札幌100マイル

爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

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2012年01月 の投稿一覧

モンステラ。

もし無人島に植物を1鉢だけ持って行けるなら、間髪いれずにモンステラを選びますね。







これがモンステラ。
実家に一鉢はあると言っても過言ではないくらいメジャーな植物。


花言葉は「深い関係」「壮大な計画」「嬉しい便り」
最初はですね「こんな実家で母さんが育てるような植物なんて興味はないぜ!」みたいな感じだったんです。
でもね、仕事で接していくうちにどんどん魅了されてしまいましてね。
やっぱり良い物は良い、旨い物は旨いんだなって心底感じております。

モンステラと言えばハワイってイメージがあるみたいなんだけどなぜなんだろう。
モンステラの仲間は45種類くらいあって熱帯各地に帰化しているみたいなんだけど元々の原産は中南米。
ハワイあんまり関係ないじゃん。。

あと僕はですね、原産が中南米やニューギニアってだけで強い嗜好を示してしまうんですよ。
なんの変哲もない植物を見せられて「これはコロンビア原産ですよ」って言われた途端、急にテンション上がって大好きになってしまう。
逆にすごくかっこいい植物を見せられて「これは北アフリカ原産なんです」って言われたら「くそー北アフリカかーじゃあダメだな」ってなるわけなんです。
意味がわからないでしょ。

やはりその植物が想像させてくれる風景なんですよね。
モンステラからイメージできる風景ってのは、アナコンダが出てきそうな川沿いの暗く鬱蒼とした密林。
頭上ではオオハシが飛び交い、ウアカリが木々を渡ってる、地面ではヤドクガエルが跳ね、川岸ではオオカワウソがナマズを食ってる・・・みたいな。
もう「嗚呼・・」と嘆息してしまうくらいの想像、というか妄想をさせてくれるんです。

こちらは熱川バナナワニ園のモンステラ・デリシオーサ。
モンステラと言えばやっぱり一番巨大なデリシオーサが最高です。



東京夢の島熱帯植物館のデリシオーサ。
美しく手入れされてます。



そして北大植物園のデリシオーサ。
巨大さ、ワイルドさを兼ね備えた感動の存在です。



我が家のフキ。モンステラに見えないこともないでしょ。
邪魔な巨大フキも考え方によっては和製モンステラにもなるのです。
20120127-04.JPG

まあならないですけどね。

今日の一枚。

最近急激にでかくなってきたオオアナコンダ。



もうチビコンダとは言わせない。
正直まだチビだけどね。
プールの水が素敵なアマゾン色になってきています。

癒しの一枚。

俺たち、満点家族。



トゲチャクワラ(Sauromalus hispidus )

スローモーション映像上映中。

爬虫類・両生類館体験コーナーのモニターにてスローモーション映像を公開しております。



ビクターのHDハイブリッドカメラ「GC-PX1」で撮影した数々の名シーン。
タランティーノばりの迫力映像をご堪能ください。

ソロモン諸島の暴れん坊。

代番者(僕が休みの時に爬虫類の世話をする人)にはいつも念を押して伝えているんです。
とにかく奴には気をつけろってね。





そいつはこのソロモンオマキトカゲ。
今となっては国内でもほとんど見られなくなった北部産亜種(Corucia zebrata alfredschmidti)。


完全な樹上性で爪は鋭く掴まられただけでも怪我を負います。
でも奴さんの得意技は爪ではなく「噛み付き」攻撃。
掃除の時、餌やりの時など扉を開けた時点からこのフレッド・ブラッシーばりの攻撃が絶え間なく続くのです。


しかも事前に噛み付くぞーという素振りは一切見せないんですよ。
攻撃はいつも「突然に」なのです。
普段の動きからは想像できない俊敏な動きで身をひるがえし、口を開けながら飛びかかってくる。
身構える間もなくいきなりやられるんですからね、ほんとその卑劣さと言ったらタイガー・ジェット・シン並みですよ。


オマキトカゲは草食性ですが、歯は鋭く、顎の力もすごく強い。
バナナ味のゼリーなんかをペロペロ食べる姿に騙されてはいけませんよ。


ほら、扉を開けた途端に繰り広げられるこの理不尽さ。
このオマキー・ジェット・シンにはくれぐれも要注意です。


イグアナショック。

皆さんは「イグアナショック」という言葉を知ってますでしょうか?






もし知らなくても全然大丈夫、気にしないでください。
なぜなら僕が2分前に作った言葉なんですから。ええ。

イグアナショックとはこういう状態の事なんです。
サイイグアナの展示場、もぬけの殻です。


ではイグアナ達はどこにいるかというと
こんな感じ。


一日中死角にこもりっきりで姿を見せません。
もちろん餌もまったく食べてません。


ほんと思春期の中学生のように食事の時間になっても茶の間にすら降りてこない。
そんな状態がしばらく続いているんですね。

原因は明白なんです。
先日、健康診断やら体長測定やらで捕獲していじくりまわしたからなんです。

サイイグアナはドイツのフランクフルト動物園との共同繁殖計画によって2ペアが来園。
大切な計画ですから関係機関に報告義務もあるし経過記録も重要ですからね。

捕獲されたサイイグアナ、健康状態良好、順調に成長しております。


サイイグアナは捕獲されると空気を吸ってパンパンに膨らむんですよ。
これは危険な場面になると岩の隙間に入りこんで、体を膨らませて引っ張り出されないようにしてるんですね。
岩場に生息するトカゲにはこういう粋な習性を持った種がけっこういます。

左がメス、右がオス。
内またに「そけい孔」というのがあるんですけど、これが大きいのがオス。



まあこういった一連の事情がありまして、イグアナ達もご機嫌斜めなわけなんです。
爬虫類、両生類ってのは実にこういう事が多いんですよ。
イグアナショックの他にもヘビショック、カメショック、カエルショック、多々見られます。
だから病気で治療が必要な場合も要注意なんです。
治療時のショックで余計に悪くなるなんてこともあるんですから。
本末転倒、獣医さん泣かせの動物なんですよ。

では皆様、あと2,3日もすれば多少は気分もゆるんで来ると思いますのでそれまでご了承ください。






年男がお送りする新春辰年ワニガイド。

毎週日曜、ヨウスコウワニを相方に新春辰年ワニガイドを行なっております。




年男でもある僕が、ワニと龍の伝説についてお話しています。


龍はワニから想像された動物である可能性が高い、そんな内容のガイドなんです。
しかし専門外の話って難しいですよね、気持ちとは裏腹にどんどんまとまりがなくなっていく。
「面白くてタメになる」的な要素があるわけでもなく、ただただ最後まで訳がわからない。
そんな特異なガイドとなっております。


特筆すべき事項はワニの「逆鱗」
龍の顎の下にある「逆鱗」、これに触れた者は直ちに殺されるという伝説があります。
実はワニにもそれらしき物が付いているんですよ。
鱗ではなく臭線なんですが、興奮した時にだけニョキっと出てくるんです。
画像右側に見える小さな突起の部分。
是非このワニの「逆鱗」を観察してみてくださいね。
毎週日曜、午後2時30分より、爬虫類・両生類館体験コーナーにて行います。
では皆様のご来園、お待ちしております。

アマガエルの繁殖。

様々な事情によりニホンアマガエルが自然繁殖しております。






北海道のカエル達が暮らすこちらの展示場。



産卵の瞬間。
実は♀だったクラッシャーバンバンピョコ太。



卵はこんな感じ、白いとびっこみたいのがそう。
アマガエルの卵はバラバラなんです。
しかも孵化するのも早いもんだから、野生で観察するのは難しいんですよ。



ガラスに張り付く孵化直後のおタマ。
想像を絶する小ささの為ピントが合いません。



先発組みはすでに後肢が出てます。
ここまで孵化から一ヶ月程度。



身近でありながら謎の多いアマガエルの繁殖を目の当たりにできる幸せ。
まさに飼育冥利に尽きるってやつです。
是非皆様もこのシーンを観察してみてくださいね。

あーお腹減った。
食パンにたっぷりヌテラ塗って食べようっと。

ヨウスコウワニ、彩の国へ。

先日2009年生まれのヨウスコウワニ2頭を埼玉県こども動物自然公園へ搬出しました。








これで円山動物園で管理している仔ワニは4頭となりました。
最初は17匹いましたからね、ここから仔ワニ達が更なる希望を背負って全国へと旅立って行ったのです。

新天地でワニっ仔の担当となる飼育員の和久井さん、埼玉からお迎えにきてくれました。


和久井さんは爬虫類は大好きなんだけど、カエルが苦手。特にヒキガエル。
なんかね、カエルの話をすると急にノリが悪くなるなーとは思ってたんですよ。
「あれ?ひょっとしてカエル苦手?」
「ええ」
あは。

ヨウスコウワニは国際希少野生動物です、全個体がマイクロチップによって管理されています。
リーダーを当て搬出する個体を確認。


オッケー、ザッツアリゲーター。


一応僕のマイクロチップもチェック。
知らない間に埋められてたら大変ですからね。


とりあえず大丈夫そうです。

そしていよいよお別れです。


実に感動的です。
今回も多くの方達に見送られ彩の国へと旅立っていきました。
前回の様子→http://sapporo.100miles.jp/zoo_honda/article/202 


それでは埼玉の皆様、こども動物自然公園まで是非会いに行ってくださいね。








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