田さん、絡まったままのルアーをそのまま放り投げたのです。
そしてビリーはそれをエアーキャッチ。

いやー驚きました。
絡まったままのルアーを放りなげるという荒技を使うとは・・・・
もうその状況を見ているだけで腹がよじれるほど笑ってしまいましてね。
いやーほんと素敵です、吉田さん。

そしてすかさず吉田さん。
「えー今日のルアーは自己採点で75点です」
きっぱりとお客様に言い放っておりました。

「吉田さん・・・・点数高すぎ・・・自分に甘すぎ・・・・・」
そんな超プラス志向の吉田さんが大好きです。

そして無事にフリーフライトが終了。その途端、ビリーが鳴きだしました。
そう、吉田さんの緊張が消失してリラックスしたのです。
鷹は人の心の奥まで覗けるのですよ。

では。

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