札幌100マイル

爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

2011年04月12日 の投稿一覧

頭がウスネオイデス。

新爬虫類・両生類館では、動物と同様、植物も重要な展示物となっておりまして、約140種類用意しております。
これは生息地の多様性を伝える上で、生息地のごとの植物を、動物、景観と共に表現することが必要であるってことなんですね。

でもね、僕はほんと植物に疎いんですよ。
正直、植物導入に関しては少し憂鬱でしたね。


オジギ草をオジギさせまくって弱らせたり、ウチワサボテンをスルメみたいにしてしまうほど関心がなかったですからね。
動物園でも自生しているもの以外はポトスとかオリヅルランとか、お母さんが育てるような植物しか扱ってこなかったですし。
でもね、このままじゃいけないってことでいろいろ勉強したんですよ。


僕のモットーは「自宅は稽古場」。
植物栽培スペースを確保して、テクニックを磨いてきたんですよ。
やっぱね、植物もほんとにおもしろいです。
植物単体だけではなくて、動物の飼育環境とリンクさせていくことで、より興味深くなってきましたよ。

新施設は光、熱の質、湿度といった「目に見えない要素」を、建築環境学の立場からデザインしています。
これは札幌市立大学の斉藤先生に協力いただき進めてきたんですね。
これによって動物だけでなく、より繊細な植物も美しく自活できる環境を人為的に作り出すことが可能となるんですよ。
まあそもそも、植物が育たない環境で動物を管理すること自体に我慢ならなかったんですけどね。




「マダガスカルの岩場」にはグリーンドラムにパキポデュームグラキリス、そしてジグザグの木。
やはりマダガスカルは植物もかなり個性的です。

こちらは南米の熱帯雨林


土佐飼育員かと思いきや、このチリチリの植物はティランジア・ウスネオイデス。



ちなみに渡邊くんも頭がウスネオイデスです。



こちらはクマザサとハマナス


蝦夷って感じですね。

そして各ケージにはタイマーで管理されたミストが完備されておりまして、雨季、乾季を人工的に作り出すことができます。
これによって繁殖を視野に入れた上で、動物と植物の概年リズムを人為的に作り出すことができるんですね。

皆様には、動物だけでなく活き活きとした美しい植物の姿もみてほしいです。
とりあえず枯らさないよう、あとしばらくがんばりますね。
ではまた明日。





pageTop