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爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

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2007年04月14日 の投稿一覧

トビのビリー

僕は正直言うと動物にはなんでも「ビリー」って名付けたいと思ってる。
そのくらい「ビリー」って響きが好きなんだな。


例えば・・
ビリーザキット、サイコビリー、スモーキンビリー、ビリーザスパイクス
そしてビリーバンバン。
なんかロックでアウトローでサリンジャーな匂いがするんですな。

だからトビにはすぐに「ビリー」と名付けました。
♂か♀かもわからんヒナのうちにね。
んで結果は♀だったんですけどね。




ビリーは2004年5月2日うまれ。
ある日市内に住む中学生が森で卵を拾ったんです。
そしてその卵を家に持ち帰り暖めてみたら、しばらくしてヒナが孵ったんです。
んで「なんかが生まれた!」って驚いて動物園に持ってきたんですよ。
てゆーかそんなことより孵化までこぎつけた君の技術に驚いたね、僕は。

でもね、ヒナのうちから人間に育てられた鳥って人間に対して「すりこみ」が入ってしまうんです。
んで一度入った「すりこみ」ってのは一生抜けません。

まあ簡単にどういうことになるかって言うと
将来その鳥が成長して繁殖期を迎えても、人間に対してしか求愛行動を示さないんです。
鳥同士での繁殖はできなくなっちゃうんですよ(ちなみに彼女は僕に対して発情する)。

つまり外見は鳥であっても鳥ではない、もう鳥としては生きていけないんですね。
当然、絶対野生に返してもいけないわけで、一生1羽で飼い続けるしかないのです。

まあそんなこともあって僕は決心したんですよ。
「この鳥を史上最強のエデュケーションバードに仕上げる!」ってね。

そして生後10日目から英才教育開始です。
猛禽類ってのは非常に神経質な動物、見慣れぬ物は全て怖い。

例えばヒナが大きくなるまで大切に室内で飼育したとしましょう。
その鳥はどうなると思います?
外が怖い鳥になっちゃうんです。
室内では元気だけど、外に連れ出すと怖がって餌すら食べない。
剥製みたいに固まってしまったり、パニック起こして暴れたりってね。

だから何がなんだかわからないヒナのうちからいろんな場所に連れ出して
そこで良いおもい(餌やり)をさせてやるんです。
そしてその状況を日常化させて動物園という環境に完璧に社会化させてしまうんです。

例えば


通行人や車に社会化
20070414-02.JPG

若い女性に社会化
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ぐるぐるゾウさんにも社会化

まあそんなこんなで成長したころにはなーんにも怖くないどんな環境でも
へっちゃらなスーパーバードになってるわけです。

そして現在は
20070414-04.JPG

園内をグルグルビュンビュンってわけです。

ぶひ。

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