札幌100マイル

RSS 爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

by zoohonda

zoohonda
プロフィール

本田 直也

◆ 1976年 札幌生まれ
◆ 1996年より円山動物園勤務
◆ 担当は爬虫類館と猛禽類のフリーフライト
◆ NPO法人日本放鷹協会認定 諏訪流鷹匠。

春から夏は爬虫類を求め、北海道、沖縄のフィールドワークへ、
秋から冬は愛鷹、愛犬と共に鷹狩りへと素敵な日々を送っている。

鷹やら犬やら爬虫類やらと山の方で暮らしている。


投稿したブログ数:395件

そっちがネイチャーならこっちはサイエンスじゃい!

昨年12月、あるニュースが世界を揺るがした。
「コモドオオトカゲの単為生殖を確認!」

イギリスのチェスター動物園で飼育されている♀のコモドオオトカゲが
♂と接触することなく有精卵を産み、孵化したというニュース。
つまり交尾もしてないのに子供が産まれたってこと。

情報源は世界で最も権威のある科学雑誌「ネイチャー」に掲載されたものなので間違いないでしょう。

単為生殖をする爬虫類は他にも数種が知られていますが、
まさか世界最大のオオトカゲが・・・・

「ありえねー」誰もがそう思いました。
ほんとありえない。
輸入されたてのツマベニナメラがいきなりピンセットから餌を食うくらいありえないことなのです。

でもね
僕はじぇんじぇん驚かなかったんだなー
「へーそうかい?」ってなもんですよ。

なぜなら我が円山動物園でもそういう事例があって大学と共同研究してる最中だったから。

実は最近オオトカゲが単為生殖するって情報が密かに流れていたんです。ドイツの動物園で飼育されていたグールドオオトカゲが単為生殖した、ロンドン動物園で飼育されているオオトカゲが2年以上♂と接触していないのに産卵、孵化したなど。

んで我が動物園のミズオオトカゲ。
♂と7年も接触していないのに子供が産まれました。

ある日僕が掃除のため展示場に入ったら足元を小さなトカゲが走っていたんです。
「ん?」
捕まえてみるとまぎれもなくミズオオトカゲの赤ちゃん。
「なんで?」
うちにはミズオオトカゲの♀を1頭飼育していました(昨年死亡)。
この個体がどっか(たぶん展示場内にある深い穴)で産卵し、それが孵化したのでしょう。
でもうちには♂がいない・・・・

最初は以前お話した「爬虫類の精子貯蔵」だと思ってましたよ。
でもさすがに7年の精子貯蔵はいくらなんでも無理。
考えられるのはただ一つ。

それは「単為生殖」

「お前がペット屋で買ってきて放したんだろ」
一時は「ゴッドハンドの捏造疑惑」も流れましたがそんなことはしておりません。

現在事情により大学との研究は中断しておりますが、
なんとか科学的に証明したいと思っております。


「ふん、そっちがネイチャーならこっちはサイエンスじゃい!ぶひー!」























コメントをどうぞ

メールアドレス (必須・公開されません)
コメント本文

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

  • スパム・迷惑コメント投稿防止のため、メールアドレスの入力が必須ですが、公開はされません。何卒ご協力のほどお願いいたします。
  • 投稿いただいたコメントは管理者のチェック後掲載しておりますので、即時には反映されません。
pageTop