札幌100マイル

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爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

by zoohonda

zoohonda
プロフィール

本田 直也 ◆ 1976年 札幌生まれ ◆ 1996年より円山動物園勤務 ◆ 担当は爬虫類館と猛禽類のフリーフライト ◆ NPO法人日本放鷹協会認定 諏訪流鷹匠。 春から夏は爬虫類を求め、北海道、沖縄のフィールドワークへ、 秋から冬は愛鷹、愛犬と共に鷹狩りへと素敵な日々を送っている。 鷹やら犬やら爬虫類やらと山の方で暮らしている。


投稿したブログ数:337件

円山スネークアート展2014 出展者募集中!

今年も開催することになりました。

「円山スネークアート展2014」

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詳細はこちら http://www.city.sapporo.jp/zoo/topics/topics2-791.html

開催期間は9月11日〜21日で、参加応募締め切りは9月1日です。

様々な分野のアーティストさんとコラボし、爬虫類両生類の魅力をARTの視点から伝える展示会。

プロアマ問わず、たくさんご応募をお待ちしております。

 

 

モウドクフキヤガエル(Phyllobates terribilis)の繁殖。

苦節2年、やっとモウドクフキヤガエルの繁殖が軌道にのりました。

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これがモウドクフキヤガエル、毒性の強さは生物界トップクラスです。

このカエルが持つ毒「バトラコトキシン」は非常に毒性が強く、一匹のカエルが持つ毒量でネズミを22000匹殺す事できるそうです。

人間に対しての毒性はよくわかっていませんが、少なくとも10〜20人を殺すことが可能と言われております。

学名の「terribilis」は「恐ろしい」という意味で名前もおっかないですが、見た目も「キルビル」みたいでとてもおっかないのです。

 

 

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しかしそんな危険な猛毒ガエル、実は動物園で飼育されている個体は毒を持っていません。

ヤドクガエルの毒に関してはまだ解明されていない事も多いのですが、毒の生成に関してはそれぞれ生息地で食べている餌(アリ)に由来していると言われています。

つまりコオロギを食べている飼育下の個体は毒を生成できないため無毒だということなんですね。

その証拠に日々接触している僕自身元気で健康です。

若干コレステロール値が上がってきてますが、これは毎日チョコ棒を大量に食べている「チョコ棒由来」であってヤドクガエルとは無関係です。

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一回の産卵数は20〜25くらいで現在週に一回ペースで産卵しています。

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約22℃程度で10〜14日程度で孵化します。

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現在65匹のオタマジャクシを管理中です。

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このペースだと今月中には100匹を超えちゃうでしょうね。

飼育は大変ですがうれしい悲鳴です。

カエルになるまでまだまだ先が長いですが、慎重に管理していきます。

卵やオタマジャクシの様子はセンターラボにて観察できます。

この貴重なシーンを是非お見逃しなく。

 

 

 

ムオヒラセガメ(Cuora mouhotii mouhotii)のペアリング。

長い冬眠期間を終え、活動を開始したヒラセガメたち。

今年初のペアリングです。

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さすが「奇跡のオス」、見事5秒で結果を出します。

昨年は産卵しなかったので、今年こそは成功させたいです。

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見てください、この勇姿。

躍動感溢れるこの風景。

本田家オリジナルカレンダー、4月の写真はこれで決まりですね。

春、両生類の繁殖。

爬虫類両生類館名物「冬眠展示」も無事に終了し、「全く行動させない展示」から「若干動きまわる展示」へと移行してます。

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気温上昇に伴い、さっそく両生類達は繁殖行動にはいりました。

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エゾサンショウウオはすでに産卵を終え、孵化が始まったところです。

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幼生たちはバックヤード管理ですが、一部展示場内にも残っています。

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目を凝らして探してみてください。

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そしてエゾアカガエルの産卵もはじまりました。

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プリップリの元気な卵です。

孵化が待ち遠しいですね。

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これら2種はとっても身近な種でありながら、飼育下での繁殖技術は全く確立されていないんです。

我々にとって大切な種、気合いを入れて技術確立に努めていかなくてはいけません。

 

 

北海道爬虫両生類研究大会のお知らせ。

1月25日(土)円山動物園動物科学館ホールにて北海道爬虫両生類研究会の大会が開催されます。
http://www.city.sapporo.jp/zoo/topics/hatyuuryouseikennkyuukai.html



総会の時間帯以外は一般の方も参加できます。
北海道に生息する身近な爬虫両生類たちの事を深く学べるチャンスです。
ぜひご近所ご親戚お誘い合わせの上ご来園ください。

会員による研究報告はもちろん、日本の爬虫類界の重鎮であられる東海大学の竹中先生の講演もあります。
こんなチャンス、人生で2、3回あるかないかです。
お見逃しないようご注意ください。

あとホストということもあって僭越ながら僕も円山動物園における北海道産爬虫両生類の飼育についてお話させていただきます。
大丈夫、決して怖くも怪しくもない有意義な大会です。
皆様安心してご参加ください。

朝一番の風景。

朝一番、葉についた雫を舐めているパンサーカメレオン。



ほんと何て美しいんでしょうか。
この光景だけでポエム4、5本は書けますよ。

こちらはシャワー直後のコバルトヤドクガエル。


ほんとコバルトヤドクガエルを出しておけば「とりあえず世の中何とかなる」って感じです。
そのくらいの域に達していると思うんですね。

そしてアオホソオオトカゲ。


意外と面長ですね。
オオトカゲ科面長属ですね。

は虫類両生類館は朝一番が最も幻想的です。

アオホソオオトカゲ産卵。

うちのアオホソオオトカゲ夫妻がですね、またやってくれましたよ。
12月31日の大晦日、無事に5個産卵してくれました。
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一時オスが体調崩しちゃったこともあり、もう繁殖は無理かなーと思っていたんですよね。
でも必死のケアで見事に復活。
求愛行動も盛んになり、情熱的な交尾も存分に披露してくれました。



こちらは産卵間近のメス。
このはち切れんばかりのお腹、産卵数の多さを予想させます。



そして12月31日、いつもの場所で無事に産卵。



5卵のうち有精卵は3卵。
うまくいけば半年後には3匹の青いドラゴンが誕生しますね。
再びあの美しい仔に会えるなんて・・・いやーうれしいっ。

仲良し夫婦。


ほんとこのペアからは様々なことを学んでおります。
日々感謝です。



冬眠展示始まりました。

いよいよ始まりました。
ササラ電車に次ぐ札幌冬の風物詩「爬虫類両生類館の冬眠展示」。


ただでさえ動かない爬虫類両生類たちを「より動かない状態」へ導くという斬新且つ地味な展示も今回で3シーズン目となりました。

この「全く行動させない展示」はこれまでマスコミに取り上げられることも一切なく、担当者の想いとは裏腹に世に浸透していく気配は微塵も感じられません。

しかし「冬眠」は寒冷地で暮らす爬虫類両生類たちが獲得した重要な習性であり、また概年リズムの確立や繁殖誘起に欠かせない条件です。
爬虫類両生類を人為的に管理する上では必要不可欠な技術ですし、またその有様をそのまま展示するということは動物園にしかできない非常に意義深い事だと考えております。

現在北海道ゾーンで暮らす全種が冬眠中です。
外気を利用し展示場内の実温度は3℃〜10℃くらいで維持されています。

画像で見ると明るく感じますが、実際はかなり薄暗いです。


トカゲやカナヘビたちはどこかに潜り込み気配は感じられません。


アオダイショウはいつもの場所でじっとしております。



こちらは夏の活動期のアオダイショウの画像です。
やはりいつもの場所でじっとしています。



では皆様、この時期しか体験できない画期的な冬眠展示、そして夏と比較してもそれほど違いを感じない爬虫類両生類たちの様子を観に来てくださいね。
アデュ。

賀正。

皆様、明けましておめでとうございます。
本年も円山動物園を何卒よろしくお願い申し上げます。




世間にとっては楽しくめでたい正月ではありますが、動物園ではこの時期恒例のとっても憂鬱な作業「サイイグアナの体測」が行われます。
とにかくこの捕獲保定という作業は、動物にとっても人間にとっても大きなストレスでしてね。
でもサイイグアナの場合は国に報告義務があるので仕方がないんですよ。



捕獲は夜に行います、寝込みを襲うのが両者にとって一番安全なのです。
とにかくこのイグアナ、パワーが半端じゃないんですよ。
全長ではより大型になるグリーンイグアナでも、この種に比べれば子猫みたいなもんです。
首をヒョイって感じですよ。
でもこの種はそうはいかないんですね。
さすがイグアナ界の王様です。



奴さん、保定中も隙あらば噛み付こうとしてくるんで油断はできません。
その瞬発的なパワーは他の爬虫類では経験できません。



顔つきもほんとサイイグアナらしくなってきました。


ほんと良い顔です。


つい頬ずりしたくなってしまうんですが、そんなことをしたら頬の肉を半分くらい持っていかれて歯茎が露出する事態になるので我慢してます。

立派に育っているサイイグアナたち。
早く繁殖成功の朗報を皆様にお伝えしたいですね。
では。

名景。

カラスヘビ(シマヘビの黒化型)の展示場。
ここの扉を開けると、いつもつい作業の手が止まってしまうんです。



その理由はこれ。


この木と植物達が織りなす幻想的なハーモニー。
こんな美しい光景が目の前に現れるんですから無理もありませんよね。
まさに生ける芸術。

この風景は、キンベル美術館に訪れた際、展示されていたモネやセザンヌの絵を近所の絵画教室の人達の作品だとなぜか勝手に思い込み、素通りしずっと売店で買い物をしていた僕の感性にさえ響きます。

このコケ蒸した木、もともとはその辺に落ちてた木の枝をただ置いていただけなんですね。
しかし約2年半かけて環境を構成する重要な要素へと溶け込んでいったわけです。


これは一飼育員が狙ってどうのこうのできるもんではありません。
熱、光、水、空気の流れといった無形なる要素たちをしっかりとデザインしていった結果起こった、自然物の神秘的な営みですよね。

この施設では、植物は展示生物ってだけではなく環境のバロメーターとしても機能しておりまして、コケやシダといった繊細な植物が自活できているってことは、ある程度良好な環境が維持されているという判断。


爬虫類両生類館はこれまでの「植物は死んじゃうけど、動物は耐えられる」という環境ではなく「環境内において動物と植物は一体である」「植物も育たない環境で動物を管理したくはない」ってとこから施設作りをスタートさせています。だからどうやったって環境の質を高くしていく必要が出てくるんですね。まだまだ足らない部分も多々ありますが、せめてそこはブレずに精進していきたいと思っております。
では。アデュ。

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