札幌100マイル

爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

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『未分類』カテゴリーの投稿一覧

ムオヒラセガメの仔ガメ、その後。

昨年孵化したムオヒラセガメのこどもたち。

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これが 現在の大きさです。

下が孵化して間もない頃なので、ずいぶん大きくなりましたよ。

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残念ながら一匹は成長が遅く、その後拒食を続け死んでしまいました。

もう1匹も同じ状況で状態が非常に悪かったのですが、毎日の強制給餌と飲水により見事復活。

ガリガリに痩せていたのですが、現在は完全に復活しておりまして、往年の早見優のように健康的です。

小さいカメのケアは非常に難儀でリスクも伴いますが、挑戦した甲斐がありました。

 

現在はこのような感じで飼育展示を行っています。

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基本一日中土に潜っておりまして、地上に出ていることはありません。

木をひっくり返えすとこんな感じで潜っています。

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こういった陸生傾向の強いカメの幼体はこのように湿った土に潜らせて、ミミズを管理するように育てていかないと正常に生育しない場合が多いのです。

そのため来園者の方が観察することは非常に難しいかもしれませんが、ご理解願います。

とりあえずここまで成長しましたので、山は越えた感があります。ひとまず安心です。

このまま美しく育ってくれることを祈るだけです。

 

 

 

山野草類、芽出し。

 

エゾサンショウウオ、エゾアカガエル展示場では産卵と同時に、山野草類の芽出しも始まりました。

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コタニワタリの間から出てきたのは、サラシナショウマ。

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ヒトリシズカ。

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ユキザサ。

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そしてミズヒキ。

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完全屋内環境において、こういった維持すら困難な山野草類が自活できている。

誰もわかってくれませんが、これは実際ものすごいことなのですよ。

こんな小さな環境下で、北海道の野山の四季が再現されている。

感無量です。

この植物たちは飼育環境の「質」を見極めるためのバローメーター、展示場内の「カナリヤ」の役目をしておりまして、

植物たちの状態が悪くなれば、何かしら設備に不備があることがわかります。

とりあえず現在は問題ないみたいです。

エゾアカガエルの産卵2016。

エゾサンショウウオに続きエゾアカガエルも無事に産卵しました。

自然下とほぼ同時期ですね。

それだけここの屋内飼育環境で再現されている人為的な季節性は、かなり質が高いと言う事が言えるわけです。

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プリップリで実に健康そうな卵。あたくしも一安心でございます。

やはりエゾ動物たちのこういった成果はうれしいですよね。

価値観を共有できる数少ない仲間とこの喜びを分かち合いたいと思います。

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先日のエゾサンショウウオの卵も順調に発生が進んでいますよ。

円山周辺の繁殖池でも両生類たちの産卵がはじまっております。

みなさん、春ですね。

春が来ましたよ。

 

エゾサンショウウオ産卵第二弾。

春めいてきたため北海道産ヘビ類ゾーンも覚醒モードへと切り替えました。

これで冬眠展示も終了です。

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エゾサンショウウオ展示場内のシダも芽吹きが始まってます。

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そして今シーズン2回目の産卵が正常な時期に始まりました。

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卵に絡みつき団子状になって放精喰らわすオス個体たち。

この時期のオスたちは繁殖期特有の体型に変化しています。

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尾がひれ状に幅広くなることで、より水中で動きやすくなるわけです。

飼育下だからこそ、躍動感溢れる野生のシーンを側面からじっくりと満喫できます。

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放精終了後の卵嚢、最初はこんなに小さいんですよ。

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これから水を吸ってどんどん大きくなります。

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この貴重なシーンに偶然巡り会えた方々、本当にラッキーでした。

今後はこの卵嚢の成長をリアルタイムに観察できますので、ぜひマメに足を運んでくださいね。

エゾサンショウウオの孵化。

エゾサンショウウオの展示場。

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今シーズンの産卵は1月という異例の早さだったのですが、

厳冬期を無事に乗り切り2ヶ月以上かかって孵化が始まりました。

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やはりエゾという名のつく動物が繁殖するとものすごく嬉しい。

エゾの飼育員として、エゾと名のつく動物には責任を持ちたいと常日頃から勝手に思っているのです。

ちなみに北海道に生息する爬虫、両生類で北海道固有種はエゾサンショウウオとエゾアカガエル。

だからこの2種については継続した繁殖と累代飼育を視野に入れ、日々頭の中でエネルギーを注いでいます。

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この成果は動物園業界にとっては、とても地味で小さな一歩かもしれませんが、

北海道の動物園そして地元の動物を心から愛する有志にとっては大きな一歩なのです。(アームストロング風)

 

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