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爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

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2016年04月 の投稿一覧

ムオヒラセガメの仔ガメ、その後。

昨年孵化したムオヒラセガメのこどもたち。

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これが 現在の大きさです。

下が孵化して間もない頃なので、ずいぶん大きくなりましたよ。

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残念ながら一匹は成長が遅く、その後拒食を続け死んでしまいました。

もう1匹も同じ状況で状態が非常に悪かったのですが、毎日の強制給餌と飲水により見事復活。

ガリガリに痩せていたのですが、現在は完全に復活しておりまして、往年の早見優のように健康的です。

小さいカメのケアは非常に難儀でリスクも伴いますが、挑戦した甲斐がありました。

 

現在はこのような感じで飼育展示を行っています。

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基本一日中土に潜っておりまして、地上に出ていることはありません。

木をひっくり返えすとこんな感じで潜っています。

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こういった陸生傾向の強いカメの幼体はこのように湿った土に潜らせて、ミミズを管理するように育てていかないと正常に生育しない場合が多いのです。

そのため来園者の方が観察することは非常に難しいかもしれませんが、ご理解願います。

とりあえずここまで成長しましたので、山は越えた感があります。ひとまず安心です。

このまま美しく育ってくれることを祈るだけです。

 

 

 

山野草類、芽出し。

 

エゾサンショウウオ、エゾアカガエル展示場では産卵と同時に、山野草類の芽出しも始まりました。

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コタニワタリの間から出てきたのは、サラシナショウマ。

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ヒトリシズカ。

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ユキザサ。

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そしてミズヒキ。

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完全屋内環境において、こういった維持すら困難な山野草類が自活できている。

誰もわかってくれませんが、これは実際ものすごいことなのですよ。

こんな小さな環境下で、北海道の野山の四季が再現されている。

感無量です。

この植物たちは飼育環境の「質」を見極めるためのバローメーター、展示場内の「カナリヤ」の役目をしておりまして、

植物たちの状態が悪くなれば、何かしら設備に不備があることがわかります。

とりあえず現在は問題ないみたいです。

エゾアカガエルの産卵2016。

エゾサンショウウオに続きエゾアカガエルも無事に産卵しました。

自然下とほぼ同時期ですね。

それだけここの屋内飼育環境で再現されている人為的な季節性は、かなり質が高いと言う事が言えるわけです。

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プリップリで実に健康そうな卵。あたくしも一安心でございます。

やはりエゾ動物たちのこういった成果はうれしいですよね。

価値観を共有できる数少ない仲間とこの喜びを分かち合いたいと思います。

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先日のエゾサンショウウオの卵も順調に発生が進んでいますよ。

円山周辺の繁殖池でも両生類たちの産卵がはじまっております。

みなさん、春ですね。

春が来ましたよ。

 

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