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オランウータン飼育日記&円山四季だより

by zooyoshida

プロフィール

吉田 淳一

担当動物はオランウータン、ツル、トキです。
以前に、クマ類、海獣、シマウマ、ビーバー、カワウソ、クジャクを担当していました。飼育員として26年間勤めています。
これから、オランウータンの日常生活などについてお知らせしていこうと思います。


投稿したブログ数:2821件

子供の成長に合わせて。

 レンボーは食べ物に執着するタイプで、滅多に子供に食べ物を与えたりしないんだ

わ。時には取り上げて食べたりもするんだわ。(全部取り上げて食べる訳じゃないけ

どね。)僕としてはもっと優しくしてやって欲しいと思うんだ。だけど、それ以外では完

璧に母親をやっていると思います。






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ちょっと見難いかも知れないけど、これはハヤトが嫌だと「ごねている」ところです。

掃除の時は裏側に寝室(小さな小部屋が3つ)があるんですが、そこで待っていて貰

うんだけど、何もない部屋なのでハヤトはそこに入るのが嫌なのです。いつもは従順

に背中にしがみついて寝室に入っていくのですが、この日はごねてごねて・・・。








 ハヤトは抵抗して鉄棒につかまっています。そしてレンボーはハヤトの足をつかみ

引っ張っています。








 つかまえられたハヤトはレンボーに中に入るように諭されています。







 鉄のポールにしがみ付いて抵抗しています。








 今度はロープにつかまっています。









 とうとう手をつかまれ、一緒に歩いて中に入っていきました。

 

 最近、ハヤトもひとりで中に入って行くようになって来たんですが、扉を閉めようとし

た瞬間、展示場に戻ったりするんです。 それが何回も続いたりするもんだから、レン

ボーは怒ってハヤトを戻らないように言い聞かすのです。(レンボーは早く食事がし

たいだけだったりして・・・。)

 
 中には入りたくないけど、ひとりで入っていく自分を見て欲しいのか?大人になって

きたんだぜ!ってか。 (でも中には入りたくない。)

 
 レンボーもハヤトが、ひとりで歩いて入って行くように誘導しているように、僕には

そう見えました。



 〇 レンボーは子供の成長に合わせて色々とやっているのが判るわ。





 産まれた時はそれはもう大切に大切に抱いて歩いていました。






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 出産した翌日には赤ちゃんを脇腹に抱いて移動するようになります。





 それが、

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 それが段々と上に上がっていきます。






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 そしてこれが一緒に移動する時の基本になるのです。


 野生のオランウータンの様子は本やネットである程度調べることもできますが、や

っぱり実際に現地に入って研究している研究者の先生に実際に話を聞きたいです。

それを元に動物園で生活する彼らのために役立てたいからです。でもそんなの無理

だよね。お金も時間も無いし、忙しい先生の都合もあるし、(あっ、けっして動物園批

判じゃないからね。)でも本当に野生のオランウータンの生態って言うのかな~、他

の類人猿に比べたらあまりにも不明なことが多いよね。

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